ヒトゲノム解析と生命現象の解明 2 - 生命現象の理解に、ゲノム のみでは不十分であり、トランスクリプトームやプロテオームをはじめ、多くのfashionable omeと総称される新造語が導入されています。

ヒトゲノム解析と生命現象の解明 2

生命現象の理解に、ゲノム のみでは不十分であり、トランスクリプトームやプロテオームをはじめ、多くのfashionable omeと総称される新造語が導入されています。
言語解析によれば、接尾辞omeはサンスクリット語のOMに由来し、OMは“完璧、完全”を意味します。Winklerがgeneとomeを合成してgenomeという術語を造りましたが、彼はgeneとchromosomeの混成語としてgenomeを用いたと示唆しています。
Victor McKusikとFrank Ruddleが1987年に創刊した学術雑誌のタイトルとしてgenomicsという術語を科学用語集に初めて追加しました。

彼らによると遺伝子マッピング、DNAシークエンシング、そして異なる生物種ゲノムの比較に重点を置いた学問としてゲノミクスを位置づけました。ゲノミクスは、全塩基配列情報を含むゲノムを対象とする研究と定義できます。
ゲノムからの転写産物全体はトランスクリプトーム、そして翻訳されたタンパク質の全体はプロテオームと表現されています。これら以外にも、メタボローム、エクソーム、エピゲノム、ペプチドーム、フェノームなど多くのomeが提唱されています。これらのomeを対象とする研究は、omicsという接尾辞を持った術語ではトランスクリプトミクスやプロテオミクスなどと表わされています。

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