DUPAN-2 - 膵癌、肝・胆道癌で上昇する血中腫瘍マーカー。ルイス抗原陰性者でも使用可能。

DUPAN-2

DUPAN-2は、Metzgarら(1982)が膵腺癌由来培養細胞を免疫原として作製したモノクローナル抗体により認識される分子量数百万の巨大糖蛋白で、シアル酸が抗原活性に関与する糖鎖抗原と考えられています。そのエピトープは、血液型関連糖鎖の一つ シアリルLc4です。

血中DUPAN-2値とLewis血液型は、CA19-9の場合と裏返しの関係にあり、Le抗原陰性者でより高値を示します。
DUPAN-2は、膵癌、肝・胆道癌にはとりわけ高い陽性率を示し、これら悪性疾患の診断補助ならびに術後・治療後の経過観察に有用な指標となります。

なお、DUPAN-2の健常者Cut-off値として一般に 150U/mlが用いられていますが、良性疾患においてはかなりの偽陽性が認められます。癌特異性を考慮する場合には400U/mlをより高次のCut-off値として利用することが望ましいようです。

検査材料:血清
測定方法:EIA
基準値:単位(U/ml)150以下

高値を示す病態
膵癌、肝細胞癌、胆道癌、肝内胆管癌、大腸癌、慢性膵炎、慢性肝炎、肝硬変、胆石症、消化管潰瘍

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