IL28B遺伝子多型解析 C型肝炎の治療効果を推測
IL28B遺伝子多型は、C型肝炎におけるPEG-IFN/RBV療法の治療効果を推測するための重要な因子です。
PEG結合interferon+ribavirin併用療法(PEG-IFN/RBV療法)によりC型肝炎患者の約半数が完治しますが、約30%の患者で再発、約20%の患者ではまったく治療効果が得られていません。この治療無効例の原因がIL28Bの遺伝子多型にあるとする論文が2009年に発表されました。将来の臨床的な利用に向け、IL28Bに関する研究が数多く行われています。
IL28B遺伝子産物は19番染色体の長腕に存在し、IFM-λ3とも呼ばれる、ウイルスの排除など、自然免疫に関与するサイトカインです。
遺伝子多型は塩基配列により大きく2種類(minorタイプ、majorタイプ)に分けられます。
全体では、著効例・再発例・無効例はそれぞれほぼ同じ割合ですが、mijorタイプの遺伝子多型を有する患者では、再発分を含め80%以上の患者での治療効果が認められるのに対し、minorタイプでは70%以上の場合で治療効果が得られないという結果が報告されています。
検査材料:EDTA-2Na加血液
測定方法:InvaderPlus法
基準値:設定なし
選択した遺伝子多型に対してminorタイプ、majorタイプのどちらに属するか報告。