アレルギー性肉芽腫性血管炎(AGA)の診断基準
アレルギー性肉芽腫性血管炎(Churg-strauss症候群)の診断基準
(厚生省 難治性血管炎分科会 1998年修正案)
概念
Churg-straussが古典的PNより分離独立させた血管炎であり、気管支喘息、好酸球増加、血管炎による症状を示すものを Churg-strauss症候群、典型的組織所見を伴うものをアレルギー性肉芽腫性血管炎とする。
診断基準
1主要臨床所見
1)気管支喘息あるいはアレルギー性鼻炎
2)好酸球増加
3)血管炎による症状(発熱38℃以上、2週間以上)、体重減少
(6ヶ月以内に6kg以上)、多発性単神経炎、消化管出血、紫斑
多関節痛(炎)、筋肉痛、筋力低下
2臨床経過の特徴
主要所見1)2)が先行し、3)が発症する。
3主要組織所見
1)周囲組織に著名な好酸球浸潤を伴う細小血管の肉芽腫性、また
はフィブリノイド壊死性血管炎の存在
2)血管外肉芽腫の存在
4判定
1)確実(drfinite)
a)主要臨床所見のうち気管支喘息あるいはアレルギー性鼻炎、好
酸球増加および血管炎による症状のそれぞれ一つ以上を示し同時
に、主要組織所見の1項目を満たす場合(アレルギー性肉芽腫性
血管炎)
b)主要臨床所見3項目を満たし、臨床経過の特徴を示した場合
(Churg-strauss症候群)
2)疑い(probable)
a)主要所見1項目および主要組織所見の1項目を満たす場合
(アレルギー性肉芽腫性血管炎)
b)主要臨床所見3項目を満たすが、臨床経過の特徴を示さない場
合(Churg-strauss症候群)
5参考となる検査所見
1)白血球数(1万/μl)
2)血小板数増加(40万/μl)
3)血清IgG増加(600U/ml以上)
4)MPO−ANCA陽性
5)リウマトイド因子陽性
6)肺浸潤陰影
(これらの検査所見はすべての例に認められるとは限らない)