ネオプテリン - 感染症・肝炎・AIDS・移植後の拒絶反応時に血清中のネオプテリンが上昇することが報告されています。

ネオプテリン

ネオプテリン(neopterin:NP)は、チロシン・フェニルアラニン・トリプトファンの水酸化酵素の補酵素であるテトラヒドロビオプテリンがグアノシン三リン酸(GTP)から合成される過程の中間物質であるジヒドロネオプテリン三リン酸の代謝物質です。
一方、これらの水酸化酵素系のない細胞にもテトラヒドロビオプテリンの合成系が存在しており、感染症・肝炎・AIDS・移植後の拒絶反応時に血清中のネオプテリンが上昇することが報告されています。

ネオプテリンは、活性化されたT細胞から分泌されるγ-インターフェロン(IFNγ)の刺激によりマクロファージから放出が増加することが知られており、T細胞-マクロファージ系の活性化の指標とされています。
ネオプテリンは、悪性疾患で75%以上の陽性率を示し、その産生量は悪性腫瘍の病期的進展と相関関係を持っています。またIFNγの放出状態を良く反映するため免疫異常疾患・全身性感染症等でも上昇します。

検査材料:血清・尿
測定方法:HPLC(高速液体クロマトグラフィー)
基準値:血清 2〜8(pmol/ml)部分尿 0.21以下(mmol/mol・CRE)

・高値を示す病態:肝・胆道癌、卵巣癌、慢性白血病、肝炎ウイルス、移植拒絶反応、リンパ腫、HIV、原虫・細菌の細胞内感染

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