混合性結合組織病(MCTD) - 混合性結合組織病は女性に好発し、臨床的にSLE様、強皮症様、多発性筋炎様の症状が混在し、かつ血清中に抗RNP抗体(抗U1RNP抗体)が高値で検出される疾患です。

混合性結合組織病(MCTD)

混合性結合組織病(Mixed Connective Tissue Disease:MCTD)は女
性に好発し、臨床的にSLE様、強皮症様、多発性筋炎様の症状が
混在し、かつ血清中に抗RNP抗体(抗U1RNP抗体)が高値で
検出される疾患です。
混合性結合組織病といわゆる重複症候群との相違には色々議論はあ
りますが、比較的良好な予後を有し、ステロイド薬によく反応する
一つの独立した疾患単位として考えられています。

全身性強皮症の症状の頻度が経過とともに増加し、全身性強皮症に
移行する例も見られます。肺高血圧症が死因として最多です。5年
生存率は93% 10年生存率は87%

臨床的徴候
SLE、強皮症、多発性筋炎の症状が起こります。
・レイノー現象
・手指浮腫、手背浮腫:(ソーセージ様指か先細り指)手背から手
    指にかけて腫れぼったくなり、指輪が入りにくくなります。
    約70%にみられMCTDに特徴的な症状と考えられています。
・多発性関節痛または関節痛
・手指硬化症
・炎症性ミオパチー:筋内に炎症がおこる病変
・非感染性肺病変:MCTDの5〜10%に合併する肺高血圧症は重篤な
    合併症です。自覚症状として動悸、労作時息切れ、胸痛
    (胸骨後部痛)を訴えます。進行性、治療抵抗性のものは
    原発性肺高血圧症と類似しています。わが国におけるMCTD
    の死因の第1位を占めています。

関連自己抗体
・抗核抗体(ANA)
・抗RNP抗体:MCTDに特異的

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