生物体の構造と細胞

地球上に生息する生き物は全て細胞から成り立っています。細胞は生物体の基本構造単位です。1個の細胞からできているアメーバや細菌から60兆個もの細胞が集まったヒトまで、細胞は生命を支える基本単位とも言えます。この細胞が集まったものが組織です。
この組織が集まって器官となり、器官が集まって器官系となります。さらに器官系が合わさって生物体を構成しています。ヒトのからだを構成している多数の細胞は、単に集まっているのではなく組織化されています。同じ役割をもつ細胞が互いに集まって組織を作りいくつかの組織が規則正しく集まって、一定の形態と機能を営む器官ができます。心臓・胃・肝臓などの器官です。この器官が集まって循環系や神経系といった器官系をつくります。器官系は多数の器官が集まって共同の生理作用を営む器官群のことです。
細胞
典型的な動物細胞の模式図:(1)核小体(仁)、(2)細胞核、(3)リボソーム、(4)小胞、(5)粗面小胞体、(6)ゴルジ体、(7)微小管、(8)滑面小胞体、(9)ミトコンドリア、(10)液胞、(11)細胞質基質、(12)リソソーム、(13)中心体


細胞の形は、球形・扁平・円盤状・円柱状・紡錘形・星形状などさまざまで、白血球のように形が変化するものもあります。細胞は極めて小さく、その直径はおよそ10〜30ミクロンで白血球で10ミクロン、大きな卵細胞でもおよそ230ミクロンです。なかには神経細胞のように細胞質の一部が非常に長くなって神経線維となり、長さが1メートル以上にも及ぶものがあります。ヒトの体を構成している細胞は約60兆個、ヒトの脳の全細胞数はおよそ140億、1個の細胞でできている赤血球の総数は約25兆といわれています。
細胞には、自ら栄養分を摂取し、不要なものを排泄する代謝能力、分裂によって数を増やす増殖能力、刺激(環境変化)を受け入れる能力(被刺激性)、刺激に対して反応する能力(興奮性)があります。このような個々の能力によって生命が支えられています。

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このページは、が2023年9月28日 23:24に書いたブログ記事です。

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