泌尿器 腎臓と尿路で構成

泌尿器は、物質交代の最終産物で、体内各所で物質が燃焼した結果生じた分解産物を、血管で運ばれ、その中の老廃物である尿を生成し、これを体外に排出したり、血液の性状を一定にしたりするための器官系です。左右の腎臓・膀胱・尿道・左右の尿管などから構成されます。この中で尿管・膀胱・尿道をあわせて尿路といいます。
Gray1120.png
腎臓は、泌尿器の主要部をなし、ソラマメ形の一対の腺です。位置は腹腔の背側の脊柱の両側に左右一対あり、その上端は第12胸椎、下端は第3腰椎の高さにあります。左腎臓が右腎臓よりわずかに高くなっています。
腎臓の大きさは、長さ約10cm、幅5cm、厚さ3〜4cm、重さ120〜130gで暗赤褐色です。
腎臓の内側縁は、その中央部がやや陥没しています。いわゆるソラマメ形のくぼんだところで、この部分を腎門といい、腎門に腎動脈と腎静脈、リンパ管、神経が出入りし、またそこから尿管がでて膀胱に至っています。
腎臓は外層の皮質と腎門側の内層の髄質に区別されます。皮質は血管に富み赤褐色をしており、腎小体(マルピギー小体)という紅色の小さい球が多数散在しています。髄質は腎門を中心に放射状に配列している10〜15個の腎錐体からなります。髄質は血管に乏しく、蒼白淡紅色をしています。

腎錐体の丸みを帯びた先端を腎乳頭といい、腎杯によって鐘状に取り囲まれています。7〜10個の腎杯が集合して腎盂(腎盤)をつくります。腎盂は尿管が腎臓に接して平たい漏斗状になった部分です。腎小体は、糸球体という血管の集まりと、これを取り巻く上皮性の糸球体嚢(ボーマン嚢)というふくろからなり、1個の腎臓の中におよそ100万個あります。腎小体は直径0.2mmの球体です。

このブログ記事について

このページは、が2021年2月19日 17:18に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「消化 生命維持に必要な物質を吸収しやすく分解」です。

次のブログ記事は「 ホルモンを作り血管・リンパ管に送り出す内分泌腺」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。