2021年2月アーカイブ

内分泌腺とは、特殊な化学物質を作り出し、これを導管によらず直接血管やリンパ管にその物質を分泌する器官のことです。その化学物質が体内を循環する場合に、微量でも特異な生理作用をもち、ある器官または組織の機能に影響を与える物質を内分泌物またはホルモンといいます。ホルモンは欠乏や過剰によって特有の症状が現れる点でビタミンと似ていますが、生体内で作り出されるため、体外から摂取しなければならないビタミンと区別されます。
内分泌腺をもつ主な器官には、甲状腺・上皮小体・下垂体・松果体・副腎(または腎上体)・胸腺・膵臓ランゲルハンス島・精巣(または睾丸)・卵巣などがあります。

泌尿器 腎臓と尿路で構成

泌尿器は、物質交代の最終産物で、体内各所で物質が燃焼した結果生じた分解産物を、血管で運ばれ、その中の老廃物である尿を生成し、これを体外に排出したり、血液の性状を一定にしたりするための器官系です。左右の腎臓・膀胱・尿道・左右の尿管などから構成されます。この中で尿管・膀胱・尿道をあわせて尿路といいます。
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腎臓は、泌尿器の主要部をなし、ソラマメ形の一対の腺です。位置は腹腔の背側の脊柱の両側に左右一対あり、その上端は第12胸椎、下端は第3腰椎の高さにあります。左腎臓が右腎臓よりわずかに高くなっています。
腎臓の大きさは、長さ約10cm、幅5cm、厚さ3〜4cm、重さ120〜130gで暗赤褐色です。
生物は生きていくために、生命活動のエネルギー源となる物質を絶えず外界から取り入れることが必須です。ヒトにおいては栄養素として食物を体内に取り込むことが重要です。消化とは摂取した物質(栄養素)を消化管から吸収しやすいかたちにまで分解する作用をいいます。
水・塩類・単糖類などごく一部の物質を除けば、接収されたそのままの形で吸収され、身体の一部となりうる物質は非常に少なく、多くの食物は全てなんらかの変化を受けてから摂取されます。
食物は吸収されるまでの間に物理的・化学的なさまざまな処理過程によって変形されます。食物を消化液と混和して口から順次下方の消化管へと送る物理的消化と、消化液の作用で消化管の壁から吸収しやすい低分子物質に分解する化学的消化との総合で行われるのが「消化」ということになります。
心臓はこぶし大の筋肉の塊で、長さおよそ14cm、幅10cm、厚さ8cm、主さ250gほどの中空器官です。胸郭前壁の後ろの胸骨の直下に位置し、正中線からやや左側にあります。心臓の先端を「心尖」といいその反対側の広い面を「心底」といいます。
心臓の壁は主として心筋線維からなる心筋層で、その外面は心外膜、内面は心内膜という薄い膜に覆われています。心臓の内腔は、上部に右・左の心房と下部に右・左の心室の4室からできています。左右の心房および心室の間はそれぞれ心房中隔。心室中隔と呼ばれる縦の隔壁によって分かれていますが、心房と心室の間はそれぞれ右房室口と左房室口によって連絡されています。
筋肉は、筋線維(筋細胞)が集合してできた器官で、姿勢の保持・円滑な運動を司ります。筋は横紋筋と平滑筋・心筋に大別されます。筋の中で骨格に結びついて、これを運動させる筋は骨格筋と呼ばれ、横紋筋で構成されています。この筋は意志によって収縮させることができるので随意筋とも言います。
一方、内臓を構成する筋は内臓筋と呼ばれ、心臓以外は平滑筋で出来ています。平滑筋は意志によって支配できないので不随意筋と呼ばれます。ただ内臓のうち心臓だけは横紋筋ですが不随意筋であるため、心筋と呼ばれます。
※左から横紋筋・平滑筋・心筋(wikipediaより)

骨格 無駄なく動く206個

ヒト(成人)の骨格は全身に206個の骨で構成され、それぞれの骨は互いにつながり体を支えています
骨格は関節と筋(骨格筋)の伸縮によりさまざまな方向に動かすことができます。数個の骨がつながって頭蓋腔や胸腔などをつくり脳や肺・心臓などの重要な内臓を保護しています。また、骨盤は腰を形成する骨格で、その中に腸や泌尿器、生殖器などの下腹部の内臓を格納し支える働きをしています。
骨の中には造血機能があり、骨髄で赤血球・白血球・血小板がつくられます。
骨格は、大きく脊柱・胸郭・頭蓋・上肢骨・下肢骨に分けられます。
脊柱は、背骨のことで背中の中央にあって人体の支柱となる骨格で、7個の頸椎・12個の胸椎・5個の仙椎・5個の腰椎・1個の尾骨(3〜5個の尾椎が癒合したもの)で構成されます。

多くの生物は酸素を体内に取り入れることによって生命を維持しています。
食物栄養素から生命活動に必要なエネルギーを獲得するために酸素を必要とします。酸素を取り入れた体内では、栄養素のもつ科学エネルギーを生物学的エネルギーとして利用しやすいかたちにするための、一連の生体内酸化還元反応が行われます。
外界から酸素を取り入れるしくみは、外呼吸と内呼吸に分類されます。外界から体内に酸素を取り入れ、体内で老廃物として生じた二酸化炭素を外界に排出すること、つまり外界から運び込まれた酸素と体内で生じた二酸化炭素とのガス交換を外呼吸といいます。このガス交換はおもに呼吸器官(鼻腔・口腔・気管・気管支・肺など)によって行われます。

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