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不眠を定義することは簡単ではなく、眠れないという訴えだけでは本当に眠れていないのか明確ではありません。「睡眠障害国際分類第2版:ICSD-2」では不眠(訴えがあり睡眠時間の長単位関わらず、翌朝の覚醒時に睡眠に対する不足感が強く、患者自身がそのために、日中の機能障害(身体的、精神的、社会生活上の障害)があると判断している状態を不眠症と定義していました。
日本人を対象とした不眠の大規模疫学調査からは、入眠障害、中途覚醒、早期覚醒の3つの不眠症状の有症状率は15〜25%ですが、年齢層によって出現率は異なります。若年層では入眠困難が多く、中高年層では中途覚醒や早期覚醒が増加します。不眠症(不眠症状+日中の機能障害)の罹患率は6〜8%と推測されています。
ICSD-3では、不眠を「障害」として捉え、入眠困難、中途覚醒、早期覚醒の不眠症状が、週に3回以上で3か月以上持続するものを慢性不眠障害としています。ICSD-2までは熟眠障害も不眠症状とされていましたが、これは患者の主観的評価によることがおおいため、ICSD-3では削除されています。
さらに、不眠による「日中の機能障害」の項目でICSD-2では精神機能の低下以外にも高血圧、糖尿病、疼痛性障害などの「身体症状」が含まれていましたが、ICSD-3では削除されています。この場合、不眠による「日中の機能障害」が「身体症状のみ」という患者では不眠障害と診断されなくなり、適切な不眠治療が行われなくなることが危惧されています。
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