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ナルコレプシー とは、1880年にフランスの Gelineau によって提唱された居眠り病の代表疾患です。ナルコレプシーは思春期から青年期(14〜16歳をピーク)に好発し、その頻度に男女差はなく、日本人における有病率は600人に1人(0.16%)です。ナルコレプシーは一度発症すると生涯続きますが、寿命に影響はありません。
臨床症状は、4主徴(narcoleptic tetrad)として、睡眠発作・脱力発作・睡眠麻痺・入眠時幻覚が知られています。特に、脱力発作は強い情動的な刺激(笑う・怒る・泣くなど)が加わった時にガクンと力が抜ける発作なので、通常情動脱力発作(カタプレキシー)と呼ばれナルコレプシーの典型例に特異的です。
ナルコレプシーの診断にあたっては、日本睡眠学会の「ナルコレプシーの診断・治療ガイドライン」で睡眠障害国際分類第版(ICSD-2)を推奨しており、「情動脱力発作を伴わないナルコレプシー」と「情動発作を伴うナルコレプシー」の2つに大別されています。特に、「情動発作を伴わないナルコレプシー」の診断には、睡眠ポリグラフ検査(polysomnography:PSG)に続く翌日の反復睡眠潜時検査(multiple sleep latency test:MSLT)の実施が不可欠です。
>>ナルコレプシー診断 反復睡眠潜時検査 MSLTに続く<<
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