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血圧とは、心臓から送り出された血液が血管(動脈)の壁に与える圧力のことをいいます。血管壁にかかる圧力は、心臓の拍動に伴って変動するので、血圧の状態は次の2つの値で表されます。
1)収縮期血圧(最大血圧)
心臓が収縮して大動脈に血液を押し出しているときには血圧が高くなります。その最大値で一般に言う“上の血圧”です。
2)拡張期血圧(最小血圧)
心臓が弁を閉じ、拡張して大動脈から入ってくる血液をためているときには血圧が低くなります。その最少値で一般に言う“下の血圧”です。
血圧は、主に心臓から送り出される血液の量と、血液が流れていく血管の抵抗によって決まりますが、血液が流れにくくなるほど、全身に血液を巡らせるために、強い圧力をかけなければならなくなります。
血圧はかなり高くなっても自覚症状がありません。しかし、高血圧の状態が長く続くと、さまざまな合併症が起きてきます。多くは、強い圧力がかかり続けた血管壁が傷害されて「動脈硬化」が進むためにおこるものです。脳の血管の動脈硬化は脳出血や脳梗塞などの「脳卒中」につながり、心臓の冠動脈の動脈硬化が進めば狭心症や心筋梗塞が起こりやすくなります。腎臓の血管の動脈硬化は「腎障害」を招きます。また、心臓に大きな負担がかかり続けるために「心肥大」も起こりやすくなります。
・血圧の分類(成人)日本高血圧学会2004
至適血圧:収縮期120mmHg未満 拡張期80mmHg未満
正常血圧:収縮期130mmHg未満 拡張期85mmHg未満
正常高値血圧:収縮期140mmHg未満 拡張期90mmHg未満
軽度高血圧:収縮期160mmHg未満 拡張期100mmHg未満
中等度高血圧:収縮期180mmHg未満 拡張期110mmHg未満
重度高血圧:180mmHg以上 拡張期110mmHg以上
血圧を測定した時に収縮期と拡張期が異なる分類になる時は高い方の分類に属すると考えます。ただし、血圧はさまざまな要因で変動するため、1回の測定値では病気かどうかの判断はできません。健診の結果で高血圧に該当した場合は、日を替えて測定し、数値が安定した2回以上の平均値でみることになっています。
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