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17-ケトジェニックステロイド(17-KGS)は、特定の化学的手法にて測定される副腎皮質ステロイド群の総称であり、構造上ステロイド骨格のC17位に水酸基、C21位に酸素を有するものをいいます。
これに該当するのは、副腎における17α-OH-プレグネノロン→17α-OH-プロジェステロン→11-デオキシコルチゾール(S)→コルチゾール(F)の生合成過程の各物質、およびその代謝産物です。
したがって、測定対象成分として17-ヒドロキシコルチコステロイド(17-OHCS)に属するものをすべて含み、他方、17-ケトステロイド(17-KS)に属するものはいずれも含まれません。なお、実際に尿中で17-KGSとして測定されるのは、主にコルチゾール、コルトール、コルトロン、テトラヒドロコルチゾール(THF)、テトラヒドロコルチゾン(THE)、17α-OH-プレグネノロン、プレグナントリオールなどです。
また、17-KGSはアルミナカラム処理などにより11-deoxy-KGSと11-oxy-KGSに分離することができます。健常者では、量的に前者(11-deoxy-KGS)の割合が少なく、小児から成人までの年齢に関わりなく“11-deoxy-KGS/11-oxy-KGS比”は0.2前後となります。一方、11-deoxy-KGSの増量は副腎過形成などの代謝異常の存在を意味しており、先天性酵素欠損に起因する副腎性器症候群症例の“11-deoxy-KGS/11-oxy-KGS比”は1.0を上回ります。
17-KGSは、コルチゾールの分泌状態とよく相関し、夜間に低く早朝に高値を示す日内変動があります。小児期より成人になるに従って増加し、老年期には漸減します。
副腎性器症候群ではプレグナントリオールが増量するので17-KGSの測定が有用です。
検査材料:蓄尿
測定方法:比色法
基準値:単位(mg/day)M6.00〜18.4 F3.55〜11.2
・高値を示す病態
副腎性器症候群、Cushing症候群、異所性ACTH産生腫瘍、甲状腺機能亢進症 など
・低値を示す病態
ACTH単独欠損症、Simmonds病、Addison病、汎下垂体機能不全、肝疾患 など
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