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胃潰瘍、胃癌の発症の多くにヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)感染が関与していることは良く知られていますが、ピロリ菌陰性であっても胃疾患を発症する患者がいます。これらの胃疾患に関係しているとみられているのが、ピロリ菌ではないヘリコバクターハイルマニイ(Helicobacter heilmannii)です。2015年の日本ヘリコバクター学会で発表された全国調査では、ピロリ菌陰性の胃疾患患者27人のおよそ半数がこの菌に感染していたことが示されました。
ヘリコバクター属細菌は30種類以上が見つかっていますが、ピロリ菌以外で「ヒトの胃に感染するヘリコバクター属細菌」としてはH. heilmanniiの他にH. suis、H.bizzozeronii、H.salomonis、H. felis、H. baculiformis、H. cynogastricusなどがあり、ピロリ菌以外のこれらの菌を総称して「non-Helicobacter pylori Helicobacter(NHPH)」、近年では広義で「ハイルマニイ」(H. heilmannii sensu lato)と呼ばれています。
miR34b/c(microRNA-34b/c) DNAメチル化解析は、早期胃癌の内視鏡切除後および手術後の異時性多発性癌のリスクを予測する検査です。
DNAメチル化やヒストン修飾によるエピジェネティックな遺伝子制御機構は、癌や生活習慣病、精神疾患などに重要な役割を果たします。ゲノム上の個々の遺伝子発現状況(オン・オフ)は組織の種類や発生時期、外部環境などにより異なり、この遺伝子のオン・オフ制御にDNA メチル化やヒストン修飾などの関与が報告されています。
HER2(Human Epidermal Growth Factor Receptor 2:ヒト上皮成長因子受容体2)は、癌遺伝子のひとつで、胃癌初のバイオマーカーとして個別化医療の進展に期待されています。トラスツズマブ(商品名:ハーセプチン)は、HER2タンパクを標的として癌細胞の増殖を阻害する分子標的薬で、これまで乳がんの治療効果を向上してきましたが、HER2過剰発現が確認された治療切除不能な進行・再発の胃癌にも適用が認められました。胃癌においても、ハーセプチン治療開始前にHER2の過剰発現を確認することが必要ですが、腫瘍内のHER2発現の不均一が高いなどの特徴を考慮し、胃癌に適した検査の進め方が重要とされています。
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