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視野検査とは、一点を注視したときに周囲に見える範囲を視野計を用いて測定することをいいます。正常な人では、片目につき上方に60度、下方に75度、鼻側に60度、耳側に100度という広い視野を持っています。
通常、人は両眼で物を見ているので、片方の眼を隠さないと、自分の眼の視野に異常があるかどうかはわかりません。視神経の障害や緑内障などの眼疾患では、片方の眼が障害されたり左右の眼の障害の程度が違ったりします。したがって、左右別々に視野検査をする必要があります。
視野検査でわかること
視野の異常をみることで緑内障をはじめ、多くの目の疾患がわかります。
緑内障では視神経の障害はゆっくりと起こり、視野も少しずつ狭くなっていくため、初期は自覚症状を感じることは殆どありません。定期的に視野検査を行うことで、緑内障の進行を知ることが出来ます。
網膜や視神経の病気や脳腫瘍の発見にも有効な場合があります。
視野検査の方法
視野計の内側に顔を固定して中心のマークを見つめ、周辺に出現する小さな光が見えたら、手に持っているブザーを鳴らして、視野の範囲や欠落部を調べます。片目ずつ行ない、両目の検査が終わるまでに30分くらいかかります。
視野検査では、注意力が落ちていって光が見えるか見えないかわからなくなったり、目の疲れを訴える人もいます。これは光の指標は徐々に暗い光にして、見える限界を探しているためです。
検査は途中で中断しても、その時点からの検査再開が可能になっていますので、疲れや肩こりなどを感じたら我慢をしないで言いましょう。
検査結果の判定
正常視野は楕円形で中心よりやや耳側に盲点があります。
初期緑内障では盲点の周囲に弓型の暗点が出現し鼻側の感度が低下します。
末期には中心のみ残存する場合や耳側のみ残存する場合があります。
視野検査と眼底検査(または眼底三次元画像解析検査)によって緑内障の重症度や進行の度合いが判定されます。
視野検査で異常が認められたら・・
疑われる病気(緑内障、網膜剥離、糖尿病性網膜症、網膜色素変性症、視神経炎、脳腫瘍など)の他の検査も行なって、治療を受けましょう。脳内疾患が疑われる場合は、至急、脳神経外科で頭部CT検査や頭部MRI検査などの精密検査を行ないます。
眼の病気は何歳の人にも起こります。緑内障のように、かなり障害が進んでからでないと自分ではわからない病気もたくさんあります。
眼の病気の多くは、早期発見、早期治療により失明を防ぐことができます。異常が発見されなくても、眼科で定期検査を受けることは非常に大切です。
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