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アスペルギルス(Aspergillus fumigatus)は自然界に広く分布する真菌で、病巣内ではY字型に分岐する菌糸として存在します。主な感染経路は経気道感染で、肺を中心に気管支、胸腔、外耳などに病変を起こします。日和見感染が多く、宿主が何らかの器質的病変を有するか、免疫不全状態に陥った場合に病原性を発現します。
臨床像としては、定着型、アレルギー型、組織侵入型、真菌中毒症型に大別されます。診断には胸部X線、喀痰培養などとともに血清学的検査が有用で、特に定着型、アレルギー型において抗体検出は感度、特異性が高いとされています。また、治療効果判定にはアスペルギルス抗体の定量的検査(保険未収載)が役立ちます。
検査材料:血清
測定方法:EIA
基準値:陰性(-)※検査結果の判定に関する注意
また真菌感染症のスクリーニングには、β-D-グルカンやD-アラビニトールが有用です。
・陽性を示す病態
肺アスペルギローム(定着型)、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(アレルギー型)、侵襲性肺アスペルギルス症(組織侵入型)
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