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インフルエンザワクチンの製造に必要なタンパク質「ヘマグルチニン」を人工ウイルスを使用して大量に生成する技術が、沖縄の生物資源研究所(名護市)の研究チームにより、世界で初めて確立されました。
この技術は、遺伝子組み換えにより毒素を除いたウイルスとカイコを使用するため、安全で副作用もなく、しかも低コストでワクチンの大量生産が可能になります。インフルエンザ以外にも日本脳炎などの各種ワクチン開発にも応用ができ、感染症対策の可能性が広がる新技術です。
従来のインフルエンザワクチンは、原料となるウイルスを鶏卵で増殖させて製造しますが、半年の日数を要する上に高コストです。2013年の中国を中心に感染・死者が相次いだH7N9型鳥インフルエンザのワクチン開発は、鶏卵培養ではウイルスがうまく増えないなどの大きな課題を残しています。
カイコを使用する技術は、鶏卵培養に比べてタンパク生成量が4万倍となる実験結果を得ており、人口ウイルスとカイコを使用したワクチンの量産技術が実用化できれば、世界的大流行(パンデミック)が懸念される新型インフルエンザ対策など、画期的な成果となることは確実です。
人工的に合成した遺伝子とカイコを使用してヘマグルチニンを生成する技術はすでに確立していて、インドネシアの国立大学とワクチン開発で技術提携をしています。今回は人工ウイルスを使用して量産性と安全性を確保するなどの技術研究を発展させた形といえます。実用化に向け今後の研究成果が期待されています。
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