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内臓の周囲に脂肪が蓄積する内臓脂肪蓄積型の肥満をもつ人が、高血圧、高血糖、高脂血症といった動脈硬化危険因子を2つ以上合わせもった新しい疾患概念をいいます。
最近の研究では、これらの危険因子の重複により、動脈硬化のリスクが高くなことがわかってきました。
従来は各疾患ごとの対処療法が中心でしたが、内臓脂肪の蓄積が個々の疾患の根本原因であることが明らかになったため、内臓脂肪蓄積の徴候をつかみ動脈硬化による循環器疾患(心筋梗塞・狭心症・脳梗塞・閉塞性動脈硬化症など)をいかに予防するかを目的とし確立されました。
高血圧、高血糖、高脂血症など、一つ一つの数値はたとえ軽度であっても、複数の生活習慣病を合併していると、糖尿病の合併症、心筋梗塞や脳梗塞などさらに大きな病気を引き起こす可能性があるため、メタボリックシンドロームの段階できちんと改善することが大切です。
メタボリックシンドロームの人は、糖尿病を発症するリスクは通常の7〜9倍、心筋梗塞や脳卒中を発症するリスクは約3倍と言われています。
また、メタボリックシンドロームに喫煙習慣が加わると、病気の発症リスクがさらに高くなるので要注意です。
脂肪細胞から分泌され、動脈硬化を抑制する作用のあるアディポネクチンという物質が正常に分泌されなくなり、その結果、動脈硬化が進みやすくなってしまいます。
アディポネクチンは標準的な体格の人の血液中には多く存在し、内臓肥満が増加すると減少することが明らかになっています。
メタボリックシンドロームは食生活・生活習慣を少し改善することで予防・改善できます。規則正しいバランスのとれた食事と、適度な運動をし、内臓脂肪をためないような生活を心がけましょう。
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