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仕事で大きなストレスを受けている女性は、ストレスが少ない女性に比べて、心血管疾患イベントを起こす可能性が40%も高いことが示されました。これは、11月13日から17日までシカゴで開催された第83回米国心臓協会・学術集会(AHA2010)で発表されたものです。
仕事関係のストレスと心血管疾患の関係についてのこれまでの研究は、方向性の定まらない結果をもたらしてきましたが、今回Women’s Health Study(女性健康調査、44〜85歳で平均年齢57±5歳)に参加した1万7415人の、表面上は健康そうな女性医療従事者を対象に、仕事のストレス、仕事への不安感の実態を把握するとともに、心血管疾患との関係を調べた結果、10年間の追跡期間中、心筋梗塞が134件、虚血性脳卒中が125件、冠動脈血行再建が342件、心血管疾患による死亡が40件あり、年齢、人種、教育で調整したコックス比例ハザードモデルを使って解析したところ、仕事から受ける大きなストレスと仕事への不安感は、心血管疾患リスク因子と有意に関連していたと報告されています。
たとえば仕事から受ける大きなストレスは、運動不足と高コレステロール血症のリスク増大の予測因子になり、仕事への不安感を報告した女性では、喫煙、運動不足、高血圧、糖尿病、高コレステロール血症、高いBMIのリスク増大を認めました。また、年齢、人種、教育、収入で調整したモデルでは、仕事から大きなストレスを受けている女性(3529人)は、ストレスは少ないと報告した女性(4161人)より、心血管疾患イベントを起こす可能性が40%も高いことも分かりました。
ただこれがそのまま日本人女性に当てはまるとは限りませんが、働く女性における心血管疾患防止の取り組みにおいて、仕事のストレスを評価することの重要性を示唆しています。
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