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先天性血友病は血液凝固第VIII因子(血友病A)または第IX因子(血友病B)欠乏症のことで1万人に1人の男子に発症する遺伝疾患で、生まれた時からこれらの凝固因子活性が低下しています。一方、後天性血友病は、主に血液凝固第VIII因子に対する自己抗体(インヒビター)により、後天的に凝固因子活性が低下する疾患です。後天性血友病は「後天性インヒビター」とも呼ばれ、今まで全く出血症状を呈したことがない人に突然発症する重篤な出血性疾患です。
後天性血友病Aの診断では、
1)既往のない突然の出血傾向、
2)APTT延長(PT正常)が認められた場合に疑い、
3)血液凝固第VIII因子活性が低下していれば可能性が高まり、
4)血液凝固第VIII因子に対する抗体(インヒビター)が検出されれば確定します。
インヒビターの存在を知る簡便な方法としてAPTTクロスミキシング試験があります。
APTTクロスミキシング試験測定方法
1)患者血漿と正常血漿を種々の割合で混合する
混合比率 100:0 75:25 50:50 25:75 0:100
2)37℃で2時間反応させる
3)それぞれの血漿のAPTTを測定する
4)混合比率を横軸に、縦軸にAPTTの時間を取り各APTTをプロットする
図のように凝固因子欠乏では、正常血漿の添加によりAPTT延長は容易に補正され、下に凸のパターンを示します。一方、インヒビターの存在下では、APTT延長が補正されにくく、上に凸もしくは直線的に低下するパターンを示します。
後天性血友病診断
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