高齢化に伴う身体的変化

ヒトは生まれてから遺伝子プログラムに従い成長することから、生まれてすぐに老化が開始されることになります。高齢化に伴う主な身体的変化を次に示しますが、この変化が生理的変化か病的変化かの線引きは難しいとされています。

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高齢化に伴う身体的変化

ヒトは生まれてから遺伝子プログラムに従い成長することから、生
まれてすぐに老化が開始されることになります。
高齢者の定義は法的・生物学的・医学的見地により微妙に異なりま
す。1999年に行われた国民意識調査では、多くの人が70歳以上を高
齢者と考えています。WHOは65歳以上、日本老年医学会では65〜
74歳を前期高齢者、75歳以上を後期高齢者としています。

高齢化に伴う主な身体的変化を次に示しますが、この変化が生理的
変化か病的変化かの線引きは難しいとされています。

・皮膚
 しわ、しみ、乾燥、抜け毛、白髪
・感覚器
 老眼、白内障、緑内障、難聴
・筋
 筋力(握力・背筋力など)低下、筋萎縮、筋硬直
・骨格
 身長低下、骨粗しょう症、関節変形症、脊椎湾曲
・運動機能
 歩行障害、体位動揺
・脳神経
 神経反応・反射性低下、脳萎縮、脳梗塞症(ラクナ梗塞)、脳血栓
・循環器、血液
 心室肥大、高血圧、動脈硬化、血管(動静脈)脆弱化、老人性貧
 血、免疫異常としての癌
・消化器
 便秘、鼓腸、ポリープ、憩室形成
・腎機能
 腎機能低下、尿量減少
・肝機能
 肝機能低下、γ-グロブリン比率増加、出血傾向
・呼吸機能
 嗄声、呼吸機能低下、肺気腫
・内分泌
 内臓肥満症候群、閉経、更年期障害
・栄養代謝
 体重減少、偏食によるビタミン・ミネラル不足、アルブミン合成
 能低下、浮腫
・精神機能
 初老期うつ、認知症
・ADL(日常生活動作)
 日常生活動作活性低下、ねたきり

高齢化評価に用いるに際し信頼性の高い臨床検査
・ほぼ一定
 心拍数、体温、pH、Po2、Pco2、血糖、血清アルブミン
・徐々に増加
 血圧、Na、K、Cl、Ca、P、総コレステロール、HDLコレステロー
 ル、クレアチニン、BUN、UA、総ビリルビン、RF
・徐々に低下
 身長、体重、基礎代謝、ヘモグロビン、血清鉄
・増加後低下
 腹囲、コレステロール

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