スポンサードリンク
クオンテイフェロンTB-2Gは、結核菌特異蛋白刺激性遊離インター
フェロン-γ測定による結核菌感染の診断補助を目的に開発された
体外診断薬です。結核菌特異抗原と全血を共培養することにより、
活性化された全血中のTリンパ球から産出された培養上清中のINF-
γ(インターフェロン-γ)を酵素免疫測定(EIA)法を用いて測定
します。
近年の日本の結核は年間約3万人の患者発生と2,000人以上の死亡
者数を記録しています。慢性疾患であり、人口比で見た発生率も米
国の5倍と高く、さらに、院内・施設内集団感染事例も多く報告さ
れ、今後も継続して重要感染症として対応してゆくべき疾患の一つといえます。
報告された症例を罹患臓器別に見ると肺結核が80%、肺外結核が
20%です。肺結核にあっては全体の2/3の症例で喀痰の塗抹・分
離培養または核酸増幅法(PCR法等)を用いた結核菌の直接証明に
より診断が確定しています。しかし、
・X線所見、喀痰塗抹・分離培養では結核を確定できないが他の臨
床所見でなお結核を疑う症例
・肺外結核を疑う症例
・関節リウマチやクローン病で免疫抑制剤を投与する前やこれら薬
剤投与中に結核菌感染が疑われる症例
・臓器移植および骨髄移植が行われる症例
などで、結核菌感染の有無の確定が要求される症例が多く存在する
ため、結核の診断や除外診断に用いる的確な検査法の開発が望まれ
てきました。
クオンテイフェロンTB-2Gを用いた結核患者群とBCG接種健常人群を
対象とした成績からはその有病正診率は89.0%(105/118)、無
病正診率は92.2%(200/217)。
また、ツ反検査との比較では、本キットの有病正診率は92.2%
(71/77)、無病正診率は92.2%(200/217)であるのに対し、ツ反
検査では各々90.9%(70/77)、16.6%(36/217)であり、この
結果はツ反検査がBCG既接種の影響を受けるのに対し、クオンテイ
フェロンTB-2Gは影響を受けないことを示しています。
さらに、医療従事者における潜在結核感染実態検討や結核集団感染
事例での結核感染者検出の検討では、ツ反に代わって、結核菌感染
を疑う症例に対する潜在性結核診断のツールとしてきわめて有用で
あることが報告されています。
検査材料:全血(ヘパリン加血)
基準値:カットオフ値 単位(IU/ml)0.35
測定方法:ELAISA(サンドイッチ免疫酵素法)
高値を示す病態
結核菌感染症
▽クオンテイフェロンTB-2G のキーワード
▽次の記事、前の記事
スポンサードリンク
当サイトのRSS
サイトについて
注意事項新着アイテム
ジャンル
Copyright (C) 2008
by 健康診断・血液検査MAP