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T-スポットTB は、オックスフォード・イムノテック社(オックスフォード大学の大学発ベンチャー企業)によって開発された結核感染補助診断キットです。T細胞の免疫反応に着目することで結核患者、潜在性結核感染症(Latent tuberculosis infection:LTBI)患者の発見を補助する新しい診断試薬です。2012年10月に日本においても製造販売承認が下り、11月に保険収載されました(630点)。
結核は、決して過去の病気というわけではなく、日本でも年間2万人以上が新たに罹患しています。効果的な結核対策を行うためには、発病者の治療のみならず、無症状ながらも結核菌の感染が疑われ、将来的な発症リスクを有する感染者(LTBI患者)を早期に発見し、発病予防を行うことが重要です。なかでも免疫抑制状態にあるHIV感染者や糖尿病患者、TNFα阻害薬投薬患者などはリスクが高いとされています。
その診断法として歴史的にはツベルクリン反応試験(ツ反)がLTBIの診断に広く用いられていましたが、BCGワクチン等により陽性反応を引き起こすことがあり、ツ反よりも特異度の高い診断法としてインターフェロンγ遊離試験(Interferon-Gamma Releasa Assays:IGRA)が開発されました。IGRAは、結核菌特異抗原ESAT-6とCFP-10によりリンパ球を刺激後、産生されるインターフェロンγ量を測定することにより結核感染を診断する方法です。IGRAにはクォンティフェロンとT-スポット2種類があります。
T-スポットの特徴は、国内臨床試験の結果に基づく感度97.5%、特異度99.1%という臨床性能と、採血時操作の簡便さにあります。クオンティフェロンのように専用採血管3本が必要なく、市販のヘパリン加採血管1本のみに採血すれば検査できます(検体は採血後32時間保管可)。
検査材料:ヘパリン加血 室温保存32時間以内
測定方法:ELISPOT法
基準値:陰性
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