結核の感染危険度

結核患者から他の人に結核が感染する危険度を規定する因子として、感染源の排菌量、咳の激しさ、接触した時の距離、接触の時間、接触した部屋の広さ、換気の状況、在室の時間、感染を受ける側の免疫状態などが挙げられます。

スポンサードリンク

結核の感染危険度

結核患者から他の人に結核が感染する危険度を規定する因子として、感染源の排菌量、咳の激しさ、接触した時の距離、接触の時間、接触した部屋の広さ、換気の状況、在室の時間、感染を受ける側の免疫状態などが挙げられます。
特に、結核患者の結核菌排菌量と咳の激しさが大きな意味をもちます。結核菌排菌量は、喀痰塗抹検査の結果を参考にします。塗抹陽性の喀痰には7000個/mL以上の結核菌が含まれているといわれ、感染性が高いといえます。
感染危険率は塗抹陰性かつ培養陰性を1とした場合、塗抹陰性かつ培養陽性で2倍、塗抹陽性では10倍といわれています。

胸部X線検査で空洞を認める肺結核患者は、空洞がない患者よりも感染性が高いという報告があるので、胸部X線検査所見は重要です。
咳の激しい患者では、抗結核薬の開始前には夜の8時間に平均109回の咳をするという報告があり、健康な人の普通の咳でも1μm以上の飛沫が平均465個飛散するといわれています。
抗結核薬の治療を開始すると、耐性結核菌でなければ結核菌数は激減して2週間後には約1/10になります。したがって、診断前または抗結核薬の投与前の患者は他の人に結核を感染させるリスクは高いのです。

▽結核の感染危険度 のキーワード

▽次の記事、前の記事

結核菌と感染性 | 百日咳の診断基準と検査実施フローチャート2017

スポンサードリンク

健康診断・血液検査MAP:新着記事

百日咳の診断基準と検査実施フローチャート2017
小児呼吸器感染症診療ガイドライン2017版では百日咳の診断基準が大きく改定。また、この診断基準が簡便に使えるように検査実施フローチャートも改定された。
結核の感染危険度
結核患者から他の人に結核が感染する危険度を規定する因子として、感染源の排菌量、咳の激しさ、接触した時の距離、接触の時間、接触した部屋の広さ、換気の状況、在室の時間、感染を受ける側の免疫状態などが挙げられます。
結核菌と感染性
肺結核の診断には基本的に連続3回の喀痰検査が必要です。その3回の検査結果のうち、最も重い結果に基づいて診断や接触者健診などを行うことになっています。
頭頸部癌 PD-L1タンパク(IHC)28-8
頭頸部癌患者における免疫チェックポイント阻害剤「ニボルマブ」の適切な投与を行ための補助に用いられる検査です。
カルプロテクチン 潰瘍性大腸炎の病態把握
便中のカルプロテクチン濃度と腸管内の炎症の程度とが相関することから、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)の診断マーカーとなります。
認知症MCIスクリーニング検査におけるMMSE実施について
認知障害を見つけたり、認知障害の重症度を測ったり、経過を追って患者の認知機能の変化を追跡したりするために使用され、認知症の分野では国際的な基準テストとなっています。
尿1滴と線虫で癌がわかる自動装置開発・日立製作所
日立製作所は「がん」のにおいを好む線虫の特性を利用し、自動で「がん」を検査できる装置を開発したと発表しました
肺癌 PD-L1タンパク(IHC)22C3 および(IHC)28-8
非小細胞肺癌患者における「ペムブロリズマブ」、非扁平上皮非小細胞肺癌患者における「ニボルマブ」の適切な投与を行う為の補助に用いられる検査です。
CDT/トランスフェリン比 習慣飲酒マーカー
CDT/トランスフェリン比は、習慣飲酒マーカー、アルコール性肝障害の鑑別マーカーとして期待される新しい検査です。
百日咳菌DNA 百日咳菌核酸検出LAMP法
本検査は、LAMP法を用いており、迅速かつ特異的に百日咳菌の核酸検出が可能であるため、他の呼吸器系疾患との鑑別や百日咳の早期診断等に有用な検査として、期待されています。

Valid XHTML 1.0 Transitional Valid CSS! Lint