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結核患者から他の人に結核が感染する危険度を規定する因子として、感染源の排菌量、咳の激しさ、接触した時の距離、接触の時間、接触した部屋の広さ、換気の状況、在室の時間、感染を受ける側の免疫状態などが挙げられます。
特に、結核患者の結核菌排菌量と咳の激しさが大きな意味をもちます。結核菌排菌量は、喀痰塗抹検査の結果を参考にします。塗抹陽性の喀痰には7000個/mL以上の結核菌が含まれているといわれ、感染性が高いといえます。
感染危険率は塗抹陰性かつ培養陰性を1とした場合、塗抹陰性かつ培養陽性で2倍、塗抹陽性では10倍といわれています。
胸部X線検査で空洞を認める肺結核患者は、空洞がない患者よりも感染性が高いという報告があるので、胸部X線検査所見は重要です。
咳の激しい患者では、抗結核薬の開始前には夜の8時間に平均109回の咳をするという報告があり、健康な人の普通の咳でも1μm以上の飛沫が平均465個飛散するといわれています。
抗結核薬の治療を開始すると、耐性結核菌でなければ結核菌数は激減して2週間後には約1/10になります。したがって、診断前または抗結核薬の投与前の患者は他の人に結核を感染させるリスクは高いのです。
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