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プロカルシトニン(PCT)は、重度の全身性細菌感染症および 敗血症 に対し、早期かつ特異的に増加します。敗血症の状態において、PCT濃度の増加は感染発症の3〜6時間後にみられます。ウイルス性感染症、慢性炎症性障害、自己免疫疾患においてはPCT濃度は通常上昇しません。敗血症におけるPCT濃度は、一般的に0.5〜2.0ng/ml以上であり多くは10〜100ng/mlに達しさらに高くなる場合もあります。これにより重度の細菌感染症(敗血症)の鑑別が可能になります。
敗血症症候群は重症化と死亡率増加を伴う複雑で連続した臨床症状です。1992年に米国胸部専門医学会(ACCP)と米国集中治療学会(SCCM)が発表した定義は2001年に次のように更新されています。この定義では、敗血症の進行度に応じて、全身性炎症反応症候群(SIRS)・敗血症(Spesis)・重度敗血症(Severe Sepsis)・敗血症性ショック(Sepsis Shock)と認識されています。
全身性炎症反応症候群(SIRS)および敗血症の定義
1)全身性炎症反応症候群(SIRS)
次の基準の2つ以上を満たした場合
・体温38℃または36℃以下
・心拍数90回/分以上
・呼吸20回/分以上またはPaCO2<32mmHg(<4.3kPa)
・WBC12000/μl以上または4000/μl以下 あるいは未熟顆粒球(好中球桿状核・band)10%以上
2)敗血症
感染確認+SIRS基準の2つ以上を満たした場合
3)重度の敗血症
臓器不全を伴う敗血症。乳酸アシドーシス、乏尿症、体酸素血症、凝固障害、精神状態の急性変化等も含まれる
4)敗血症性ショック
適切な輸液蘇生にもかかわらず、灌流異常により血圧低下を伴う敗血症。
昇圧剤の投与を受けている患者は、灌流異常が確認された時点で低血圧を示さないことがある。
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