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アメーバ赤痢は寄生性の原生生物である赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica )の感染によって引き起こされ、嚢子(シスト)を経口摂取することによって感染が成立します。
潜伏期は2〜3週とされますが、数ヶ月〜数年におよぶこともあります。赤痢アメ−バ性大腸炎は粘血便、下痢、テネスムス(便意があるが排便がない)、排便時の下腹部痛などが主症状です。肝膿瘍などの合併症を伴わない限り、発熱を見ることはまれ。下痢による発症は一般に緩除であり、その程度も粘血を混じた2〜3回/日程度のものから、テネスムスを伴い1日に20回以上の粘血便を示すものまで多彩です。
シストは小腸で脱嚢して栄養型となり、大腸に寄生。これら感染者の5〜10%において栄養型が大腸上皮細胞を障害し、粘血便をはじめとし、下痢、テネスムス(便意があるが排便がない)、腹痛などの赤痢様症状を起こします(腸管アメーバ症)。
さらに栄養型は血行性に転移して肝臓、肺、脳、皮膚などに潰瘍を形成し、重篤な症状を呈します(腸管外アメーバ症)。
また大腸内でシスト化し、糞便中にシストが排出され、新たな感染源となります。
・診断
1)糞便中の原虫を検出(アメーバ検査)
2)内視鏡所見:赤痢アメ−バによる大腸潰瘍はアフタ様、またはヘビタマ様と称されるものが多く、潰瘍周囲は浮腫状に盛り上がり、潰瘍底にはクリ−ム状の白苔が付着します。潰瘍病変の分布は巣状で、病変間の粘膜は正常であり、これらの所見はアメ−バ病変にかなり特徴的とされ、診断を確定するものではないが、本症を疑う有力な手掛かりになります。
・治療
アメーバ赤痢の治療には通常メトロニダゾールの経口投与が選択され、治療効果は高い。一方、シストキャリアや再感染を繰り返す施設内入所者にはメトロニダゾールに加え、消化管からの吸収が低いフロ酸ジロキサニドやパロモマイシンが併用されます。
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