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医療・介護関連肺炎(nursing and healthcare-associated pneumonia:NHCAP)は、CAPとHAPの中間的な位置づけですが、明確に分類できないこともあります。わが国では、高齢者や寝たきりの患者が、介護施設だけでなく病院の療養病床にも多く存在しています。これらに発症した肺炎は耐性菌が原因であることが多く、予後も不良です。このような患者は、侵襲的な検査や治療が必ずしも適当でないことから、NHCAPに含まれる患者には、医療行為に関連するもの以外にも、誤嚥性肺炎が多い高齢者も含むように意識されています。
医療・介護関連肺炎患者の定義
1)長期医療型病床群もしくは介護施設に入所している(精神病床も含む)
2)90日以内に病院を退院した
3)介護を必要とする高齢者・身体障害者
4)通院にて断続的に血管内治療(透析・抗菌薬・化学療法・免疫抑制剤など)を受けている
※介護の基準:PS3 限られた自分の身の回りのことしかできない。日中の50%以上をベッドか椅子で過ごすことを目安とする。
(医療・介護関連肺炎(NHCAP)診療ガイドライン作成委員会:医療・介護関連肺炎診療ガイドライン、日本呼吸器学会2011)
誤嚥性肺炎が多いNHCAPでは、嚥下障害を認める患者に対しては、口腔ケア、摂食・嚥下リハビリテーション、鎮静薬・睡眠剤などの減量や中止などを行います。胃瘻形成には誤嚥の予防効果のエビデンスはなく、むしろ経鼻胃管と同等の肺炎発症頻度を示しています。
インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンは、単独あるいは併用で重症感染症の入院率や死亡率の抑制効果が期待できるため、ガイドラインでは両ワクチンの摂取を強く推奨しています。
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