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風疹(rubella)は、一般に「三日はしか」といわれる発疹性小児感染症で、発熱・発疹・リンパ節腫脹を特徴としています。近年国内においてもその発生は減少傾向にありますが、まれに見られる先天性風疹症候群(congenital rubella syndrome:CRS)予防のために、妊娠可能年齢およびそれ以前の女性に対するワクチン対策が重要な疾患です。
風疹ウイルスはTogavirus科Rubivirus属に属する直径60〜70nmの一本鎖RNAウイルスで、エンベロープを有し、血清学的には亜型のない単一のウイルスです。上気道粘膜より排泄されるウイルスが飛沫を介して伝播されますが、その伝染力は麻疹、水痘よりは弱いとされています。
感染から14〜21日(平均16〜18日)の潜伏期間の後、発熱、発疹、リンパ節腫脹(ことに耳介後部、後頭部、頚部)が出現しますが、発熱は風疹患者の約半数にみられる程度です。また、3徴候のいずれかを欠くものについての臨床診断は困難になります。
多くの場合、発疹は紅く、小さく、皮膚面よりやや隆起して全身にひろがります。発疹が強度の場合に色素沈着や落屑を伴うこともあります。
リンパ節は発疹の出現する数日前より腫れはじめ、3〜6週間位持続します。ウイルスの排泄期間は発疹出現の前後約1週間とされていますが、解熱すると排泄されるウイルス量は激減し、急速に感染力は消失します。
基本的には予後良好な疾患であり、血小板減少性紫斑病(1/3,000〜5,000人)、急性脳炎(1/4,000〜6,000人)などの合併症をみることもありますが、これらの予後もほとんど良好です。成人では、手指のこわばりや痛みを訴えることも多く、関節炎を伴うこともあります(5〜30%)が、そのほとんどは一過性です。
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