主な測定法の概説G〜I

GC・GC−MS・HI・HPLC・IEP・IR・IRMAについて簡単に説明しています。

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主な測定法の概説G〜I

GC:ガスクロマトグラフィ
Gas Chromatography
固定相としてキャピラリーカラムを用い、測定試料が移動相(キャ
リアーガス)にのって流動する間に溶解性の差によって分離・同定
されます。充填剤は測定試料の構造により無極性型、極性型があり、
検出器には電子捕獲検出器(ECD)、水素炎イオン化検出器(FID)
熱伝導度検出器(TCD)などが用いられている。

GC−MS:ガスクロマトグラフィ ・マススペクトロメトリー
Gas Chromatography-Mas Spectrometry
マススペクトロメトリー(質量分析:MS)は測定試料を気化しイオ
ン化した後、高電圧で加速し、これを磁場に導き、ここで得られた
イオン化した物質のエネルギー分布や電荷分布の違いによる特異な
スペクトルを解析することにより化合物の同定、定量、構造解析が
行われます。GC-MSはこのMSにガスクロマトグラフィーを組み合わ
せたものです。

HI:赤血球凝集抑制試験
Hemagglutination Inhibition Test
一般にウイルスは動物の赤血球を凝集する性質を持っており、ウイ
ルス抗原が対応する抗体と結合し抗原抗体反応を起こすと赤血球凝
集能が抑制されます。この性質を利用してウイルス抗原を被検検体
と反応させ、これに赤血球を加え反応させ、どの希釈倍率まで凝集
が抑制されたかにより抗体価を判定します。

HPLC:高速液体クロマトグラフィ
High Performance Liquid Chromatography
微細な球体のシリカやイオン交換樹脂、疎水性のアルキル基、親水
基をもったシリカゲルなどを充填したカラムを用いて試料中の測定
物質を分離し、光学的方法や電気的な検出方法によりその測定物質
を検出し、得られたクロマトグラムからピーク高やピーク面積によ
り定量化します。

IEP:免疫電気泳動法
Immunoelectrophoresis
ゲル内沈降反応の一つです。寒天ゲル平板などの試料孔に抗原試料
を入れ通電し電気泳動を行い、分離したところで泳動方向に細長い
溝を作って抗血清を流し込み静置すると、それが支持体内で拡散し
両者が抗原抗体反応をおこします。その結果、各々特定の位置に弓
状の沈降線が現れ、これにより Mタンパクやベンスジョーンズタン
パクなどの同定を行います。

IR:赤外吸収スペクトロメトリー
Infrared Absorption Spectrometry
分子は各々固有の振動をしているので、測定試料に照射する赤外線
の波長を連続的に変化させていくと、試料の分子の固有振動周波数
と同じ周波数の赤外線が吸収されて、その分子構造に応じた固有の
振動スペクトルを得ることができます。その物質の赤外吸収波数を
測定することにより試料の定性・定量分析を行なう方法です。

IRMA:免疫放射定量法
Immunoradiometric Assay
RIA法(ラジオイムノアッセイ)の一つで、非競合的な反応に基づ
くものをいい、一般のRIA法より特異性が高いといわれる。測定を
目的とする抗原に標識抗体を加えると抗原と標識抗体が結合した抗
原・抗体複合物ができますが、その放射活性により検量線から濃度
を読み取る、最近では2抗体法以外の方法をIRMAと呼ぶことがあり
ます。

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