主な測定法の概説E〜F

ECLIA・EIA・FACS・FTA・FEIA・FISH・FPIAについて簡単に説明しています。

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主な測定法の概説E〜F

ECLIA: 電気化学発光免疫測定法
Electro Chemiluminescent Immunoassay
電解反応により生成されるエネルギーによりルテニウムピリジン錯
体を励起して発光させる化学発光法の一種です。
被検検体に測定を目的とする物質Aに対する抗体を結合したビーズ
を反応させると、抗原抗体複合物が生成されます。次にこのビーズ
を洗浄し、ビーズに結合したAにルテニウム標識抗体を反応させる
とサンドイッチ状の複合物が形成されます。さらにビーズを洗浄し
電極上にて電気エネルギーを加えるとビーズに結合したルテニウム
標識抗体量に応じてルテニウム錯体が発光します。この発光量はA
の量と相関するので検量線により濃度を読み取ります。

EIA:酵素免疫測定法
Enzyme Immunoassay
抗原または抗体に被検検体を反応させた抗原抗体複合物に酵素標識
抗体を加え反応させた後、その酵素に対する基質を添加し発色させ、
その吸光度により比色定量するものです。競合法と非競合法に大別
され、広く各種ホルモン、ウイルス抗原・抗体価、薬物濃度などの
測定に用いられます。標識酵素にはペルオキシダーゼやアルカリフ
ォスファターゼなどが用いられています。

FACS:フローサイトメトリー
Flowcytometry
細胞その他の粒子が入った懸濁液を秒速10 〜20m の高速で流動さ
せ、それに光を照射して蛍光や反射光散乱光などを光電管で捕え物
質の量の分布や大きさの分布などを測定する方法です。細胞表面マ
ーカーの解析に広く用いられています。

FTA:蛍光抗体法
Fluorescent Antibody Test
抗原または抗体を測定する場合にFITCなどの蛍光色素を標識し抗原
と抗体を反応させ蛍光顕微鏡下で観察すると特異的な蛍光が見られ、
これにより判定します。抗体(抗原)に蛍光色素を直接結合させる
直接法と抗原抗体反応させた後、さらに抗血清に蛍光色素を反応さ
せる間接法がります。

FEIA:蛍光・酵素免疫測定法
Fluorescence-Enzyme Immunoassay
EIA法の一つです。主にアレルゲン特異的IgE抗体を測定するのに用
いられ、酵素を標識として用い測定対象のアレルゲン(抗原)を被
検検体に入れ、抗原抗体反応により酵素が基質に反応します。その
際に発する蛍光の強度により検量線より濃度を測定します。

FISH
Fluorescence in situ Hybridization
In situハイブリダイゼーション(ISH)法は核酸を抽出せずに、染
色体・細胞・組織などを形態を保持したままで相補的プローブを用
いて核酸ハイブリダイゼーションを行なうもので、標的遺伝子の有
無などを判定する方法です。FISH法は蛍光(fluorescence)法を用
いて非放射性標識プローブにより検査するものです。

FPIA:蛍光偏光免疫測定法
Fluorescence Polarization Immunoassay
血中薬剤濃度のような比較的分子量の小さい物質の測定に用いられ
ます。試料中の測定物質と一定量の蛍光標識標準物質が、一定量の
この標準物質の抗体と競合します。この抗原-抗体反応と、蛍光偏
光度との関係から検量線を用いて濃度を求めます。

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