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血中の可溶性メソテリン関連ペプチドは、悪性中皮腫に高度に検出され、他の肺癌や石綿関連良性疾患の検出率は低いことから、今まで直接診断や組織診断に拠っていた中皮腫で初めての血中バイオマーカーとして、その有用性が期待されています。
悪性中皮腫は、繊維性の天然鉱物アスベスト(石綿)の粉塵を吸入することで発生する悪性腫瘍で、曝露から発病までの期間は、一般的に30〜40年くらいとされています。原因の詳細はまだ不明な点もありますが、吸い込んだアスベストなどに惹起されたインターロイキン6(IL-6)を中心とした炎症が中皮の腫瘍化を促進すると考えられています。
臓器転移を起こすことはほとんどないものの、診断時にすでに広範囲に進展し、その多くは根治手術が不可能です。予後はきわめて不良で、1年生存率が50%、2年生存率が20%です。
アスベストは、その物性を活かして、高度成長期に建築材料などの様々な製品に利用され、使用量が急増した1960年代から90年代に減少するまで大量に使用されています。大量に使用され始めてから40年の潜伏期間を経た2000年代から中皮腫が増えはじめ、これから発症が増大することが予測されています。
検査材料:血清
測定方法:CLEIA
基準値:単位(nmol/L)1.5未満
高値を示す病態 悪性中皮腫
▽可溶性メソテリン関連ペプチド 悪性中皮腫の血中マーカー のキーワード
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