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NCC-ST-439は、広橋ら(1984)によりヒト胃癌細胞株St-4をヌード
マウスに免疫して作製されたモノクローナル抗体によって認識され
る抗原で、そのエピトープはムチン様高分子蛋白上に存在する糖鎖
と考えられています。
免疫組織化学的検討において本抗原は胃癌、大腸癌、膵癌、胆道癌
などの消化器系癌や肺腺癌、乳癌の各組織に極めて高率に認められ、
他方正常組織として顎下腺、気管支腺、近位尿細管上皮、肝細胞、
膵ラ氏島の一部にも存在します。
NCC-ST-439は、消化器系癌をはじめとして各種癌患者血清中に増加
する一方、CA19-9など従来の糖鎖抗原とは異なって肝胆膵系の良性
疾患における偽陽性率が極めて低いことから、癌特異性の高いマー
カーとして評価されています。
なお、NCC-ST-439の糖鎖構造は長らく不明でしたが、近年U型糖鎖
であるシアリルLexの特別な分子とだけ反応することが判明しまし
た。従って同じU型糖鎖抗原として知られるSLX(シアリルLex-i抗
原)とは互いに一定のデータ相関があり、両者を併用する意義は少
ない。
検査材料:血清
基準値:単位(U/ml)7.0以下
測定方法:EIA
高値を示す病態
膵癌、肝細胞癌、胆道癌、大腸癌、肺癌、乳癌、子宮頚癌、
良性胆道疾患、膵炎、慢性肝炎
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