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抗甲状腺自己抗体の一つである抗サイログロブリン抗体を粒子凝集
試験(PA)で半定量する検査です。
自己免疫性甲状腺疾患の患者血中には、種々の甲状腺成分に対する
自己抗体が存在します。このうちサイログロブリンを抗原とする自
己抗体を抗サイログロブリン抗体といいます。
サイログロブリンは甲状腺ホルモンの前駆体として甲状腺細胞内で
合成され、甲状腺濾胞内に貯蔵されている糖蛋白です。
測定方法(PA)は、ゼラチン粒子表面にヒト甲状腺組織から抽出
精製したサイログロブリン抗原を吸着・結合させ、対応する抗サイ
ログロブリン抗体との凝集反応を観察します。
サイロイドテストは各種甲状腺自己免疫疾患で陽性率が高く、橋本
病で40〜70%、バセドウ病で30〜40%、特発性粘液水腫で60〜90%
程度の陽性率を示すといわれています。近年は「抗サイログロブリ
ン抗体」としてRIA法による定量も可能となり、サイロイドテス
トよりも感度は良好です。
サイログロブリン抗体は甲状腺疾患の鑑別診断に、マイクロゾーム
抗体は経過と予後の判定に有用です。
・高値を示す病態
橋本病(慢性甲状腺炎)、バセドウ病、特発性粘液水腫、原発性甲
状腺機能低下症、甲状腺腫瘍、SLE、その他の膠原病 など
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