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甲状腺ホルモン(T3、T4)は血中ではほとんどが結合蛋白(主にTBG)と結合しています。トリヨードサイロニン(T3)において、遊離型(FT3)は総T3のほぼ0.2〜0.3%であり、遊離型のみ生理活性をもちます。また甲状腺ホルモンの中でT3は最も強い活性があります。
従来はFT3自体の測定が困難でしたが、近年では容易になり自己抗体の影響を受けない測定法も開発されています。またFT3を測定することはTBGの影響を受けないので、TBG異常症患者の甲状腺機能の把握に有用です。
FT3は日内変動も小さく、食事、運動の影響も受けないので特に採血上の制約はありません。甲状腺機能亢進症の治療による寛解例では、一般にFT3はFT4に遅れて正常化するといわれています。
一方病態増悪時には逆になるためこれらの測定は病状把握に有用です。
FT3の測定は、甲状腺機能状態のみでなく、種々の疾病におけるT4の末梢代謝状態を知る一指標としても有用です。特に妊婦、肝腎疾患等でTBP濃度の変化による影響を受ける事なく甲状腺機能を直接的に反映します。
基準値: 2.30〜4.30(pg/mL)
測定方法: ECLIA
異常値を示す疾患・病態
・減少する疾患
Low T3症候群、甲状腺機能低下症
・上昇する疾患
甲状腺機能亢進症
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