出産後甲状腺機能異常症 出産後の女性の20人に1人 - 甲状腺疾患

甲状腺疾患は比較的頻度の高い女性に多い疾患です。甲状腺自体が前頚部に位置しており、形態学的異常があれば外部からの視診や触診で見つかりやすく、特徴的な症状により機能異常を疑いやすいという特徴があります。

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出産後甲状腺機能異常症 出産後の女性の20人に1人

出産後甲状腺機能異常症は、妊娠前・妊娠中、甲状腺機能正常だった者、慢性甲状腺炎(橋本病)患者および潜在性自己免疫性甲状腺炎患者(甲状腺自己抗体陽性のみで甲状腺腫大を伴わない)が出産後増悪し、種々のタイプの甲状腺機能異常を発症することをいいます。
妊娠時には種々のホルモンや妊娠時異蛋白が免疫抑制的に作用し、これらに胎児側の免疫抑制因子も加わり胎児の拒絶反応が抑えられていますが、出産後はこれらの抑制が急に消失するため、その「はねかえり」として各種免疫応答が亢進し発症すると考えられています。

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甲状腺機能低下症

血液中の甲状腺ホルモンが減少すると、体の代謝が悪くなり、肌の乾燥や疲労感、無気力、物忘れなどの症状が現れます。この状態が「甲状腺機能低下症」です。
代表的な疾患は橋本病(慢性甲状腺疾患)です。このほか、甲状腺の病気の治療が原因で起こるものや、先天性の「クレチン症」などもあります。

・甲状腺機能低下症の症状
1)むくみ
2)寒がり
3)便秘
4)夏でもあまり汗をかかない
5)皮膚が乾燥
6)集中力の低下
7)髪の毛が全体的に薄くなる
8)声がかすれる
9)ろれつが回らずしゃべり方がゆっくりになる
10)月経異常 など

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甲状腺機能亢進症

血液中の甲状腺ホルモンが増えすぎると、必要以上に体の新陳代謝が高まってしまうため、動悸や息切れが起きたり、汗をかきやすくなったりします。この状態が「甲状腺中毒症」です。甲状腺自体が活性化しホルモン過剰を起こす場合は「甲状腺機能亢進症」といいます。
代表的な疾患は「バセドウ病」です。このほか、甲状腺にできた結節(しこり)が原因の「プランマー病」や甲状腺に貯まっていたホルモンが一時的に血中に流れ出て起きる「無痛性甲状腺炎」も甲状腺中毒症の一種です。

甲状腺中毒症の症状
・甲状腺のはれ
・動悸
・息切れ
・手の震え
・多汗
・暑がり
・体重減少
・全身の倦怠感

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