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飢餓状態や悪性腫瘍、敗血症、外科手術後、外傷、熱傷などの重篤な全身疾患を持つ患者において、甲状腺に異常がないにもかかわらず、血中のT3の低下が認められ、さらに重症になるとT4も低下することが知られています。このような病態をeuthyroid sick syndromeまたはLow T3症候群と呼び、このような状態をきたす疾患・病態をnon-thyroidal illness(NTI)といいます。
TSH正常または高値でFT4高値の場合、FT4上昇に対してフィードバックが正常に働かず、TSH分泌が持続している状態が考えられ、不適切TSH分泌(SITSH)と呼ばれる病態です。
代表的な疾患として下垂体TSH産生腫瘍が挙げられます。TSH産生腫瘍は全下垂体腫瘍の1〜2%と頻度は少ないのですが、TSHの高感度測定の普及により発見症例が増加しています。下垂体の造影MRI検査で下垂体腫瘍が確認されればTSH産生下垂体腫瘍である可能性が高くなります。
甲状腺機能低下の程度が軽度の場合、最も鋭敏な指標であるTSHの上昇のみが認められ、FT3、FT4は正常範囲に保たれた状態となります(潜在性甲状腺機能低下症:SH)。SHは一般人口の5〜10%と比較的高頻度に認められることが報告されています。
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