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更年期・老年期 における エストロゲン の減少は、女性の生殖機能に様々な変化をもたらし、その対象臓器は脳神経系(認知症)、筋骨格系(骨粗しょう症・骨関節炎)、心血管系(虚血性心疾患・動脈硬化)などほぼ全身にわたることが知られています。
閉経以後 エストロゲン 値の減少は、骨吸収を促進し骨粗しょう症の原因となることが知られ、高齢者における骨粗しょう症は骨折・寝たきりといった日常生活機能障害の大きな原因となるため、その予防に重点が置かれています。
近年、骨特異的に作用するエストロゲン製剤(選択的エストロゲン受容体調製薬)が開発され、骨粗しょう症の治療薬として広く臨床応用されています。
さらに、エストロゲンが食欲・脂肪の分化において重要な働きをしていることが分かっており、エストロゲンの減少は女性の肥満傾向を生み出し、血中コレステロールの上昇など生活習慣病との関連が強いとも言われているます。
また、高齢者において卵巣腫瘍などの悪性腫瘍で、エストロゲン産生腫瘍が発生することがあります。高齢女性の不正性器出血・肌の若返り症状などがみられるときは、エストロゲン産生腫瘍を除外するためにエストラジオール値を測定することが必要となります。
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