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更年期症状は更年期に全身にわたって現れる症状で、その種類は
300を越すともいわれていますが、「更年期に現れる器質的変化
に相応しない不定愁訴症候群を更年期症状と呼ぶ」と定義されてお
り、「更年期失調」ともいいます。
・更年期障害の定義
更年期障害は個人によって起こる症状の種類や強さに差があります
更年期に症状がみられても、日常生活に支障がない軽度の場合と、
日常生活に支障をきたし、医療が必要な場合とがあり、後者の場合
を更年期障害といいます。
したがって更年期障害は1)更年期に現れる。2)器質的変化に相
応しない。3)日常生活に支障をきたす。の3条件が整うことが必
要ということになります。
・発生機序
1)加齢に伴う卵巣機能の低下
2)内向的性格・気質などの心理的原因
3)この年齢に多くみられる老化による女性美の衰退、家庭内での
夫や子どもの心配事、夫の退職、体力や性欲の減退など様々な社会
的・環境的ストレス
などが、自律神経失調症状を引き起こし、それらのストレスが大脳
皮質・大脳辺縁系に影響を与えて精神症状を引き起こします。さら
にこれらが相互に修飾し合い絡み合い、症状を複雑にしています。
・主な臨床症状
1)自律神経失調症状
血管運動神経症状:hot flush(顔面紅潮、のぼせ)・発汗・冷え
性・睡眠障害
その他:動悸・頭痛・めまい・耳鳴り
2)精神神経症状
抑うつ・精神不安定・意欲低下・不安感
3)その他の症状
運動器官症状:肩こり・関節痛・腰痛・筋肉痛
消化管症状:腹痛・食欲不振・悪心・嘔吐・下痢
その他:易疲労性・口渇感・皮膚掻痒感
・更年期障害の割合
更年期症状や更年期障害は全ての女性にみられるのではなく、更年
期女性の約70%にみられます。このうち日常生活に支障をきたす
程度の割合は30%であり、更年期女性の3〜4人に1人の割合で
発生するとされています。
・診断
更年期障害を診断するにあたって重要なことは以下の2項目です。
1)更年期症状があっても、あくまで症状に対応する器質的変化が
ないことが診断の第一の必須条件です。
2)更年期障害は症候群であり、単一の疾患はなく、個人のもつ内
分泌的、性格的、環境的などの複数の要因から生じた結果の総合的
な病像であることから、更年期障害と診断されても、診断自体には
重要性はなく、その像の中にいかなる病態が含まれているか、どの
要因が重要かを把握することが治療をするうえでも必要不可欠とな
ります。
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