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HCVのジェノタイプ分類は地域別、疾患別のHCV型の頻度、感
染源や感染経路の推定にも役立ち、C型慢性肝炎の病態把握、特に
インターフェロン(IFN)の治療効果の予測の上で重要な因子です。
C型肝炎ウイルス(HCV)は単鎖のRNAウイルスであり、エラー
修復機能を持たないため遺伝子変異を起こしやすいとされています。
HCVは塩基配列の相同性により、数種類の遺伝子型(ジェノタイ
プ)に分類され、一般にT型(1a)・U型(1b)V型(2a)・W型
(2b)の4種類、またはこれにX型(3a)・Y型を加えた6種類の
型に分類されます。 なおX型・Y型はまれであるため、通常検査は
行われません。
一般に、V型は1b型に比べてインターフェロンに反応しやすいとい
われていますが、これはウイルス量の多寡によるものとも考えられ
ています。すなわち1b型は一般にウイルス量が多く、このためにイ
ンターフェロン反応性が良くないといわれていますが、投与直後に
はウイルス量がかなり減少することも珍しくはありません。
我が国でのHCV−RNA陽性供血者やC型慢性肝疾患患者に関す
る統計では、サブタイプの頻度は1b型>2a型>2b型の順で多く、1a
型は非常に少ない。また、1b型と2a型、1b型と2b型の混在例もみら
れます。
実際的なHCV感染例における遺伝子型の頻度は、第二世代HVV
抗体陽性者305例中、1a型 0%、1b型 66%、2a型 22%、2b型 11%、
混在型 1%でした(Okamotoによる)。
なお、ウイルスRNA量が少ない場合には、検出限界未満として
「検出せず」と報告されます。
測定方法:RT−PCR法
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