IgA-HEV抗体(定性)E型肝炎の早期診断

E型肝炎において急性期から産生されるIgA-HEV抗体を測定。急性E型肝炎の診断に有用です。

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IgA-HEV抗体(定性)E型肝炎の早期診断

E型肝炎ウイルス(HEV)は、熱帯から亜熱帯の衛生状態が整っていない地域に常在するウイルスで、主に経口感染の後、急性E型肝炎を引き起こし、ときに大規模な流行となる場合もあります。
従来、先進諸国では流行国からの輸入感染症と考えられていましたが、近年、渡航歴のない発症例が散見されています。それらの国内感染例とブタ、イノシシ。シカ等の動物からは、共通の国内土着のHEVが検出され、現在では動物を介した人獣共通感染症としてとらえられています。そのため、日本では、感染症法により届出が義務付けられている四類感染症に指定され、報告数は増加していますが、実際にはされに多く存在すると推定されています。

E型肝炎は、経口感染後2〜9週間(平均6週間)の潜伏期を経て発症し、一過性に急性肝炎を呈しますが、一部で劇症肝炎になり、特に妊娠晩期では劇症化しやすいという特徴があります。
このIgA-HEV抗体検査は、日本土着株と想定されるHEV遺伝子の3型と4型に対応しており、E型肝炎の感染初期から産生されるIgA-HEV抗体を検出することにより、成因不明の急性肝炎の診断に有用と考えられます。
E型肝炎の早期診断により、劇症化を防ぐ慎重な対応や潜在的な感染者への対応が可能になると期待されています。

検査材料:血清
測定方法:EIA
基準値:陰性

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