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関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)は関節滑膜の増殖により骨軟骨を破壊する慢性多発性関節炎を特徴とする炎症性疾患です。RA患者の関節滑膜には多くのシトルリン化蛋白が発現しており、血清中にはシトルリン化抗原に対する自己抗体が産生されています。
抗CCP抗体はシトルリン化蛋白の一つであるフィラグリンのシトルリン化部位を含むペプチドを環状構造とした抗原(CCP:cyclic citrullinated peptide)を用いて検出されるRAに特異的な自己抗体として報告されています。
RA患者における抗CCP抗体の陽性率は、59〜90%と報告者によって差があり、進行度、人種差、キットの違いなどが原因と推定されています。特異度は86〜99%と、他のマーカーに比較して高く、早期RA例でも特異度は96%と優れていたとの報告もあります。また、X線でみられる関節破壊所見とよく相関し、2年後の骨びらんを比較的正確に予測することも可能といわれています。
現在のCCPはRAに対する感度を向上させた第二世代のペプチドが用いられており、RAに対する高い特異性と感度を有することや、発症早期から陽性となるため、RAの早期診断に有用です。
近年、関節リウマチには、生物学的製剤をはじめとする強力な新薬が登場しており、早期から治療に介入した方が寛解率向上と骨破壊抑制に有効と認識されています。このような臨床的事情を背景に、抗CCP抗体は、RAの診療に大いに活用が期待されるマーカーです。
検査材料:血清
測定方法:ELISA
基準値:単位(U/ml)4.5未満
高値を示す病態:関節リウマチ(RA)
低値を示す病態:低値側での臨床的意義は少ない
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