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全身性強皮症(Systemic sclerosis:SSc)は皮膚や内臓が硬くなる
疾患です。皮膚硬化が躯幹にまでおよぶ、びまん型と手指、顔面に
限局する限局型に分けられます。一般にびまん型では線維化病変が
強く出現するのに対し、限局型では炎症性病変が前面にでる傾向が
あります。
またびまん型では抗Scl−70抗体(抗トポイソメラーゼT抗体)
が、限局型では抗セントロメア抗体が出現することから、こららの
自己抗体の測定は病型の分類に有意義です。
臨床的特徴
・皮膚症状:手指の腫脹・躯幹に及ぶ皮膚硬化・強指症・近位皮膚
硬化・レイノー現象
・関節症状:満足に関節も曲げられなくなる
・肺症状:全身性強皮症においてもっともおかされやすい内臓臓器
が肺。肺線維症・肺高血圧症
・消化器症状:消化管上皮も硬くなる。胃酸をうまく胃にとどめて
おけなくなって胸焼けをうったえたり、腸の動きが悪
くなって便秘を訴えたりすることが多いが、重篤な場
合、腸管嚢腫様気腫症を発症することがある
・心血管症状:心病変は前面に出ることはないが、心筋はゆるやか
に線維化を起こし、ときに左室拡張不全の原因となる。
・腎症状:強皮腎臓クリーゼ。腎血管の線維化によりいったん腎機
能の悪化が始まると加速度的に腎不全に陥っていく
※レイノー現象
冷たいところに出ると、突然手が紫色になり、数分後逆に真っ赤に
なってしまうことで、他の膠原病などでもみられるが強皮症最も特
徴的です。
関連自己抗体
・抗核抗体(ANA)
・抗Sol−70抗体:びまん型SScに特異的。SSc重症度と相関
・抗セントロメア抗体:限局型SScで高率に出現。CREST症候群
に特異的
・抗RNAポリメラーゼ抗体:SScの6%に出現。
※CREST症候群
強皮症の一病型で、皮膚硬化が四肢末端に限局するもの。石灰沈着
レイノー現象、食道機能障害、手指硬化、毛細血管拡張を特徴とする
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