Ronco分類の病態解析に有用な臨床検査 Type1
Ronco分類の病態解析に有用な臨床検査 Type1 - Ronco分類Type1:急性心腎症候群ではAKIの診断とGFRの評価に有用な検査が重要になります。
健康診断・血液検査MAPの記事一覧
- Ronco分類の病態解析に有用な臨床検査 Type1
- Ronco分類Type1:急性心腎症候群ではAKIの診断とGFRの評価に有用な検査が重要になります。
- 心腎症候群CRSのRonco分類
- 心腎症候群(cardio-renal syndrome:CRS)は心臓と腎臓のどちらかの障害が他方の臓器の障害を誘発する複雑な種々の病態です。Roncoらは、CRSを発症機転と経過から5型に分類することを提唱しています。
- 糖尿病リスクスクリーニングAILS
- AILSは、4年以内に糖尿病になるリスク(AILS糖尿病リスク)と、必須・準必須アミノ酸が血液中で現在、低下していないか(AILSアミノ酸レベル)を評価し、二つの検査結果に基づくI〜IVのタイプを報告します。
- ノロウイルスRNA定性 調理従事者等の衛生管理
- リアルタイムPCR法により、ノロウイルスのG1/G2を高感度に検出します
- 飢餓時の蛋白代謝 マラスムス
- マラスムスは、蛋白質・エネルギー栄養障害(protein-enerugy malunutrition:PEM)であり、体に備蓄されたエネルギーと蛋白質がいずれも枯渇する病態です。
- 百日咳の診断基準と検査実施フローチャート2017
- 小児呼吸器感染症診療ガイドライン2017版では百日咳の診断基準が大きく改定。また、この診断基準が簡便に使えるように検査実施フローチャートも改定された。
- 結核の感染危険度
- 結核患者から他の人に結核が感染する危険度を規定する因子として、感染源の排菌量、咳の激しさ、接触した時の距離、接触の時間、接触した部屋の広さ、換気の状況、在室の時間、感染を受ける側の免疫状態などが挙げられます。
- 結核菌と感染性
- 肺結核の診断には基本的に連続3回の喀痰検査が必要です。その3回の検査結果のうち、最も重い結果に基づいて診断や接触者健診などを行うことになっています。
- 頭頸部癌 PD-L1タンパク(IHC)28-8
- 頭頸部癌患者における免疫チェックポイント阻害剤「ニボルマブ」の適切な投与を行ための補助に用いられる検査です。
- カルプロテクチン 潰瘍性大腸炎の病態把握
- 便中のカルプロテクチン濃度と腸管内の炎症の程度とが相関することから、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)の診断マーカーとなります。
- 認知症MCIスクリーニング検査におけるMMSE実施について
- 認知障害を見つけたり、認知障害の重症度を測ったり、経過を追って患者の認知機能の変化を追跡したりするために使用され、認知症の分野では国際的な基準テストとなっています。
- 尿1滴と線虫で癌がわかる自動装置開発・日立製作所
- 日立製作所は「がん」のにおいを好む線虫の特性を利用し、自動で「がん」を検査できる装置を開発したと発表しました
- 肺癌 PD-L1タンパク(IHC)22C3 および(IHC)28-8
- 非小細胞肺癌患者における「ペムブロリズマブ」、非扁平上皮非小細胞肺癌患者における「ニボルマブ」の適切な投与を行う為の補助に用いられる検査です。
- CDT/トランスフェリン比 習慣飲酒マーカー
- CDT/トランスフェリン比は、習慣飲酒マーカー、アルコール性肝障害の鑑別マーカーとして期待される新しい検査です。
- 百日咳菌DNA 百日咳菌核酸検出LAMP法
- 本検査は、LAMP法を用いており、迅速かつ特異的に百日咳菌の核酸検出が可能であるため、他の呼吸器系疾患との鑑別や百日咳の早期診断等に有用な検査として、期待されています。
- HIT発症のメカニズム
- ヘパリン起因性血小板減少症(Heparin-Induced Thrombocytopenia:HIT)はヘパリン投与患者におこる副作用で、免疫機序を介して血小板減少症、動静脈血栓塞栓症を引き起こす重篤な病態です。
- HTLV-1核酸検出(妊婦)HTLV1プロウイルスDNA定性
- ウエスタンブロット法判定保留例におけるHTLV-1感染の診断に有用です。
- PCSK9阻害薬 新しい機序の脂質異常症治療薬
- PCSK9(プロ蛋白転換酵素サブチリシン/ケキシン9型)の生理学的作用は、LDL受容体の分解を促すことです。
- 睡眠関連呼吸障害群 カタスレニア
- カタスレニアは呼気時だけ、いびきのようなうめき声(唸り声)をあげます。
- 睡眠関連呼吸障害群 治療起因性中枢性睡眠時無呼吸
- 治療起因性中枢性睡眠時無呼吸は、ICSD-3で新たに加わった障害名です。以前は複合性睡眠時無呼吸(complex sleep apnea syndrome:complex SAS)と称されていました
- 睡眠関連呼吸障害群 中枢性睡眠時無呼吸症候群
- 中枢性睡眠時無呼吸症候群は、中枢神経組織の機能不全によって睡眠中の呼吸停止または、減弱が生じ、SpO2の低下を伴うことが多い
- 睡眠関連呼吸障害群 閉塞性睡眠時無呼吸症候群
- 閉塞性睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に頻回の呼吸停止や上気道の閉塞が生じ。覚醒反応による睡眠分断と動脈血酸素飽和度(SpO2)の低下をきたすのが特徴
- 睡眠障害の分類 睡眠関連呼吸障害群
- 睡眠関連呼吸障害群は、「睡眠障害国際分類第3版:ICSD-3」では、閉塞性睡眠時無呼吸症候群、中枢性睡眠時無呼吸症候群、睡眠関連低換気障害群、睡眠関連低酸素血障害群、孤発性症状と正常亜型の5つに大別されています。
- 睡眠障害の分類 不眠症群
- ICSD-3では、不眠を「障害」として捉え、入眠困難、中途覚醒、早期覚醒の不眠症状が、週に3回以上で3か月以上持続するものを慢性不眠障害としています。
- 睡眠障害の分類と診断基準
- 古典的な睡眠障害の診断分離は、不眠症群、過眠症群、睡眠時随伴症群(パラソムニア)の3群でした。米国睡眠学会中心となって作成した2014年のICSD-3「睡眠障害国際分類第3版」では以下の6群に分類されています。
- C型慢性肝炎・肝硬変は経口薬のみで治療する
- 新たな経口剤ダクラタスビル/アスナプレビル/バルクラブビル、エルバスビル/グラゾプレビルの2つの薬剤が承認されれば、ハーボニー、ヴィキラックスに加えて、ほとんどの患者が経口剤のみで治る時代になります。
- プロアドレノメデュリンproADM
- プロアドレノメデュリン(proADM)は心血管系マーカーですが、さまざまな特性を有しており、感染症マーカーとしても期待されています。感染症診断や原因微生物診断には適しませんが、肺炎などで優れた予後予測能を示します。
- TREM-1 感染症診断用バイオマーカーとしての有用性
- 細菌や真菌感染症では、食細胞膜のTREM-1の細胞外ドメインが切断を受けて血清。胸水、肺細胞洗浄液、尿、および脳脊髄液中に増加してくるため、sTREM-1を酵素免疫測定法(ELISA)で同定することが可能です。
- 炎症増強因子 TREM-1
- TREM-1は、免疫グロブリンスーパーファミリーに属しており、免疫関連細胞では好中球や単球/マクロファージ、骨髄由来樹状細胞、およびNK細胞の表面に高発現している受容体です
- インフルエンザワクチン注意点 脳血管障害・糖尿病・周術期
- 糖尿病がインフルエンザワクチンの効果に及ぼす影響については十分なレビューはないようですが、ワクチン効果がやや落ちるものの有効であるとする報告もあります。
- インフルエンザワクチン注意点 肝・自己免疫疾患・HIV
- 肝疾患の患者に対するインフルエンザワクチンの効果については、十分な研究がなされていませんが、肝硬変の患者に同ワクチンを接種した群では、インフルエンザ様症状の出現率やウイルス検出率が有意に減少したとする報告があります。
- インフルエンザワクチン注意点 呼吸器・心血管疾患・腎障害
- 喘息の患者へのインフルエンザワクチン接種後にピークフローの低下を認めた報告があります。
- 基礎疾患がある人へのインフルエンザワクチン接種時の注意点
- 基礎疾患を有する患者へのワクチン接種においては、基礎疾患自体による症状や、併用する治療薬の影響と、ワクチンの副反応との鑑別に苦慮する例が多くなるのでワクチン接種後の注意深い観察が求められます。
- ピロリ陰性の胃疾患に関与 ヘリコバクターハイルマニイ
- ピロリ菌陰性であっても胃疾患を発症する患者がいます。これらの胃疾患に関係しているとみられているのが、ピロリ菌ではないヘリコバクターハイルマニイ(Helicobacter heilmannii)です。
- ペリオスチン 気管支喘息・特発性肺線維症のマーカー
- ペリオスチンは、マトリセルラー蛋白質と呼ばれる細胞外マトリックス蛋白質の一種であり、IL-4/IL-13やTGF-βなどのサイトカイン刺激で発現が誘導され、TH2または線維化を示すバイオマーカーです。
- デング熱 蚊で媒介されるデングウイルス感染症
- デング熱は、ネッタイシマカなどの蚊によって媒介されるデングウイルスの感染症です。4種の血清型が存在し比較的軽症のデング熱と、重症型のデング出血熱とがあります。
- 新規保険収載 デングウイルスNS1抗原定性
- NS1抗原を標的にした検査法は、ウイルス遺伝子が消失したあとも検出が可能であることから、デングウイルス感染の診断補助に有用であるといわれています。
- DIC播種性血管内凝固の新診断基準 日本血栓止血学会2014
- 日本血栓止血学会は、厚生労働省DIC診断基準を修正したDIC診断基準暫定案を発表しました。アルゴリズムで、DICを「造血障害型」「感染症型」ならびに「基本型」の3つの病型に分けています。
- 新規糖尿病治療薬SGLT2阻害薬の効果と副作用
- 新規糖尿病治療薬sodium glucose co-transpoter2(SGLT2)阻害薬はインスリン作用を介さずに腎尿細管を標的とした薬剤です。
- メタボロミクスによる癌診断
- メタボロミクスは、有機酸、アミノ酸、脂肪酸、糖などの多種多様な低分子量代謝産物(メタボローム)を対象とした研究です。
- 膵グルカゴン 完全長膵グルカゴンを特異的に測定
- 完全長の膵グルカゴンを特異的に測定する研究検査項目です。
- IgGサブクラスIgG2
- IgGサブクラスIgG2検査はIgG2欠損症の診断、及び免疫グロブリン製剤の投与時に必要な検査です。
- 後天性血友病 APTTクロスミキシング試験
- 後天性血友病インヒビターの存在を知る簡便な方法としてAPTTクロスミキシング試験があります。
- 血液検査で癌の早期発見ができる miRNA検査
- たった1滴の血液から、13種類もの癌を早期に発見できる・・これまでの常識を覆す、画期的な検査方法がミクロRNA(miRNA)検査です。
- 認知症を予防する MCIスクリーニング検査とは
- MCIスクリーニング検査 とは、軽度認知障害(MCI)の兆候を早期に発見できるバイオマーカーを使用した血液検査です。
- LOXインデックス 脳梗塞・心筋梗塞の発症リスク予測
- LOX-index(ロックス・インデックス)は、脳梗塞・心筋梗塞発症リスクを評価する最新の指標です。
- PGE-MUM 潰瘍性大腸炎のモニタリング
- PGE-MUMは、炎症潰瘍性大腸炎の活動期(炎症所見)と有意に相関するといわれており、潰瘍性大腸炎(UC)と過敏性腸症候群などの他疾患との鑑別や治療効果予測、モニタリングに有用とされています。
- 加齢による変化 フレイルとは
- 日本老年医学会はFrailtyの認知度を高め、予防の重要性を広く啓発するため、Frailtyのより適切な日本語訳の検討を行った結果「虚弱」にかわって「フレイル」という表現を用いることにしました。
- PLAP 胎盤型アルカリフォスファターゼ
- 胎盤型アルカリフォスファターゼは、ジャーミノーマの鑑別補助や治療効果および再発モニタリングに有用です。
- 抗MuSK抗体 抗筋特異的チロシンキナーゼ抗体
- MGと推測される疾患で、抗AChR抗体が検出されないMG疾患があり、神経筋接合部に存在するMuSKに対する抗体である抗MuSK抗体が出現することが明らかになっています。
- 家族性アミロイドーシスの治療薬 タファミジス
- タファミジスによるTTR-FAP治療は、これまで多くの神経疾患で行われていたような単なる症状の緩和を目指すものではなく、病態そのものを阻止することにより疾患の進行抑制を目的としています。
- レチノール結合蛋白 RBP
- 血中レチノール(ビタミンA)の特異的輸送蛋白で、肝胆道疾患や腎疾患の病態把握、栄養状態の把握に用いる。
- 尿中Ngal測定の意義
- 尿中Ngal(neutrophil gelatinase-associated lipocalin)は重症の急性腎障害を超早期に診断することを可能とするバイオマーカーです。
- 尿中アクアポリン2
- アクアポリン2(aquaporin2:AQP2)は腎臓に存在し尿の濃縮に必須の役割を果たしています。AQP2遺伝子の機能喪失性変異により遺伝性の尿崩症(尿濃縮が障害され著しい多尿を呈する)になることが示されています。
- 尿中ポドカリキシン 糸球体障害尿バイオマーカー
- 尿中のPodoの数やPodoマーカーであるポドカリキシン(Podocalyxin:PCX)の定量によるPodo障害の評価が行われています。
- 可溶性メソテリン関連ペプチド 悪性中皮腫の診断補助
- アスベスト曝露によって引き起こされる悪性胸膜中皮腫で陽性率84%を示し、中皮腫以外の胸膜疾患、胸膜以外の肺悪性腫瘍、胸膜以外の炎症性呼吸器疾患では陽性率が低いとされています。
- miR34b/c DNAメチル化解析 早期胃癌の異時性多発性癌
- miR34b/c(microRNA-34b/c) DNAメチル化解析は、早期胃癌の内視鏡切除後および手術後の異時性多発性癌のリスクを予測する検査です。
- 水代謝 高ナトリウム血症と低ナトリウム血症
- 高ナトリウム血症は水が失われ血中のナトリウム濃度が濃くなる病態、低ナトリウム血症は水が余り血中のナトリウム濃度が薄まる病態です。
- HCV薬剤耐性変異 NSA5-Y93
- 経口薬剤に対する耐性を示すY93変異を検出することで、ダクラタスビル/アスナプレビル併用療法の効果予測および治療法選択の指標となることが期待されます。
- 大腸癌検診 便潜血反応 便中ヘモグロビン検査
- 免疫学的測定で下部消化管の出血を調べる検査。ヒトのヘモグロビンに特異的なので食事による影響を受けにくい。
- 高カリウム血症の原因と鑑別
- 血清K濃度が5.5mEq/L以上を高K血症といいます。高K血症の原因は、偽性高K血症、Kの細胞外へのシフト、Kの過剰(内因性・外因性のK負荷、腎からのK排泄障害)に分類されます。
- NTI LowT3症候群
- 甲状腺に異常がないにもかかわらず、血中のT3の低下が認められ、さらに重症になるとT4も低下することが知られています。このような病態をeuthyroid sick syndromeまたはLow T3症候群と呼び、このような状態をきたす疾患・病態をNTIといいます。
- 高感度HBs抗原 HBsAg-HQ
- 高感度HBs抗原は、従来のHBs抗原試薬とは異なる測定原理を採用し、従来のCLIAが0.05IU/mL、CLEIAが0.03IU/mLに対しHBsAg-HQは0.005IU/mLと約10倍の感度を有します。
- 低カリウム血症の原因と鑑別
- 血清カリウム(K)値が3.5mEq/L以下の場合を低カリウム血症と言います。低K血症では、静止電位が過分極となり、脱分極するのに通常より大きな刺激が必要となるため、脱力・筋力低下・呼吸筋麻痺・便秘・麻痺性イレウスが出現します。
- グレリン 摂食調整作用をもつGH分泌ホルモン
- グレリンにはGH分泌促進作用のみならず、摂食調節やエネルギー代謝調節機能、循環器系に対する作用も認められ、エネルギー代謝調節に関連する疾患や病態生理とのかかわりも明らかになりつつあります。
- オレキシン 胃酸分泌 食欲増加させる神経ペプチドホルモン
- オレキシンは脳にのみ発現し、しかも脳内でも外側視床下部の神経細胞でのみ産生される特徴があります。
- 癌スクリーニング AICS値の意味と指導コメント
- AICS検査は、癌のリスクを評価する検査です。リスクとは、確率・可能性・危険性などと呼ばれるもので、癌であるか否かをはっきりと判断するものではありません。
- 甲状腺ホルモン異常の病態 TSH正常または高値 FT4高値
- TSH正常または高値でFT4高値の場合、FT4上昇に対してフィードバックが正常に働かず、TSH分泌が持続している状態が考えられ、不適切TSH分泌(SITSH)と呼ばれる病態です。
- 甲状腺ホルモン異常の病態 TSH高値 FT4正常
- 甲状腺機能低下の程度が軽度の場合、最も鋭敏な指標であるTSHの上昇のみが認められ、FT3、FT4は正常範囲に保たれた状態となります(潜在性甲状腺機能低下症:SH)。
- 甲状腺ホルモン異常の病態 TSH高値 FT4低値
- TSH高値、FT4低値の場合、原発性甲状腺機能低下症が考えられます。原因として最も多いのが自己免疫性の慢性甲状腺炎(橋本病)です。二次検査として抗マイクロゾームあるいはTPO抗体、抗サイログロブリン抗体の測定、超音波検査などを行い診断します。
- 甲状腺ホルモン異常の病態 TSH正常または低値 FT4低値
- TSH正常または低値、FT低値の場合は甲状腺ホルモン低下に対するTSH上昇というフィードバックが働いていない状態であり、下垂体・視床下部の病変による中枢性甲状腺機能低下症がまず考えられます。
- 甲状腺ホルモン異常の病態 TSH低値 FT4正常
- TSH低値、FT4正常の場合は潜在性甲状腺機能亢進症が最も考えられます。
- 甲状腺ホルモン異常の病態 TSH低値 FT4高値
- TSH低値、FT4高値の場合、原発性甲状腺機能亢進症が考えられます。原因疾患として最も多いのはバセドウ病(グレーブス病)です。
- アドレノメデュリン 臨床的意義
- 本態性高血圧症患者の血中AM濃度は正常血圧者と比較して高値であることが示されており、さらに臓器障害が進展するにしたがって血中AM濃度が増加していることが明らかになっています。
- アドレノメデュリン 血管拡張性ペプチド
- AMは副腎髄質や心血管組織を含む幅広い臓器や組織において生合成・分泌されており、降圧作用以外にも利尿作用、アルドステ
ロン分泌抑制作用、血管新生作用、抗炎症・臓器保護作用など多彩な生物活性を発揮することが示されています。
- ZnT8抗体 1型糖尿病の診断・進展予測に期待
- 亜鉛トランスポーター8(ZnT8)抗体の測定は、抗IA-2抗体、抗GAD抗体、インスリン抗体が陰性である1型糖尿病を発見でき、診断効率が上昇するとの報告があり、ZnT8抗体の測定は、1型糖尿病の診断および進展予測の検査として期待されています。
- 消化関連ホルモン モチリン
- モチリンの主な作用は、消化管の収縮運動を引き起こすことです。モチリンの血中濃度は空腹時において周期的に変動し、約100分間ごとにピークを示します。
- 消化管関連ホルモン セクレチン
- セクレチンの作用は膵・胆およびBrunner腺からの重炭酸イオン分泌を亢進させて十二指腸をアルカリ化し、同時に胃にも作用し、ソマトスタチンを介して酸分泌を抑制します。
- 消化管関連ホルモン コレシストキニン
- コレシストキニン(cholecystokinin:CCK)は小腸の上部約2/3に分布するI細胞から分泌されるペプチドホルモンで、食物が酸とともに十二指腸に移行してきた際に、トリグリセライド・脂肪酸・アミノ酸やペプチドが刺激となって分泌されます。
- メラトニン
- メラトニンは主に松果体で産生されるホルモンで、その産生量は体内時計にコントロールされて日内変動を呈し、夜間に高く、日中は低いという概日リズムを示します。
- TSH 甲状腺刺激ホルモン
- 下垂体前葉で合成・分泌されるαとβの二つのサブユニットからなる分子量28.3kDaの糖蛋白。視床下部ホルモンであるTRHの分泌により刺激され、甲状腺ホルモンにより抑制を受ける。
- 男性ホルモン 草食男子は少ない?肉食女子は多い?
- 男性ホルモンといえばテストステロンですが、草食系男子では実際に男性ホルモンが低いのでしょうか?またその対義語として使われる肉食系女子では男性ホルモンは多いのでしょうか?
- 甲状腺ホルモン不応症 RTH診断の糸口はSITSH
- 不適切TSH分泌症候群(Syndrome of inappropriate sercretion of TSH:SITSH)とは、血液甲状腺ホルモンレベルの指標となるFT4が高値であるにもかかわらず、TSHが抑制されていない状態です。
- 麻疹(はしか)春から夏が流行の季節 麻疹抗体検査の特徴
- HIは、IgM抗体、IgG抗体、IgA抗体を検出するため、感染早期から抗体価が上昇し、回復期にも抗体価が持続します。NTは、活性のある麻疹ウイルス粒子が感受性細胞に感染、増殖することを阻害する抗体(中和抗体)を検出する方法です。
- シャーガス病 輸血による感染と安全対策
- シャーガス病はトリパノソーマ・クルージ(Trypanosoma cruzi:T.Cruzi)という原虫によって引き起こされる慢性感染症で、ヒトおよびイヌ、ネコ、アルマジロ等他の哺乳類にも感染する人畜共通感染症です。
- 抗ARS抗体 多発性筋炎・皮膚筋炎に特異的な自己抗体
- 抗ARS抗体検査は、Jo-1抗体に抗ARS抗体4種(抗PL-7抗体、抗PL-12抗体、抗EJ抗体、抗KS抗体)を加えた、合計5種類の抗ARS抗体を一括して検出します
- 肥満パラドックス は日本人にも当てはまる?
- 肥満は、心血管イベントのリスクファクターとして確立されており、BMIが高いほうが心不全による入院後死亡率は低く、心不全の長期予後は良好だとするデータが海外で報告され、「肥満パラドックス」として注目が集まっています
- シクロスポリン 免疫抑制剤血中濃度
- シクロスポリン(cyclosporine)は、腎移植、骨髄移植等によく用いられる免疫抑制剤です。リンパ球の増殖やサイトカインの産生を抑制する作用をもち、代謝物または未変化体の形で尿中または胆汁中に排泄されます。
- エベロリムス 免疫抑制剤血中濃度
- 免疫抑制剤エベロリムス(商品名:サーティカン)は、海外で広く使用されているmTOR阻害剤です。日本では心移植と腎移植が適応疾患として認められ、シクロスポリンやステロイド剤と併用されています。
- 結核感染診断 T-SPOT検査 概要
- T-SPOTはIGRAを利用した検査の一つで、ELISPOT法を用いてIFN-γ産生細胞数を計測することにより結核菌感染を判定します。
- 血中M2BPGi測定 肝臓の線維化進展の診断補助
- M2BPGi血清中の糖鎖修飾異性体測定することで肝臓の線維化進展の診断を補助。入院を必要とせず採血のみで肝臓の線維化の進行度を迅速に測定することができるため、ウイルス性慢性肝炎の治療における患者の負担軽減が期待される。
- 結核感染診断 IFN-γ遊離検査 QFT-3GとT-SPOTの比較
- QFT-3GとT-SPOTの基本的な測定原理はほぼ同じですが、刺激抗原、測定法、判定法などが異なります。またいずれのIGRA検査も、陽性の場合に、過去の感染によるものか。最近の感染なのかの区別はできません。
- 抗体様の働きを持つ DNAアプタマー
- 核酸アプタマーは標的分子さえ手に入れればSELEX法を用いて試験管内で作製でき、作製したアプタマーの塩基配列を決定することで、化学合成により高純度の大量調整が可能となります。
- インフルワクチン カイコと人工ウイルスで大量生成に期待
- インフルエンザワクチンの製造に必要なタンパク質「ヘマグルチニン」を人工ウイルスを使用して大量に生成する技術が、沖縄の生物資源研究所(名護市)の研究チームにより、世界で初めて確立されました。
- 特異的IgE MAST33アレルゲン 構成アレルゲン変更
- MAST33検査は、少量の血清で幅広い範囲のアレルゲンが検索できます。陽性頻度が高いとされる33種類のアレルゲンを測定します。検査材料の血清が0.5mlと少量でできるため、小児など採血が難しい場合に適しています。
- 新規前立腺腫瘍マーカー proPSA測定キット p2PSA
- proPSAはPSAの前駆体で、より前立腺癌に特異的な腫瘍マーカーとして注目されています。
- ミエリン塩基性蛋白 MBP
- ミエリン塩基性蛋白は、中枢神経の軸索に存在するミエリン(髄鞘)を構成する蛋白質で、多発性硬化症など脱髄疾患で髄液中に上昇。
- 成人用肺炎球菌ワクチン定期接種化2014年実施 厚労省
- 厚生労働省は、水痘と成人用肺炎球菌の2ワクチンを定期接種化することを、第4回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会で2014年度中に実施することを決定
- IgG インデックス
- IgGインデックスは、血清と髄液中のIgGとアルブミン濃度から、多発性硬化症の鑑別診断を行う検査です。
- オリゴクローナルバンド 等電点電気泳動法
- 代表的な脱髄疾患である多発性硬化症の診断に有用な検査。等電点電気泳動法で特異性が向上。
- プレセプシン 全血で測定できる敗血症診断マーカー
- プレセプシンは、敗血症患者の血中で高値となり、敗血症の病態とよく相関するすることが報告されています。敗血症と無関係な病態の影響を受けにくいことから、より精度の高い敗血症マーカーとして利用が期待されています。
- EBウイルス診断のすすめ方 抗体検査の選び方
- 診断上有用な抗体としては、抗EBNA-1抗体、抗EBNA-2抗体、抗VCA抗体、抗EA-DR抗体があり、各抗体の出現状況からEBVの感染状態を知ることができます。
- パンデミックに備える インフルエンザ経鼻ワクチン フルミスト
- インフルエンザ経鼻ワクチンは、不活化全粒子ワクチンを経鼻接種することで、自然感染と同様に鼻粘膜にIgA抗体が誘導させ、感染防御、交叉防御の両効果が得られることを目的として開発中のワクチンです。
- リウマチ因子RF定量値の意義と注意点
- RF高値陽性の多発関節炎患者はRAになるリスクが高い。高力価の症例はX線画像上の関節破壊進行度が速く、関節予後に役立つ。高力価ほど寛解導入率が低い。
- α1アンチトリプシン(α1-AT)
- 血清中の代表的なプロテアーゼインヒビターであり急性相反応物質の一つ。欠損症で若年性肺気腫を引き起こす蛋白質
- 伝染性単核症におけるEBV特異的抗体の消長と出現
- 感染により伝染性単核球症、上咽頭癌等を発症するウイルス。VCA-IgM陽性かつEBNA陰性のとき伝染性単核球症を疑う。
- 血中・尿中 ヘプシジン 値が変動する病態
- ヘプシジンは、主に肝臓で産生されるペプチドホルモンで、さまざまな刺激因子によって複雑に制御されています。
- 2013年からの特定健診・特定保健指導制度の改訂
- 厚生労働省は2013年4月に新たに「標準的な健診保健指導プログラム(改訂版)」を作成し、このなかで新たな特定健診の具体的な数値目標を提示しました。
- 遺伝子検査 PDGFRB 5q33転座 及びFGFR1 8q12転座
- 好酸球増多症を伴う骨髄増殖性腫瘍に特徴的な遺伝子異常をFISH法で検出
- 遺伝子関連 ファーマコゲノミクス検査
- PGx検査は、PGxに基づくバイオマーカーを検査して利用し、薬物治療において薬物作用機構の理解、対象標的の変動モニタリング、効果と安全性の評価、投薬の量とスケジュール調節、患者選択、予後推定などに用います。
- HHV-6 疲労のバイオマーカー 客観的に疲労を測定
- 疲労の原因となる疲労因子(fatigue factor:FF)とFFを低下させることで疲労を回復させる疲労回復因子(fatigue recovery factor:FR)が同定されおり、今後はこれらの因子をバイオマーカーとした疲労測定も可能となると考えられています。
- グルカゴン
- 膵グルカゴンはインスリン拮抗作用を示し、肝グリコーゲン分解促進およびグリコーゲン合成抑制、アミノ酸、乳酸などからの糖新生、脂肪分解、インスリン分泌促進など、血糖の上昇に寄与する。
- GIP測定 インスリン分泌を促進する代表的なインクレチン
- インクレチンは、食事摂取に伴って消化管から分泌され、膵β細胞に作用してインスリン分泌を促進するホルモンです。代表的なインクレチンとして、上部小腸のK細胞から分泌されるグルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)と、小腸下部のL細胞から分泌されるグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)が知られています。
- トランスフェリン Tf
- 主に肝臓で合成され鉄の貯蔵・運搬に関与する分子量80,000のβグロブリン分画に属する血漿蛋白(鉄結合性糖蛋白)です。鉄欠乏性貧血の鑑別診断、治療のモニターとして利用されます。
- 総鉄結合能 TIBC
- 総鉄結合能は鉄代謝に異常をきたす疾患や病態の変化を特に反映するので、血清鉄の測定とあわせて血液疾患・肝臓疾患・腫瘍性疾患・炎症などの診断、治療方針決定や予後判定に有用。
- ペントシジン 骨質マーカーとしての有用性
- 骨コラーゲン中のペントシジン量は、骨基質中のAGEs全体量と正の相関があることから、骨コラーゲン中のペントシジン測定はAGEs全体の変化をとらえています。
- フェリチン 鉄の貯蔵状態を反映
- 潜在的鉄欠乏症や、鉄過剰症の診断には欠かせない検査。また急性・慢性骨髄性白血病、肝癌、膵癌での治療効果・モニタリングにも有用。
- 新型多剤耐性菌 OXA48型カルバペネマーゼ産生菌
- OXA48型カルバペネマーゼ産生菌は、2012年11月に東南アジアで脳梗塞の治療を受け日本の医療機関に転院した60歳代の男性患者の喀痰や便などから分離された新型の多剤耐性菌です。
- 血清鉄 Fe
- 鉄欠乏貧血を疑うとき、体内鉄欠乏の所見を認めた場合や鉄過剰を疑うときに診断上有用な検査。
- 潰瘍性大腸炎の新規疾患活動性マーカー LRG
- 潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis:UC)の患者血清中のLRG濃度をELISA法で定量した結果、活動期の血清LRG濃度は寛解期および健常人のものよりも有意に高値をを示しました。
- 膵臓癌血漿プロファイリング検査
- プロテオーム解析によりタンパク質の発現データを解析し、膵臓癌の存在リスクをスコア0〜100で 評価する研究検査です。
- 亜鉛Zn 欠乏すると皮膚炎や味覚障害をきたす
- 代表的な必須微量金属。欠乏すると皮膚炎や味覚障害をきたす。中心静脈栄養・経腸栄養に伴う亜鉛欠乏症の診断に重要。
- SFTSウイルス 新規のダニ媒介感染症 SFTS
- 厚生労働省は、ダニが媒介する感染症である「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)が国内で初めて確認されたと発表。患者は山口県に住む成人女性で、2012年秋に死亡した。
- 血液ガス分析 結果解釈の注意点
- 血液ガス分析結果で換気能の指標はPaCO2、酸素化能の指標はPaO2、酸塩基平衡異常の指標はpHが反映しています。
- T-スポットTB 結核感染補助診断キット 新IGRA
- T-スポットTBは、オックスフォード・イムノテック社によって開発された結核感染補助診断キットです。T細胞の免疫反応に着目することで結核患者、潜在性結核感染症(LTBI)患者の発見を補助する新しい診断試薬です。
- プロインスリンの測定意義 高値を示す疾患および病態
- 血中プロインスリン測定の臨床的意義は、高プロインスリン血症を示す病態を検出することにあり、結果の評価としてはプロインスリン/インスリン比(P/I比)が用いられます。
- 血中β-Dグルカンが上昇しない真菌感染症
- 接合菌症、クリプトコックス症の場合にはβ-Dグルカンは上昇しない。β-Dグルカンは真菌の主要な細胞壁構成成分ですが、接合菌には存在しません。
- 百日咳抗体EIA法 PT-IgGとFHA-IgGを測定
- 百日咳抗体EIAは、血清学的補助診断および百日咳ワクチンの効果判定に有用です。本法では、PT(百日咳毒素)とFHA(線維状赤血球凝集素)に対するそれぞれのIgG抗体価をEIA法で測定します。
- 脳梗塞のバイオマーカー 血漿中蛋白質抱合アクロレイン
- 脳梗塞および小さい無症候性脳梗塞のバイオマーカーとして血漿中蛋白質抱合アクロレイン(Protein conjugated acrolein:PC-Acro)測定の開発が進んでいます。
- IL28B遺伝子多型解析 C型肝炎の治療効果を推測
- IL28B遺伝子多型は、C型肝炎におけるPEG-IFN/RBV療法の治療効果を推測するための重要な因子です。
- B型肝炎ウイルス コア関連抗原 HBcrAg
- B型肝炎ウイルス感染の診断補助、治療効果のモニタリング、核酸アナログ製剤中止時のHBs抗原とHBコア関連抗原の合計スコアから再燃のリスクを予測することが可能
- 動脈硬化性疾患ガイドライン2012主な改訂点
- 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012の主な改訂点は次の5項目です。
- Refeeding症候群 RF症
- 神経性食意不振症や慢性低栄養患者など、長期の低栄養や飢餓状態が続いた後に急激な栄養補給を行うと、水・電解質分布の異常により心不全・呼吸不全などの症状が起こり、最悪の場合には死に至ることもある代謝性合併症をいいます。
- 妊娠に伴う検査値の変化 肝機能検査値と消化器系の変化
- 妊娠に伴う消化器系検査値の変化は、血清アルブミン・血清アルカリフォスファターゼにみられ、消化管緊張・運動・蠕動の減少により、便秘や胃・食道逆流が起こりやすくなります。
- 妊娠に伴う検査値の変化 泌尿器系の変化
- 妊娠に伴う泌尿器系検査値の変化は、腎機能・尿管・尿糖・尿蛋白などにみられます。
- 妊娠に伴う変化 腫瘍マーカー
- 腫瘍マーカーは腫瘍に特異的に発現する蛋白や抗原であるものが多いのですが、胎児や胎盤・卵膜などの妊娠組織にも発現するものがあります。
- 妊娠に伴う検査値の変化 血液凝固・線溶系の変化
- 妊娠 により血液凝固は亢進し、線溶は抑制されます。分娩時の出血を減少させるための合目的的な変化といえます。
- シスタチンC による eGFR推算式とCKD分類2012
- 「CKD診療ガイド2012」では、慢性腎臓病(CKD)の診断基準は従来通りですが、重症度分類が糸球体濾過量(GFR)のみの評価から、原因・腎機能・蛋白尿に基づくCGA分類評価に変更されています。
- 妊娠 に伴う検査値の変化 呼吸器系及び免疫系の変化
- 呼吸器系の変化は、妊娠子宮の増大により横隔膜は拳上し、肺の残気量は軽度減少し、免疫系の変化では、妊娠により細胞性免疫(特に獲得免疫)は抑制されます。
- 妊娠に伴う検査値の変化 造血系の変化
- 妊娠に伴う造血系の変化として、水血症・鉄欠乏性貧血・血小板の軽度減少がみられます。
- 妊娠に伴う検査値の変化 循環器系の変化
- 循環系では末梢血管抵抗の低下と血管容量の増加、循環血液量の増加、拡張期血圧の軽度低下、下肢静脈圧の上昇がみられます。
- 新・妊婦糖尿病診断基準
- 2010年に国際糖尿病・妊娠研究会が提唱した妊娠時の高血糖に関する新たな診断基準を導入しましたが、この新基準にも未解決の課題が残されています。
- プロゲステロン 妊娠に深く関わる性ホルモン
- 卵巣と胎盤から分泌され、黄体機能や妊娠に深く関わる性ホルモン。月経の周期異常、不妊症の診断に有用。
- 妊娠 に伴う検査値の変化 糖・脂質・Na代謝の変化
- 血糖については空腹時の軽度低血糖、食後の高血糖と高インスリン血症が特徴的です。脂質では、生理的に血清中性脂肪やコレステロールが高値となります。
- 妊娠 に伴う検査値の変化 内分泌系
- 内分泌系の変化は、妊娠がもたらす様々な生理的変化の主な制御機構です。
- エストロゲン estrogen 性ホルモン
- 臨床的意義は非妊婦と妊婦で異なります。非妊婦においては卵巣機能の推定や肝臓や副腎の異常で上昇し、これらの臨床診断指標として有用です。
- アロマターゼ
- アロマターゼは、エストロゲンを生成する過程で鍵となる酵素です。
- ヒト絨毛性ゴナドトロピン HCG 血清
- 胎盤絨毛細胞から分泌される性腺刺激ホルモンで妊娠の診断や絨毛性疾患の管理などに用いられる。
- ヒト胎盤性ラクトゲン HPL
- 胎盤で産生される胎児の育成に関与する蛋白ホルモン。妊娠管理の重要な指標となり、IUGRや胞状奇胎で低値。
- 新生児から思春期までの加齢に伴う血液の変遷
- 新生児から思春期まで加齢に伴う小児期の血液の変化の中で、最も特徴的な変化は新生児期に起こります。
- 加齢に伴う血液の変遷 赤血球の変化
- 新生児のHbとHtはいずれも成人よりも多いのですが、さらに体重1kg当たりの赤血球の容積でみると成人が25〜30mlなのに対して出生直後の新生児は43.1mlでほぼ1.5倍です。
- 加齢に伴う血液の変遷 白血球の変化
- リンパ球と好中球の比率は1週齢を過ぎたころに逆転し、4歳頃までリンパ球優位の状態が続いたのち、再び好中球が優位になります。
- 加齢に伴う血液の変遷 血小板の変化
- 在胎15週でも止血に必要な最少値(50,000/μl)の2倍以上あります。その後、徐々に増加し、正期新生児の血小板数は成人と同じになります。
- 核酸アナログ薬中止に伴うリスク回避にための指針2012
- B型肝炎の核酸アナログ薬治療において、同薬の中止によりdrug freeを目指すことは重要な治療目標の一つです。中止にかんしては再燃の危険性に十分配慮する必要があります。
- 加齢に伴う血液の変遷 凝固線溶・抗凝固線溶系の変化
- 凝固線溶・抗凝固線溶系の因子が成人のレベルに達するまでの期間は、おおむね生後6ヶ月から1歳です。
- 近赤外線分光法(NIRS)を用いた脳機能の診断 長所と短所
- 最近の脳画像研究では、近赤外線分光法(nearinfrared spectroscpy:NIRS)の原理を用いて脳の血液量変化を推定する手法が盛んに用いられるようになりました。
- 近赤外線分光法(NIRS)を用いた認知機能の診断
- NIRSによる認知機能の診断は、単なるヘモグロビン濃度の増減だけでなく、その活動パターンからも推測できます。
- 近赤外線分光法(NIRS)を用いた精神疾患の診断
- 2009年に厚生労働省から先進医療の承認を受け、新しい精神疾患の診断法として注目されているのが、福田正人氏のINRSを用いた診断法です。
- 成人肺炎 院内肺炎HAPの重症度分類 I-ROAD
- 院内肺炎(hospital-acquired pneumonia:HAP)は、入院48時間以降に新しく出現した肺炎のことで、患者は何らかの基礎疾患をもつことが多く、また耐性菌が原因となることもあります。
- 成人肺炎 市中肺炎CAP A-DROPスコア
- 市中肺炎(community acquired pneumonie:CAP)は市中で発症し、NHCAPに該当しない肺炎です。主に健常者か軽度の基礎疾患をもつ患者に発症します。
- 成人肺炎 医療・介護関連肺炎 NHCAP
- NHCAPに含まれる患者には、医療行為に関連するもの以外にも、誤嚥性肺炎が多い高齢者も含むように意識されています。
- 炎症の段階的病態と検査値の変化 第4〜7段階
- 炎症病態はベッドサイドからみて7段階の順序で進行することが多く、第4〜5段階までに治療方針を決定し実施することが望ましいとされています。第6〜7段階は末期的状態です。
- 炎症の段階的病態と検査値の変化 第1〜3段階
- 炎症は通常病態の進み方に応じて炎症マーカーを中心とする検査値の変化が起こります。この変化は時間経過に伴い、極期を過ぎ病状の改善とともに終息に向かいます。
- ネオプテリン
- 感染症・肝炎・AIDS・移植後の拒絶反応時に血清中のネオプテリンが上昇することが報告されています。
- 炎症のメカニズム 炎症性サイトカインの産生システム
- この放出された1型IFNと炎症性サイトカインが、細胞浸潤と浮腫を誘導し、この変化により臨床症状を生じたものが“炎症”です。
- m-AST ミトコンドリアAST m-GOT
- ミトコンドリア由来のAST。通常のASTと異なり、壊死を伴う肝細胞障害があるときに初めて血中で上昇する。
- 炎症性サイトカイン TNFα 腫瘍壊死因子-α の機能
- 炎症性サイトカインTNFαの機能にはアポトーシス・ネクローシスの誘導と血清mAST・LDHの上昇・フェリチンの誘導・総コレステロールの低下と中性脂肪の上昇があります。
- 小児期の IGF-1 の加齢変化
- IGFにはIGF-1(ソマトメジンC)とIGF-2の2種類が存在し、ともに胎生の早い時期から発現しており、胎生15週にはすでに胎児血中で測定可能です。その後、週数とともに血中濃度が上昇していきます。
- 子供の成長に伴う 臨床検査値の変化
- 成長期にある子供の加齢変化には目覚しいものがあり、その加齢変化パターンには性差や発育環境の差異のほかに、各生体成分固有の変化もみられます。子供の成長に伴う臨床検査値の変化は、次の4型に分類されます。
- 慢性疾患に伴う貧血 ACD
- 慢性感染症・膠原病などの非感染性慢性炎症性疾患や悪性腫瘍に続発する貧血は、慢性疾患に伴う貧血(anemia of clronic disorders:ACD)と総称され炎症性貧血とも呼ばれています。
- 感染症診断 の基本的な考え方
- 感染症を適切に診断し、適切な治療を行うための検査・診断・治療について簡単にまとめています。
- 高齢者における検査値 電解質
- 高齢者では、体水分量(特に細胞内液量)の減少、腎機能低下による水・Na保持能の低下などにより容易に脱水状態をきたし、水・電解質異常を生じます。
- 悪玉HDL HDL-Cが全て善玉とは限らない
- HDLコレステロールは善玉と呼ばれていますが、近年、構成蛋白の酸化や欠損などにより、機能に異常を来した酸化HDLや機能不全HDLといった悪玉HDLの存在が明らかになってきました。
- 抗アクアポリン4抗体 ELISA法 視神経脊髄炎の鑑別診断
- 抗アクアポリン4抗体の測定は、治療法の異なるNMOとMSの鑑別診断に有用です
- UGT1A1遺伝子多型 抗がん剤イリノテカン 副作用発現予測
- UGT1A1 の遺伝子多型(UGT1A1*28、UGT1A1*6)を判定することにより、イリノテカン塩酸塩水和物の重篤な副作用発現の可能性を予測します。
- ヒトゲノム解析と生命現象の解明 2
- 生命現象の理解に、ゲノム のみでは不十分であり、トランスクリプトームやプロテオームをはじめ、多くのfashionable omeと総称される新造語が導入されています。
- ヒトゲノム 解析と生命現象の解明 1
- ゲノムレベルの個人差やゲノム解析によって全ての疾患の病態を説明できるものではないことが再確認されました。
- 全身性炎症反応症候群・敗血症の定義とプロカルシトニン
- 敗血症症候群は重症化と死亡率増加を伴う複雑で連続した臨床症状です。進行度に応じて、全身性炎症反応症候群(SIRS)・敗血症・重度敗血症・敗血症性ショックと認識されています。
- 細菌感染症における プロカルシトニン 結果の解釈
- プロカルシトニン(PCT)は、臨床的な細菌感染において増加し、疾患の重症度が増すにつれて増加し続けます。しかし、同じ病巣の感染でもPCT値上昇が個々に異なることが考えられます。
- Dダイマー と PTPスコア でDVT診断効率が向上
- PTPスコア によるリスク分類とDダイマーのカットオフ値を組み合わせることで DVT の診断効率が向上します。
- IgA-HEV抗体(定性)E型肝炎の早期診断
- E型肝炎において急性期から産生されるIgA-HEV抗体を測定。急性E型肝炎の診断に有用です。
- IgA腎症 の発症メカニズム 2
- IgA腎症の発症メカニズムについて、IgA腎症惹起抗原・遺伝因子・IgA免疫系の異常・糖鎖異常IgAが考えられています。
- IgA腎症の発症メカニズム 1
- IgA腎症 は糸球体メサンギウムへのIgAの優位な沈着を示すことを特徴とした世界で最も多い 原発性慢性糸球体腎炎 で、日本でも40〜50%を占める主要な疾患です。
- DLST 薬剤によるリンパ球幼若化試験・リンパ球刺激試験
- 患者末梢血から比重遠心法によりリンパ球を分離し、薬剤とともに培養してリンパ球の幼若化を観察しアレルギーの起因薬剤を判定する検査。
- C型肝炎 治療副作用予測検査 ITPA遺伝子多型解析
- ITPA遺伝子多型解析は、C型肝炎治療の副作用を予測する検査として有用です。C/Cの場合、C/A、A/Aと比べて貧血が起こりやすい。
- WT-1 mRNA定量 AML・MDSの診断補助や経過に有用
- 急性骨髄性白血病(AML)の治療後の寛解期において、再発の早期診断の末梢血モニタリングに重要な役割を果たしています。
- AMH 抗ミュラー管ホルモン 卵巣予備機能マーカー
- 近年卵巣の加齢を評価するマーカーとしてAMHが注目されています。女性の生殖年齢を通して加齢に伴いAMHは低下し、AFCと正の相関を示します。
- アミノインデックスがんリスクスクリーニング AICS
- アミノインデックス を用いて癌に罹患しているリスクを予測する検査をアミノインデックスがんリスクスクリーニング(AminoIndex Cancer Screening:AICS)といいます。
- 小児の インフルエンザワクチン 2011年は接種量を増量
- 今シーズンのワクチンについて小児の増量のための治験を実施。その結果に基づいて、増量のための一部変更申請が認められたため、小児の接種量が増量されます。
- ロコモティブシンドローム 検査法
- ロコモティブシンドローム(locomotive syndrome)とは、骨・関節・筋肉・末梢神経などの運動器の障害により、要介護となる危険性の高い状態を指します。
- 更年期と女性ホルモン エストロゲン
- 更年期・老年期 における エストロゲン の減少は、女性の生殖機能に様々な変化をもたらし、その対象臓器は脳神経系、筋骨格系、心血管系などほぼ全身にわたることが知られています。
- 低線量率長期被曝 放射線被曝による人体への影響
- DDREFは低線量・低線量率での長期の被曝が細胞の回復作用により、どの程度低減されるかを示す係数です。
- 放射線被曝 胎児 子ども への影響
- 着床前期の胚は、放射線感受性が高く流産のリスクがあり、器官形成期の被曝では奇形が誘発されます。
- B型肝炎訴訟 HBV分子系統解析検査 HBVジェノタイプ判定
- B型肝炎訴訟で全国原告団・弁護団と国との間で締結された基本合意書で示されている HBV分子系統解析検査 及び HBVジェノタイプ判定 については次の通りです。
- 放射線被曝 癌の発生時期と被爆線量
- 発癌リスクは線量が高くなるにつれて増加します。国際放射線防護委員会では、安全サイドに立ち100mSv以下においても癌リスクは線量に比例して増加すると考えています。
- 放射線被曝による人体への影響 しきい値
- 放射線被曝による人体への影響は確定的影響(deterministic effect)と確率的影響(stochastic effect)に分けることができます。
- 放射線被曝による人体への影響 自然界の放射線
- 震災による福島第一原子力発電所の事故で問題となっている放射性物質は131 I(ヨウ素131)と134 Cs(セシウム134)、137 Cs(セシウム137)です。
- 新RA分類基準は早期診断に有用 ACR/EULAR新RA分類
- 大関節に症状がある患者や血清学的所見が陰性の患者ではやや限界がみられるものの、早期診断を目的とした新基準は有用であると結論しています。
- チクングニア熱 新たに第4類感染症に追加
- 発熱・関節痛・発疹が3主徴であり、多くは7日以内に症状は消失しますが、多関節痛が長期間続くこともあります。
- 子宮頸がん検診 ベセスダシステム+HPV検査 結果の判定
- 子宮頸がん検診において、細胞診とHPV検査を併用することにより、前がん病変の発見率が大幅に向上し、ほぼ確実に前がん病変の段階で発見することが可能です。
- HPV-DNA同定 高リスク型 ハイブリッドキャプチャー法
- ハイブリッドキャプチャー法はDNA増幅を伴わない高感度遺伝子検出法です。子宮頸がんの原因ウイルスである高リスク型HPVグループを検出します。
- トリクロル酢酸TCA 対象物質トリクロルエタン
- 有機塩素系溶剤の代謝物。総三塩化物とともに塗装、洗浄に用いられる有機溶剤の暴露指標。
- 高感度心筋トロポニンTとトロポニンI
- トロポニンの微増が精度高く測定できるため、心筋の壊死範囲が狭く、血中のトロポニン値が微量にしか増加しない超急性期においても、高い診断精度が示されています。
- 尿中有機溶剤 2.5-ヘキサンジオン(2.5-HD)
- 接着剤やインクに使用される有機溶剤。ノルマルヘキサンの代謝物で暴露指標に用いられる。
- 尿中有機溶剤 N-メチルホルムアミド
- 「有機溶剤中毒予防規則」に基づき厚生労働省により、N・N-ジメチルホルムアミド取扱い作業従事者を対象に必須検査の項目に指定されています。
- 尿中有機溶剤 マンデル酸(MA)
- 有機溶剤であるスチレンの尿中代謝物。スチレン症などのスチレン暴露指標に用いる。
- 馬尿酸 メチル馬尿酸 尿中有機溶剤
- 馬尿酸はトルエン、メチル馬尿酸はキシレンの代謝物で尿中に排泄されます。
- δ-アミノレブリン酸 δ-ALA 鉛中毒のスクリーニング
- ポルフォビリノーゲンの前駆物質。ポルフィリン症の鑑別診断、および鉛中毒のスクリーニングに用いる検査。
- 鉛(Pb) 鉛中毒の早期発見や暴露のモニタリング
- 鉛の測定は通常、鉛を取り扱う作業者において、鉛中毒の早期発見や暴露のモニタリングとして行われる。
- 産業医学(有機溶剤・鉛)関連検査
- 体内に有機溶剤や鉛がどの程度取り込まれているかを定期的にチェックすることを主な目的としている
- 特発性間質性肺炎の分類と血清マーカー
- 間質性肺炎の血清マーカーとしてKL-6、SP-A、SP-Dは、病態のモニタリング、治療反応性の評価に有用とされています。
- 特発性間質性肺炎
- 間質性肺炎は、さまざまな原因から肺胞壁に炎症をおこし、壁が厚く硬くなり(線維化)、呼吸をしてもガス交換ができにくくなる病態をいいます。
- シアル化糖鎖抗原 KL-6 間質性肺炎で上昇するマーカー
- KL-6は、間質性肺炎と他疾患との鑑別、間質性肺炎の病勢把握(活動性と非活動性の鑑別)、間質性肺炎の治療経過観察に有用な指標と考えられています。
- 痛風発作のない 無症候性高尿酸血症の治療は?
- 無症候性高尿酸血症を積極的に治療すべきか、それとも経過観察で様子を見るべきか、治療方針に悩む医師は少なくないようです。
- 新型ドライアイ 眼表面に傷が見られないBUT短縮型ドライアイ
- BUT短縮型ドライアイの患者は、この膜型ムチンの機能が低下していると推測されています。また、眼表面に目立った傷が見られないのも大きな特徴といえます。
- バスピンVaspin 新規アディポサイトカイン
- アディポサイトカインは、ホルモンとも考えられており、脂肪組織は体内で最大の内分泌臓器であるといえます。
- 4型コラーゲン・7S 肝臓の線維化マーカー
- 基底膜構成成分であるI4型コラーゲンのN末端ペプチド部分の7Sドメインであり、主に肝線維化のマーカーとして用いられる。
- 冠動脈疾患のリスクファクター リポ蛋白の粒径計測法
- リポ蛋白の粒径計測法には、GGE・NMR・HPLC・EM・DLSなどがあります。
- 冠動脈疾患のリスクファクター sdLDL-Cの定量法
- 冠動脈疾患のリスクファクター sdLDL-Cの定量法には、超遠心法とホモジニアス法(直接法)があります。
- 冠動脈疾患のリスクファクター sdLDL測定法
- sdLDLは「真の悪玉」と呼ばれるほど臨床の関心を集めており、検査室での測定法の確立が望まれます。
- 非アルコール性脂肪肝炎 NASH 脂肪肝から肝硬変・肝癌へ
- 生活習慣病を基盤に発症し、これといった症状もなく進行し、血小板減少や線維化マーカー(ヒアルロン酸・4型コラーゲン7S)の上昇が早期発見のカギとなっています。
- リポ蛋白(a)Lp(a) 動脈硬化の危険因子
- Lp(a)は、冠動脈硬化の独立した危険因子であることや虚血性心疾患の危険因子であることが報告されています。
- 抗好中球細胞質抗体 PR3-ANCA C-ANCA
- Wegener肉芽腫症患者の血中にみられる自己抗体。
- 閉塞性動脈硬化症 ASO 下肢閉塞性動脈硬化症 PAD
- 下肢動脈硬化による血管の狭窄や閉塞が原因となり、下肢血流が低下する疾患をいいます。わが国においては閉塞性動脈硬化症(ASO)と呼び、閉塞性血栓性血管炎と区別して表現されますが、世界的にはPADが一般的です。
- 抗好中球細胞質ミエロペルオキシダーゼ抗体 MPO-ANCA
- 好中球の塗抹スライドを用いた間接蛍光抗体法により検出される自己抗体で、半月体形成性腎炎、巣状壊死性腎炎などで高頻度に検出される
- 17-ケトジェニックステロイド 総17-KGS
- 副腎皮質機能判定の指標として用いられる検査。コルチゾールの分泌状態を反映し、日内変動が大きいため蓄尿して定量する。
- 可溶性メソテリン関連ペプチド 悪性中皮腫の血中マーカー
- 可溶性メソテリン関連ペプチドは、悪性中皮腫で初めての血中バイオマーカーとして、その有用性が期待されています。
- D-アラビニトール 深在性真菌症の診断に有用
- カンジダ属の主要代謝産物。深在性真菌症の診断に有用。また、D-アラビニトール/クレアチニン比も診断に有用です。
- アスペルギルス抗原
- 肺アスペルギローム、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症、侵襲性肺アスペルギルス症などの診断に有用です。
- β-D-グルカン 真菌感染症のスクリーニング
- 真菌に特徴的な細胞膜を構成している多糖体で、血液を用いた深在性真菌感染症のスクリーニング検査として用いられます。
- アスペルギルス抗原 検査結果の判定に関する注意
- アスペルギルス抗原検査を行った際の結果判定は、次の点に注意してください。
- 低侵襲のたるみ治療 フォトRF リファーム ウルセラシステム
- メスを使わないたるみ治療としてはサーマクールの他にフォトRF リファーム ウルセラシステムがあります。
- サーマクール 手術を行わない低侵襲のたるみ治療
- メスを使わずに皮膚を収縮させて引き締める高周波治療機器サーマクールは、自然な変化で満足度アップ。
- 日本脳炎 蚊が媒介するウイルス感染症
- 日本脳炎は、日本脳炎ウイルスによっておこるウイルス感染症であり、ヒトに重篤な急性脳炎をおこします。
- 水痘 みずぼうそう 水痘帯状疱疹ウイルス
- 水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)は、小児に好発する、みずぼうそう(水痘)と成人の帯状疱疹の起因ウイルス。
- 麻疹(はしか)麻疹ウイルス抗体検査
- 麻疹ウイルスは一般に「はしか」といわれる疾患の起因ウイルスで、急性感染の診断にはHI法かEIA-IgMが推奨されます。
- アルコール性 脂肪肝
- アルコール の過飲により生じる最初の肝臓の病態であり、大量飲酒者では90%以上の症例に認められます。近年SAHが増加し特に女性での増加が著しいとの報告があります。
- 風疹(三日はしか)とCRS ウイルス抗体検査
- 風疹のウイルス抗体検査の種類と基準値および一般的な風疹HI抗体価の推移
- 風疹(三日はしか)の症状と先天性風疹症候群CRS
- 風疹は一般に「三日はしか」といわれる発疹性小児感染症で、経気道感染で2〜3週の潜伏期間を経て発症し、初夏から夏にかけて流行しやすい。
- ムンプスウイルス 流行性耳下腺炎 おたふくかぜ
- 流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)の原因ウイルス。抗体検査は感染早期ではCF法、特異性ではNT法が有用。
- ウイルス抗体検査 目的別検査法選択のめやす
- 麻疹・風疹・ムンプス・水痘・日本脳炎・インフルエンザなどのウイルス抗体検査では、検査法の特徴により目的に合った検査の選択が必要です。
- ウイルス抗体価の解釈とペア血清検査の意義
- ウイルス感染後に産生される抗体の検出は、過去にそのウイルスに感染したことを回顧的に示すだけで、現在の状態を必ずしも反映していません。
- ウイルス抗体検査の測定法と特徴
- ウイルス抗体検査では、検査法の特徴により目的に合った検査の選択が必要です。主な検査法を紹介しています。
- ソマトスタチンとソマトスタチン産生腫瘍
- 脳の視床下部のみならず、膵臓、消化管などにも広く分布しており、消化管に65%、脳に25%、膵臓5%、その他5%の割合で存在します。
- 胃癌初のバイオマーカー HER2タンパク・HER2遺伝子
- トラスツズマブ(商品名:ハーセプチン)は、これまで乳がんの治療効果を向上してきましたが、HER2過剰発現が確認された治療切除不能な進行・再発の胃癌にも適用が認められました
- フォン・ウィルブランド因子定量 第VIII因子様抗原
- 止血機構および凝固亢進調節にかかわる高分子蛋白。von Willebrand病では減少する。
- RI内服療法 飲み薬や注射で癌の放射線治療
- RI内服療法は、ガンマ線やベータ線などを出す放射性同位元素(RI)を注射や経口薬で体内に入れて、腫瘍などの病巣に放射線を浴びせて破壊する治療法です。
- 抗リン脂質抗体症候群の血栓形成機序
- 抗リン脂質症候群(APS)の血栓形成機序は十分に解明されていませんが、抗リン脂質抗体(aPL)が凝固亢進に関与していることは疑いないことで、現在のところ2つの機序が考えられています。
- プロテインC 血液凝固を抑制するビタミンK依存性蛋白質
- プロテインCは、プロテインSとともに血液凝固を抑制するビタミンK依存性蛋白質で、肝臓で合成されます。
- 抗β2グリコプロテイン1抗体と抗CL・β2GP1抗体
- 抗β2グリコプロテイン1抗体は、抗リン脂質抗体症候群(APS)の診断に用いられる抗リン脂質抗体のひとつでAPSの血栓症状と強く関連しています。
- L型脂肪酸結合蛋白 L-FABP 尿中
- 腎疾患のバイオマーカーで尿中のL-FABPを測定します。糖尿病性腎症の早期発見や経過観察に期待されています。
- ループスアンチコアグラント LA
- 凝固因子とリン脂質の複合体に対する自己抗体で習慣性流産をきたす抗リン脂質抗体症候群の鑑別に有用です。
- 抗カルジオリピン抗体IgG
- 自己免疫性疾患型の抗カルジオリピン抗体は血栓症状と相関を示しており、APSの診断検査のひとつになっています。
- オーダーメイド治療 遺伝子タイプで薬を選ぶ
- オーダーメイド治療とは、遺伝子タイプから個性や体質の違いを予測して行う、個人個人に合った治療の事です。
- アルツハイマー病 発症を予測するバイオマーカー
- 無症候のうちから進行を阻止する治療薬が開発されれば、ADの発症そのものを阻止、あるいは遅らせることが可能になるかもしれません。
- 運動後急性腎不全 ALPE
- 短時間の無酸素運動後に発症する非ミオグロビン尿性の急性腎不全が報告され、ALPEと名付けられました。このALPE発症患者の57%が腎性低尿酸血症を呈しており、危険因子として注目されています。
- 腎性低尿酸血症
- 腎性低尿酸血症は、近位尿細管での尿酸再吸収低下もしくは分泌亢進により、尿酸クリアランスが亢進する病態をいいます。
- ミオグロビン 血清
- 筋肉中へ酸素を取り込むヘム蛋白質で、心筋梗塞等において早期に血中へ逸脱し、増減が早いため急性期の指標に用いられます。
- SAA炎症マーカー 血清アミロイドA
- SAAの特徴は、CRPが正常か、あまり上昇を見ないような炎症性疾患で高値が認められることにあります。
- HIT抗体検査法
- HIT抗体(ヘパリン・PF4複合体抗体)の検査法にはヘパリン惹起血小板凝集法とELISA法(酵素免疫測定法)の2種類があります。
- 4項目スコア式(FourT's)によるHITの臨床診断
- HITの臨床診断として、血小板減少の存在、血小板減少が発生する日数、明らかな血栓症の新生、血小板減少の原因が他にあるかどうかの4項目のスコア化の合計点で判定する方法が用いられています。
- ヘパリン起因性血小板減少症 HIT
- HITはヘパリン使用者の0.3〜5%の頻度で起こるとされ、血小板減少と並んで血栓症を合併するため予後の悪い医原病の一種です。
- 注腸造影検査
- 注腸造影検査は、バリウムと空気による二重造影法によって、直腸・大腸などの消化管粘膜の病変をX線写真として撮影します。
- 大腸内視鏡検査 大腸ファイバー検査
- 大腸内視鏡検査とは、長さ130cm・直径1cmくらいの細長いカメラを肛門から挿入し、大腸内をくわしく調べる方法です。
- TRACP-5b 骨型酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ
- 破骨細胞が骨に吸収する際に血中に漏出することから、破骨細胞数やその骨吸収活性の直接の指標となる唯一の骨吸収マーカーです。
- 糖尿病透析患者の血糖コントロールにグリコアルブミンGA
- GAは透析患者にみられる赤血球寿命短縮の影響を受けないため、HbA1cよりも透析患者の血糖コントロールの指標として優れており、HbA1cに代わるコントロール指標となることが報告されています。
- ヘリコバクター・ピロリ抗体 IgG
- 胃・十二指腸潰瘍や胃炎の患者で検出される、らせん状のグラム陰性桿菌で抗体価測定は感染と既往の指標となります。
- 透析アミロイドーシスとβ2マイクログロブリン
- 透析アミロイドーシスは、長期にわたって血液透析を受ける腎不全患者に頻発する合併症であり、β2マイクログロブリン(β2-m)がアミロイド線維を形成します。
- β2マイクログロブリン 血清・尿
- 血清β2-m値は糸球体濾過値の低下に伴い上昇するので、腎糸球体障害の指標として有用です。
- インタクト1型プロコラーゲンNプロペプチド Intact P1NP
- 1型コラーゲン合成の過程で産生される1型プロコラーゲンN末端プロペプチド(PINP)とI型プロコラーゲンC末端プロペプチド(PICP)は骨形成の比較的早期のマーカーです。
- 生物学の常識を覆す!?ヒ素を食べる細菌GFAJ-1株
- 猛毒のヒ素を食べる細菌を発見。この細菌(GFAJ-1株)はリンの代わりにヒ素をDNAの中に取り込んでいました。
- 健康診断 肝機能異常に関する検査項目
- 肝臓の働きは多岐にわたるため、その異常はさまざまな検査値に現れてきます。
- ZTT 亜鉛混濁反応 血清膠質反応
- 各種肝障害時における血清中、複数の蛋白成分の量的・質的異常を迅速簡便かつ安価に知る方法として現在もなお使用されています。
- 一過性脳虚血発作TIAのリスク層別化 ABCD2スコア
- TIA発症後早期の再発リスクを層別化する代表的なスケールとしてABCD2スコアがあります。
- ストレスを抱える女性は心血管疾患イベントの可能性が高い?
- 仕事で大きなストレスを受けている女性は、ストレスが少ない女性に比べて、心血管疾患イベントを起こす可能性が40%も高い
- α1アシドグリコプロテイン α1AG
- CRPをはじめとする急性相反応物質の一種。急性・慢性感染症、自己免疫性疾患、アレルギー性疾患などにより産生が亢進し、血中濃度が上昇します。
- くも膜下出血 急性期以降に起こる合併症
- くも膜下出血の急性期以降に起こる合併症として、水頭症・てんかん・テルソン症候群などがあげられます。
- くも膜下出血 血液検査による全身状態の把握
- くも膜下出血(SAH)は脳だけでなく、心臓・肺を含めた全身臓器にも強いストレスを与えるため、血液検査でも種々の異常が認められます。これらは重症度判定や全身管理に有用な場合があります。
- くも膜下出血 SAHの診断と出血源検索3D-CTアンギオ
- くも膜下出血(subarachnoid hemorrhage:SAH)の主な原因は脳動脈瘤の破裂であり、再出血は予後悪化に直結するため、発症後早期の的確な診断と出血源の検索が必要です。
- 3D-CTアンギオグラフィー
- 造影剤を急速静注後、CTを撮影しX線アンギオグラフィシステムで解析した3次元的な血管の画像を3DCTアンギオグラフィーといい動脈瘤等の動脈疾患の診断に用いられている
- SMAP法によるEGFR遺伝子変異、k-ras遺伝子変異の検出
- SMAP法は、血液1滴から遺伝子を特異的に増幅して検出する簡便・迅速・安価な新しい遺伝子検出技術です。SMAP法を利用したEGFRとk-rasの遺伝子変異検出試薬も研究用として販売されています。
- VIP WDHA症候群で上昇する活性ペプチド
- VIPは、水様性下痢を来すWDHA症候群(VIPoma)で上昇するペプチドホルモンです。
- ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群 SSSS
- 皮膚の感染病巣に存在する黄色ブドウ球菌が産生する表皮剥奪毒素(exfoliative toxin:ET)による表皮の剥離やびらんをおこす全身性の疾患です。
- ラモトリギン血中濃度 小児にも使用可能な抗てんかん薬
- ラモトリギン(製品名:ラミクタール)は、併用療法として認められた抗てんかん薬で、従来の薬剤に抵抗を示す難治性てんかんの治療に期待されています。
- 長引く咳の原因は アレルギー?慢性閉塞性肺疾患?
- 咳の原因には、アレルギーの関与が疑われる咳喘息やアトピー咳嗽(がいそう)の他、合併すると鑑別の難しい慢性閉塞性肺疾患(COPD)などがあります。
- 胃食道逆流症 逆流性食道炎 症状と重症度
- 胃酸や十二指腸液が、食道に逆流することで、食道の粘膜を刺激し粘膜にびらん・炎症を引きおこします。重症度は内視鏡によるロサンゼルス分類が用いられています。
- 動脈硬化の指標 EPA/AA比
- EPA/AA比は、血液中の脂肪酸のエイコサペンタエン酸(EPA)とアラキドン酸(AA)の割合で、動脈硬化性疾患の患者では、このEPA/AA比が低いことが報告されています。
- 子宮頸がん予防ワクチン サーバリックスの特性と予防効果
- 子宮頸がん予防ワクチンは、子宮頸がん発症リスクの高いHPV(ヒトパピローマウイルス)16/18のウイルス様粒子を抗原とした不活化ワクチンです。
- 出産後甲状腺機能異常症 出産後の女性の20人に1人
- 出産後甲状腺機能異常症の頻度は、産後女性の約5〜7%(約20人に1人)です。抗TPO抗体陽性の妊婦の場合、約60%に出産後甲状腺機能異常がおこります。
- IgGサブクラスIgG4とIgG4関連疾患診断基準
- 免疫グロブリンIgGにはIgG1〜IgG4のサブクラスがあり、IgG4の測定はIgG4関連疾患の診断に有用です。
- ABC検診で胃の健康度チェック 胃がんのリスク分類
- 胃の健康度に応じて3群にリスク分類(ABC分類)し、このリスクに応じた検診間隔を設定し、効果的に検診を行う方法です。
- ナルコレプシー診断 反復睡眠潜時検査 MSLT
- 入眠潜時が眠気水準を表し、5回の平均が8分以下の場合に眠気が異常に強いと判定され、さらにSOREMPの出現回数が5回中2回以上ある場合にはナルコレプシーの診断価値が高まります。
- ナルコレプシー 診断・治療ガイドライン
- ナルコレプシーの診断にあたっては、睡眠ポリグラ検査(polysomnography:PSG)に続く翌日の反復睡眠潜時検査(multiple sleep latency test:MSLT)の実施が不可欠です。
- ATL発症リスク判定 診断キットで事前治療が可能に
- ATL検査時点での発症の危険性(リスク)を判定できる診断キットが開発されました。
- HER2 乳癌の治療薬 トラスツズマブの効果を推定
- HER2の発現度は、乳癌の治療薬トラスツズマブの治療効果を推定する指標となり得ます。
- HBs抗原陰性で肝炎発症 化学療法でウイルスが再増殖
- 治癒と考えられていたHBV感染既往例(HBs抗原陰性でHBc抗体またはHBs抗体が陽性)でも、劇症肝炎を起こし得ることが明らかになり、肝臓専門医の注目を集めています。
- 糖尿病 の新診断基準 HbA1c 追加7月1日より施行
- 今回の改訂は11年ぶりで、注目されるのは、診断基準に HbA1c 6.5%以上(6.1%[JDS値])が追加されたことです。
- PSA倍加時間(PSADT)前立腺癌増殖の指標
- PSA倍加時間(PSA doubling time:PSADT)とは、PSA が2倍になるのに必要な時間です。癌の増殖の指標と見なして診断に用います。
- カルシトニン CT 甲状腺髄様癌で高値
- 甲状腺から分泌されるペプチドで、血中カルシウム濃度を低下させる作用がある。甲状腺髄様癌にて高値。
- 慢性疲労症候群 休んでも疲れがとれない原因不明の病気
- しっかり休んでいるのに疲れがとれない。そんな方は要注意。慢性疲労症候群かもしれません。
- ADA アデノシンデアミナーゼ 胸水
- プリン体分解と再利用にかかわる酵素の一つで、アデノシンを加水分解し、イノシンとアンモニアを生成する酵素
- SCC抗原 扁平上皮癌で高値となる腫瘍マーカー
- 子宮頚部、肺、食道、頭頚部、尿路・性器、皮膚などの各扁平上皮癌で高値となる血清腫瘍マーカー。
- 尿素呼気試験 ヘリコバクター・ピロリ感染症
- 尿素呼気試験は、胃十二指腸潰瘍の原因菌、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori: HP)の感染を、呼気中の成分から診断する検査です。
- 難聴 健康診断・聴力検査で見つかる難聴とは
- 聴力検査 は聴覚機能を調べる最も基本的な検査で、職場の定期健診や人間ドックなどでは、自覚しにくい 難聴 のスクリーニングを目的としています。
- 高脂血症 検査値がどのくらいだと高脂血症というか
- 高脂血症 とは血液中の脂質が増えた状態をいいます。コレステロールが増えても、中性脂肪が増えても高脂血症です。
- アルコール性肝障害の診断基準
- アルコール性肝障害の診断には、症状や飲酒歴の聴取、とくにアルコール依存症の有無を知ることが最も重要です。日本では文部省高田班による診断基準試案が頻用されています。
- ガバペンチン 抗てんかん薬
- ガバペンチンは、わが国では2006年に製造承認された比較的新しい抗てんかん薬です。従来の抗てんかん薬では十分な効果が得られない場合でも効果が期待できる可能性があります
- 健康診断の主な検査項目
- 健康診断は、特に自覚症状がない人が定期的に検査を受けることで、自分の健康状態を知り、生活習慣病の予防や隠れた病気の早期発見に役立てることを目的としています。
- 検査結果で血圧が高いといわれたら・・。
- 健康診断で測定した血圧が収縮期血圧140mmHg以上または拡張期血圧90mmHg以上で「高血圧」と判定された場合も、原則として1回の測定で病気と診断されることはありません。
- 検査結果の見方:血圧
- 血圧は、主に心臓から送り出される血液の量と、血液が流れていく血管の抵抗によって決まりますが、血液が流れにくくなるほど、全身に血液を巡らせるために、強い圧力をかけなければならなくなります。
- 突然!肩・腕に激痛が・・これって五十肩?
- 痛みのために、腕を直角以上に上げられなくなったり、後ろへはほとんど動かせないなどの運動障害が起こり、生活にも支障をきすようになります
- 偏頭痛で増加、尿中5-ハイドロキシインドール酢酸(5-HIAA)
- セロトニンの代謝物を測る中枢神経ホルモン検査。偏頭痛やカルチノイド症候群の診断に用いられる。
- アルコールと脂質代謝・動脈硬化
- アルコール摂取による脂質代謝において強く影響を受けるのは、トリグルセライド(TG)とHDLコレステロールです。LDLコレステロールは比較的変化しません。
- アルコール飲酒による高尿酸血症・痛風
- アルコール摂取が尿酸値を上昇させることはよく知られています。アルコールを毎日飲む人は痛風の危険度が2倍上昇し、特にビールを飲む人は頻度が高いとされています。
- アルコール飲酒の影響・心臓血管系の障害
- 飲酒後における循環系の急性効果としては、末梢血管拡張および心拍数の上昇があります。また、心房細動・粗動が出現することがあり、休日飲酒後に一過性心房細動を認めることに注目したholiday heartが知られています。
- ガストリン 胃壁細胞に作用して胃酸分泌を促すホルモン
- 胃壁細胞に作用して胃酸分泌を促すホルモン。ガストリノーマの診断に用いられる。
- 高感度PTH(HS-PTH)
- 血中カルシウム濃度を上昇させるホルモン。副甲状腺疾患や骨疾患の鑑別に用いられる。
- 飲酒によるアルコールが脳に及ぼす影響・アルコール中毒
- アルコールは中枢神経抑制作用があり、酩酊では大脳皮質・小脳が抑制され、急性アルコール中毒では大脳全体・脳幹も抑制されます。
- 酒に強い遺伝子と弱い遺伝子(ALDH2)
- アルデヒドデヒドロゲナーゼ2(ALDH2)がないと悪酔いする。このALDH2欠損の有無を判別する簡単な方法に、エタノールパッチテストと簡易フラッシング質問紙法があります。
- 飲酒量が反映されるマーカー・検査項目
- アルコール関連マーカーには、γ-グルタミルトランスフェラーゼ(γ-GT)、平均赤血球容積(MCV)、糖鎖欠損トランスフェリン(CDT)、IgA・HDLコレステロールなどがあります。
- アルコールの吸収・代謝、エタノール測定
- 飲酒により体内に取り込まれたエタノールは、約20%は胃から、残りは小腸上部から吸収され、門脈から肝臓を通過して全身の臓器に分布していきます。
- 急性アルコール中毒と血中エタノール濃度
- アルコールは脳を麻痺させ、酔った状態を作り出します。この酔いの程度は、脳内のエタノール濃度によって決まり、平衡関係にある血中エタノール濃度が酩酊度の有力な指標として使われています。
- セロトニン
- 消化管の機能調節や血小板凝集促進作用を持つインドールアミン。カルチノイド症候群の診断に用いられる。
- 男性ホルモン:テストステロン
- 代表的な男性ホルモン。主に男性性腺機能検査として用いられる。男性ホルモン活性と精巣機能のマーカーとしては最もすぐれている。
- アルドステロン
- 代表的な鉱質コルチコイド(ミネラルコルチコイド)。レニン-アンジオテンシン系により調節されているため、レニンの同時測定が病態把握に有用。
- コルチゾール(cortisol)
- ACTHにより調節され、主に副腎皮質束状層から分泌される糖質コルチコイド。過剰でクッシング症候群、不足でアジソン病を起こす。
- 血管炎症マーカー・ペントラキシン3(PTX3)
- 動脈硬化の進展に関与する血管炎症マーカーです。不安定狭心症の診断に期待されています。
- デハイドロエピアンドロステロンサルフェート(DHEA-S)
- 男性ホルモンの中間代謝産物。DHEAの硫化物で、より血中半減期が長い。Cushing症候群の病型判定や男性化徴候の指標。
- オキシトシン(oxytocin:OT)
- 下垂体後葉から分泌されるペプチドホルモン。射乳作用や子宮収縮作用がある。
- 尿P/C比:尿中タンパク質/クレアチニン比
- 健診時に尿タンパクが2+以上であれば、その後末期腎不全(end stage renal disease:EARD)に至る危険度が1+以下の場合に比べて著明に高くなり、1+でもそれ以下(±または−)に比べて高くなります。
- バソプレシンAVP・抗利尿ホルモンADH
- バソプレシン(Arginine vasopressin:AVP)は抗利尿ホルモン(antidiuretic hormone:ADH)ともいわれ、視床下部で合成され下垂体後葉に蓄えられる下垂体後葉ホルモンです。
- 酸化LDL:MDA-LDL(マロンジアルデヒド修飾LDL)
- 酸化LDLは、動脈硬化初期病変の形成と進展に中心的な役割を果たします。
- 副腎皮質刺激ホルモン:ACTH
- 視床下部の刺激で分泌され、副腎皮質のステロイド合成を促す下垂体前葉ホルモン。朝高く、夜低いという明瞭な日内変動がみられる。
- 脱毛の原因にかかわる遺伝子・転写因子Sox21
- 抜け毛の原因にかかわる遺伝子を国立遺伝学研究所(静岡県三島市)と慶応大がマウスで見つけた。この遺伝子がつくるたんぱく質「Sox21」は、神経細胞の発生や増殖に関係していることが知られている。
- 血栓・血栓症とは
- 血液や血管には「血栓をつくる働き」と「血栓ができないようにする働き」がどちらも備わっています。健康な人の場合、2つの働きのバランスがうまく保たれているので問題ありませんが、年齢や生活習慣などにより、血栓症がおこりやすくなります。
- HIV-1/2感染症の診断法の実際・スクリーニング・確認検査
- HIV-1/2感染症の診断法の実際及びスクリーニング及び確認検査の概要をまとめています。
- 日本エイズ学会・HIV-1/2感染症の診断ガイドライン2008
- 日本エイズ学会と日本臨床検査医学会は、最新の医学知識に則し、診療における新しい推奨検査手順を「HIV-1/2感染症の診断法2008年版」として改定し公表しました。
- 腎機能の指標に推算糸球体濾過量eGFRが推奨される理由
- 推算糸球体濾過量(estimated glomerular filtration rate:eGFR)は、血清クレアチニン値(Cr)・年齢(age)・性別から以下の推算式を用いて糸球体濾過量を推定します.この推算式は18歳以上に適用されます。
- 豚インフルエンザって?感染したらどうなるの?
- ニュースで話題のメキシコで発生した豚インフルエンザは、人から人へと感染被害が拡大しており、新型インフルエンザの発生に備えていた国内にも衝撃を与えています。
- NT-proBNPの測定値と慢性心不全の診断指標
- NT-proBNPとNYHA分類およびACC/AHA慢性心不全の評価には相関がみられ、心機能による患者さんの層別化をより確実に行うことが可能です。
- カテコールアミン(CA)3分画
- 昇圧作用を持つホルモン。褐色細胞腫で高値。ストレスの影響や日内変動が大きいため尿中濃度測定も有用。
- オカルトHBV感染
- オカルトHBV感染は、血中HBs抗原が陰性のHBV感染(血中のHBV-DNA、または組織中のHBV-DNAが陽性)状態と定義されています
- 免疫抑制・化学療法により発症するB型肝炎対策ガイドライン
- 厚生労働省は、免疫抑制・化学療法により発症するB型肝炎対策として「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」班劇症肝炎分科会および「肝硬変を含めたウイルス性肝炎疾患の治療の標準化に関する研究」班の合同で作成したガイドラインを提示しました。
- プロラクチン(PRL)
- 下垂体前葉から分泌され乳腺に作用する乳汁分泌ホルモン。性腺機能低下症や乳汁漏出無月経症候群の診断に用いられる。
- 成長ホルモン(GH)
- 成長促進、蛋白同化、脂肪分解などを行う下垂体前葉ホルモン。分泌過剰で巨人症や末端肥大症、不足で小人症を発来。
- ホルモンの定義と種類・産生臓器・標的臓器
- 代表的なホルモンには次のようなものがあります。産生臓器別に、ホルモン名:種類:主な標的臓器の順に示しています。
- 動脈硬化指数(AI)と判定基準
- 動脈硬化指数は、総コレステロール値からHDLコレステロール値を引 き、この値をHDLコレステロール値 で割った数値をいいます。
- 真の悪玉コレステロール酸化LDL(MDA−LDL)
- 酸化LDLとは、LDLが酸化的変性を受けて生じる多種多様の物質の総称で、動脈硬化巣の形成と進展に密接にかかわっています。
- 糖尿病・インスリン抵抗性とインスリン抵抗性指数(HOMA-IR)
- インスリン抵抗性指数・HOMA-IR(Homeostasis model assessment-Insulin Resistance)は、その基礎となるインスリン抵抗性の有無を簡便に調べるために考え出された指標の1つ
- 飲食物の食道通過が困難となる疾患 食道アカラシア
- アカラシア(achalasia)もしくは食道アカラシアは、食道の機能障害の一種で、食道噴門部の開閉障害もしくは食道蠕動運動の障害(あるいはその両方)により、飲食物の食道通過が困難となる疾患です。
- 腰痛 を引き起こす疾患と治療法
- 腰痛は、症状が病名になったもので、腰痛 を引き起こす病気には次のよなものがあります。「痛み」という概念は非常に個人的、主観的なもので、その感じ方、強さの度合いも人それぞれです
- ペプシノゲン(PG)
- 消化性潰瘍や胃癌の危険予知マーカー。胃癌のスクリーニング、慢性萎縮性胃炎の診断や胃液分泌状態の把握に用いられる。
- 緑内障の検査・眼底三次元画像解析検査
- 客観的かつ的確に眼底を診断できる手段として生まれたのが眼底三次元画像解析検査です。解析の方法には共焦点走査レーザー眼底鏡(HRT)、共焦点走査レーザーポラリメーター、光干渉断層計(OCT)の3種類があります。
- 緑内障の検査・眼底検査
- 眼底検査とは、瞳孔の奥にある眼底を、眼底カメラや眼底鏡という器具を用い、レンズを通して観察し、眼底の血管、網膜、視神経を調べる検査のことです。
- 肥満遺伝子産物・レプチン
- 脂肪組織から分泌され、摂食抑制やエネルギー消費を促進するホルモン。体脂肪量と相関し、肥満者で高値傾向を示す。治療薬としての使用はダイエットのリバウンドに効果が・・。
- 緑内障の検査・視野検査
- 視野検査とは、一点を注視したときに周囲に見える範囲を視野計を用いて測定することをいいます。
- 膠原病に合併する肺高血圧症(PH)
- 肺高血圧症(pulmonary hypertension:PH)は肺動脈圧が異常に高い状態であり、WHOの定義では「右心カテーテル法による平均肺動脈圧が安静時に25mmHg以上のもの」と定義
- 無機リン P
- 無機リンは副甲状腺ホルモンおよびビタミンDにより調節される生体内の重要な無機物。血中では大部分がH2PO4-とHPO42-として存在
- 過去におけるインフルエンザ・パンデミック
- インフルエンザ・パンデミックと考えられる流行の記録は1800年代ころからありますが、パンデミックの発生が科学的に証明されているのは1900年ころからです。
- インフルエンザ・パンデミックとWHOフェーズ
- 現在、世界はフェーズ3にあります。これは、新しい亜型ウイルスによるヒト症例がみられるが、効率よく、持続した伝播はヒトの間にはみられていないという段階です。
- インフルエンザウイルスとインフルエンザの症状
- インフルエンザウイルスはウイルス粒子内の核蛋白複合体の抗原性の違いから、A・B・Cの3型に分けられ、このうち流行的な広がりを見せるのはA型とB型です。
- コリンエステラーゼ(ChE,Ch-E)
- コリンエステルをコリンと有機酸に加水分解する酵素。主に肝疾患により低下し、有機リン剤による中毒でも低値をとる。 脂肪肝では増加。
- 眼圧が高いと緑内障?緑内障の原因と検査法
- 緑内障は、目の疾患の一つで、現在わが国における失明原因の1番目にあげられます。40歳以上の約20人に1人は発症するとされており、加齢とともに発症率も高くなる疾患で“目の成人病”とも呼ばれています。
- 子どものスポーツ障害・ケガと故障の違い
- ケガは予測できないので、予防は難しいのですが、障害は痛みや関節の動く範囲・筋肉の緊張度の変化などから、壊れる前に発見でき予防することができます。
- 尿NAG 腎病変の早期発見に有用
- 尿NAGは前立腺と腎に含まれる加水分解酵素で、 尿細管障害の早期発見、腎移植後の経過観察や上部尿路感染の指標になります。
- 血清蛋白分画(protein fractionation:PR-F)
- 血清中の蛋白質の構成比より、さまざまな病態の把握を行う基本的な検査。数値よりも分画パターンが重要。
- TTT(チモール混濁反応)
- ZTTと並び、代表的な血清膠質反応による肝機能検査。IgM濃度とよく相関し、A型肝炎や慢性肝疾患で高値に。
- 糖尿病の指標 1,5-アンヒドログルシトール(1,5-AG)
- 1,5-AGは尿糖レベルが高いほど血中濃度が低下する糖尿病の指標。血糖コントロールの良好さを鋭敏に反映する。
- カルシウム(Ca)
- 骨代謝だけではなく筋収縮、血液凝固にも必須な物質。PTH、ビタミンD、カルシトニン等が血中濃度を厳密にコントロール。
- ドーピング検査に血液検査(EPO検査)を導入
- 近頃では持久力の増強を期待してEPO(エリスロポエチン)をドーピング薬物として使用する例が増えてきました。そのため、IOC医事委員会は2002年のソルトレーク市オリンピックで初めて血液検査を導入しました。
- ドーピングとは
- 薬物以外のドーピング行為の一つに「血液ドーピング」と呼ばれるものがあります。これは競技直前の輸血によって赤血球を意図的に増量するもので、持久力を高めることを狙いとしたドーピング行為です
- A/G・AG比(albumin/globulin ratio)
- 血中のアルブミン(A)とグロブリン総量(G)の比を算出したもの。重症肝疾患やM蛋白血症で低下、無ガンマグロブリン血症で上昇。
- 総蛋白・血清蛋白・TP(Total Protein)
- 栄養状態と肝・腎機能の指標。肝硬変やネフローゼによる低蛋白血症で低下し、脱水や多発性骨髄腫で上昇します。
- マグネシウム(Mg)
- 種々の酵素の補助因子として作用し、生体代謝調節に重要な役割を担う必須微量金属
- クロール(Cl)
- 酸塩基平衡異常の診断に有用な検査。血中の代表的陰イオンでNaと共に測定し両者のバランスにより診断。
- ナトリウム(Na)
- 細胞外液中の陽イオンの主体。主要な浸透圧活性物質。 ナトリウムは(血液を含む)細胞外液中の陽イオンの主体をなす電解質。
- カリウム(K)
- 異常高値の場合には心室細動から心停止を起こす。血球内に多く含まれるため溶血による見かけ上の高値に注意。
- レムナント様リポ蛋白-コレステロール(RLP-コレステロール)
- カイロミクロンやVLDLが代謝分解される際の中間産物。血中濃度が高値の場合、動脈硬化の危険因子として注目。
- ヘモグロビンA1C・グリコヘモグロビン
- 糖が非酵素的に結合したヘモグロビン。糖尿病患者における過去1〜3カ月の長期血糖コントロールの指標。
- グリコアルブミン(GA)
- 過去1〜2週間の血糖コントロール指標となる糖化蛋白。共存物質や低蛋白血症の影響をフルクトサミンより受けにくい。
- 1,5-アンヒドログルシトール(1,5-AG)
- 1,5-AGは尿糖レベルが高いほど血中濃度が低下する糖尿病の指標。血糖コントロールの良好さを鋭敏に反映する。
- C-ペプチド(CPR)血清・尿
- インスリンを生成する過程で生じる副産物。抗インスリン抗体によってインスリン測定が困難な場合に有用。
- グルコース負荷試験 GTT
- ブドウ糖液を内服して、一定時間ごとに血糖値を測定。空腹時血糖とともに、糖尿病診断のための基本的な検査。
- 抗デスモグレイン抗体と天疱瘡
- 抗デスモグレイン1および3抗体は、自己抗体を介する臓器特異的自己免疫性皮膚疾患である天疱瘡の自己抗体です
- 抗BP180抗体
- 水疱性類天疱瘡の診断および病勢モニタリングに有用な検査です。
- 抗GAD抗体
- 膵島由来分子に対する自己抗体。IDDMの発症予知、スクリーニングやNIDDMとの鑑別に有用。
- 抗IA-2抗体
- 膵島関連自己抗体のひとつ。若年発症型の1型糖尿病で高い陽性率。
- ケトン体分画(静脈血)
- 脂肪酸の分解産物。糖尿病の重症化に伴うケトアシドーシスで高値になる。
- インスリン抗体
- 糖尿病インスリン療法時の治療抵抗性を見るために行われる検査。インスリンが異常値の場合も存在が疑われる。
- ヒアルロン酸
- 水分や電解質の保持と抗凝固作用を担う酸性ムコ多糖体。肝硬変や関節リウマチの進行度把握に有用。
- 尿中W型コラーゲン
- 腎糸球体基底膜に分布している細胞外マトリックスの構成成分。糖尿病性腎症で糸球体障害にともない早期から尿中に出現。
- 甲状腺機能低下症
- 血液中の甲状腺ホルモンが減少すると、体の代謝が悪くなり、肌の乾燥や疲労感、無気力、物忘れなどの症状が現れます。この状態が「甲状腺機能低下症」です。代表的な疾患は橋本病(慢性甲状腺疾患)です
- 甲状腺機能亢進症
- 血液中の甲状腺ホルモンが増えすぎると、必要以上に体の新陳代謝が高まってしまうため、動悸や息切れが起きたり、汗をかきやすくなったりします。この状態が「甲状腺中毒症」です。甲状腺自体が活性化しホルモン過剰を起こす場合は「甲状腺機能亢進症」といいます。
- 甲状腺の役割
- 正常成人における甲状腺は、輪状軟骨の下位で第3〜第4気管支軟骨の前面に位置し、左右両様に分かれている重さ15〜20gの内分泌臓器です。
- アトピー性皮膚炎の重症度の判定にTARC(Th2ケモカイン)
- TARCの測定は、アトピー性皮膚炎の病態を客観的に数値化することで、重症度評価の一助として有用です。
- 間接ビリルビン(I-BIL)
- グルクロン酸抱合を受ける前のビリルビンで黄疸鑑別の指標。崩壊したヘモグロビンに由来し、溶血性貧血で上昇。
- 直接ビリルビン(D-BIL)
- 肝でグルクロン酸抱合を受けたビリルビン。総ビリルビンとともに、肝疾患の診断、黄疸の鑑別などに重要な検査。
- 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査と治療
- 睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)は、睡眠中に断続的に無呼吸を繰り返し、その結果、日中傾眠などの種々の症状を呈する疾患の総称です
- シスタチンC
- シスタチンCは簡便特異性が高く、GFRが80ml/min前後の軽度腎機能障害において診断感度および診断特異度が高いことが示され、早期診断スクリーニング、モニタリング目的の検査の両方に有用性が高い。
- 遺伝子組み換えアルブミン製剤・メドウェイ注
- 血漿を使用せずにピキア酵母により産生・精製した製剤であるため、安定供給が可能であり、製造工程においてウイルスやプリオン等の感染性物質混入のリスクが少ないといったメリットがあります。
- 特異的IgEピキア酵母/精製酵母成分・粗抽出物・培養上清
- ピキア(Pichia pastoris)は、食品に見られる酵母の一種で、組替え蛋白生産のための有効な発現系として知られています。2007年、ピキア酵母にヒト血清アルブミン(HSA)cDNAを組み込み、産生させた遺伝子組換えアルブミンが治療用医薬品として国内で初めて承認されました。
- 全身性エリエマトーデス(SLE)
- 全身性エリテマトーデス(Systemic lupus erythematosus:SLE)は膠原病の中の代表的疾患で、若い女性に好発し、再発・寛解をくり返す全身性の炎症性疾患です。
- ピルビン酸 pyruvic acid
- 解糖系の終末に位置する産物。ミトコンドリア異常症やLDH欠損症で乳酸、LDHとともに測定される。
- 乳酸
- LDHによりピルビン酸から産生される解糖系の最終代謝産物。乳酸アシドーシスで高値に。
- 近年注目されているT細胞にかかわるサイトカイン
- 近年注目されているT細胞にかかわるサイトカインとしてIL-12、IL15、IL-17、IL-23、IL-32があります。
- 自己免疫疾患のサイトカインネットワーク
- サイトカインはお互いの発現や機能を調節しあうサイトカインネットワークを形成する。自己免疫疾患ではこのサイトカインネットワークの破綻が病態形成に重要な働きをする。
- 百日咳菌抗体
- 百日咳は百日咳菌によって引き起こされる急性呼吸器感染症で、三種混合(ジフテリア・百日咳・破傷風)ワクチン未接種者を中心に幼児で散発していますが、最近では成人の百日咳が問題になっています。
- 可溶性腫瘍壊死因子レセプターT(sTNFR-T)
- TNFの作用を阻害する蛋白。悪性腫瘍や白血病患者の血清中にみられTNF拮抗因子の把握に有用。
- 腫瘍壊死因子-α(TNF-α)
- 腫瘍壊死作用をもつサイトカイン。炎症反応のメディエーターの一つ。
- β-リポ蛋白(β-LP)
- 脂質の異常を総合的に把握する指標。異常が見られた場合にはリポ蛋白分画等の検査を行い、型を判定する。
- 唾液クロモグラニンAによるストレス計測
- クロモグラニンA(CgA)は、主に副腎髄質クロム親和性細胞をはじめとする神経内分泌細胞に存在し、カテコールアミンの貯蔵や分泌に関与する可溶性蛋白質です
- DUPAN-2
- 膵癌、肝・胆道癌で上昇する血中腫瘍マーカー。ルイス抗原陰性者でも使用可能。
- CA125
- 主に卵巣癌に有効な血中腫瘍マーカー。子宮内膜症と子宮筋腫の鑑別にも用いられる。
- CA72-4
- 消化器癌あるいは卵巣癌で上昇する血中腫瘍マーカー。
- CA54/61 CA602
- CA54/61は主に卵巣癌で(特にムチン性腺癌)上昇する血中腫瘍マーカー。CA602 は主に卵巣癌で上昇する血中腫瘍マーカー。CA125と高い相関。
- 癌関連ガラクトース転移酵素(GAT)
- 卵巣癌の血中腫瘍マーカー。CA125等、他の卵巣癌マーカーと比較して陽性率は劣るが癌特異性が高い。
- γ-セミノプロテイン(γ-Sm)
- 血中の遊離型PSAに相当する前立腺癌のマーカー。
- プロカルシトニン(Procalcitonin:PCT)
- プロカルシトニン(Procalcitonin:PCT)は重症細菌感染症、敗血症の新しいマーカーとして注目されています。
- ガストリン放出ペプチド前駆体(Pro GRP)
- 肺小細胞癌に特異性の高い血中の腫瘍マーカー。
- 口臭症・口臭検査
- 口臭検査には官能検査、口臭の機器測定、舌苔付着の検査などがあります。
- 口臭症・口臭症の分類
- 口臭とは、第三者が不快に感じる口腔内や呼気から出される悪臭と定義され、この臭いは鼻腔の奥にある鼻粘膜の嗅細胞によりキャッチされ、大脳に伝えることで認識されます。
- 遊離HCG-β(HCG-βサブユニット)・尿
- ヒト絨毛性ゴナドトロピンに特異的な構造部分を定量。胞状奇胎や絨毛癌、睾丸腫瘍で高値になる。
- 前立腺酸性フォスファターゼ(PAP)
- 前立腺癌のマーカー。PSAとは物質的に異なるため、組み合わせによる正診率の向上が期待される。
- 前立腺酸性フォスファターゼ(PACP)
- 前立腺癌で上昇する血中腫瘍マーカー。UV法では活性値を、RIA法では抗原蛋白量を測定。感度は後者が優れている
- 総酸性フォスファターゼ(ACP)
- 酸性フォスファターゼ(ACP)は、リン酸エステルを加水分解する酵素の中で至適pHが酸性側にある酵素の総称。前立腺癌とその骨転移、前立腺疾患で上昇。
- PSA F/T比 (PSA free/total ratio)
- 総PSAの軽度上昇を示す前立腺癌鑑別のグレイゾーン領域で、肥大症と癌を判別する検査。前立腺癌で低値。
- 尿中NMP22
- NMP22濃度を測定することは尿路上皮癌の診断、膀胱癌の治療モニタリング、再発癌の発見などに有用とされています。
- 塩基性フェトプロテイン(BFP)
- 各種癌において比較的一定な陽性率を示す癌マーカー。術後の再発の指標としても有用。
- 尿中塩基性フェトプロテイン(BFP)
- 尿路上皮癌、特に膀胱癌に有用な癌マーカー。
- BCA225:breast cancer antigen 225
- 乳癌の血中腫瘍マーカー。乳癌術後のモニタリングや再発乳癌に対する治療効果判定に有用。
- CA15-3:乳癌の再発・転移のモニタリング
- CA15-3は、乳癌の再発・転移のモニタリングに有用な血中腫瘍マーカーです。
- トロンビン・アンチトロンビンV複合体(TAT)
- トロンビンとアンチトロンビンVが1:1の割合で結合した複合体。間接的にトロンビンの増減を知ることができる。
- D-ダイマー
- FDPとの併用で、一次・二次線溶亢進の鑑別に用いる検査。線維素溶解療法時のモニターとしても有用。
- β-トロンボグロブリン(β-TG)
- 血小板活性化の指標。血栓性疾患や血栓症準備状況を反映して増加する蛋白質。
- ADAMTS−13 VWF切断酵素
- ADAMTS-13は、血小板血栓の発症にかかわる物質として2001年11月に発見された、フォンウィルブランド因子(von Willebrand factor:VWF)切断酵素です。TTPで低値を示します。
- パルボウイルスB19 IgM
- 伝染性紅斑(リンゴ病)の原因ウイルス。春に流行し妊婦では流産や胎児水腫の原因になります。
- 食道癌・大腸癌・乳癌の診断の補助に抗p53抗体
- 抗p53抗体の測定は、癌患者の体内に産生される変異したp53 に対する自己抗体を検出するもので、早期の大腸癌、食道癌、乳癌の診断が可能です。
- 高齢者における検査値 CRP・自己抗体
- 高齢者感染症の重症度は、患者の栄養状態や行動能力(activity of daily living:ADL)に大きく左右されます。
- 高齢者における検査値 蛋白質・酵素・糖質
- 基準範囲を外れた検査は、異常値として原因を追究しますが、必ずしも治療を要する異常とは限らず、加齢に伴う総合的変化の表れであることもあります。
- タクロリムス
- FK506とも呼ばれる免疫抑制剤。シクロスポリンより選択的にT細胞の活性化を抑える。主に肝・腎・骨髄の移植時で拒絶反応の抑制に有効。
- 巨赤芽球性貧血と悪性貧血
- 巨赤芽球性貧血は核酸合成の異常によって起こり、核酸の合成に関するビタミンB12や葉酸の欠乏が主な原因です。巨赤芽球性貧血のうち、ビタミンB12の欠乏による貧血をとくに悪性貧血といいます。
- 貧血:赤血球の生成と崩壊
- 骨髄で生成された赤血球は抹消循環系に入り、酸素運搬などの機能を営むうちにしだいに老化が進み、寿命が尽きると網内系に捕獲され処理されます。
- 組織ポリペプチド抗原(TPA)
- 臓器特異性が低く、さまざまな癌において高値となる。癌の増殖活性を反映するため、治療経過の把握に有用な指標。
- 高齢者における検査値 腎機能
- 加齢により腎皮質機能は低下します。血清クレアチニン値は高齢者では加齢による筋肉量減少のため相対的に産生減少となり血清尿素窒素(BUN)は加齢とともに増加傾向を示します。
- 高齢者における検査値 血液・凝固検査
- 赤血球数・ヘモグロビン・ヘマトクリットは加齢に伴い減少します。WBC数および白血球分画は加齢による変化を示しません。
- 尿中糖定性
- 糖尿病をはじめとする高血糖を起こす病態や、腎機能障害により尿中に増加するグルコースを定量する検査。
- 尿中ウロビリノーゲン定性
- ビリルビンの代謝産物。健常人の尿中では通常(±)。肝疾患や溶血性貧血で陽性になる。
- 尿中ビリルビン定性
- 黄疸を伴う肝・胆管疾患のスクリーニング検査です。尿を直射日光下に放置すると分解され陰性となるので注意。
- 尿沈渣
- 尿中の細胞や結晶成分を分析して泌尿器系疾患を診断する基本的な検査。病態解析に多くの情報を得ることができます。
- 尿の比重
- 尿の比重から、濃縮能や希釈能を推定し、腎機能を診断する検査
- 尿中潜血反応
- 尿中への血液混入を判定する検査。尿路系の炎症、結石、腫瘍や糸球体腎炎で陽性を示す。
- 尿中ケトン体
- 糖尿病患者の高血糖状態におけるケトアシドーシスで陽性。また飢餓状態時にも陽性になる。
- 尿中蛋白定性
- 尿中の蛋白量を測定し、腎疾患の早期発見や治療効果をみる検査。
- 扁桃炎(へんとうえん)とアデノイド
- 扁桃とはアーモンドのことで、口蓋扁桃の形が似ているのでそう呼ばれています。主として口蓋扁桃に生じた炎症が扁桃炎で、咽頭扁桃の肥大がアデノイドです。
- 高齢化に伴う身体的変化
- ヒトは生まれてから遺伝子プログラムに従い成長することから、生まれてすぐに老化が開始されることになります。高齢化に伴う主な身体的変化を次に示しますが、この変化が生理的変化か病的変化かの線引きは難しいとされています。
- 高齢者の臨床検査値の特徴
- 高齢者では日常生活に行動能力(activity of daily living:ADL)の違いが臨床検査値に影響を及ぼし、個体差が大きくなる傾向があります。
- ネコひっかき病の診断法
- ネコひっかき病(cat scratch disease:CSD)は、おもにネコからヒトに伝播する人獣共通感染症で、その主要原因菌はBartonella henselaeです。
- アルコール性肝炎と飲酒量
- 男性ではエタノール換算で1週間に200〜360グラムの飲酒を長期にわたり続けると、肝硬変や肝癌のリスクが上昇することが示されました。
- インフルエンザ抗原検査 迅速キット
- 臨床的に重要とされるA、B型の抗体および抗原を検査。抗原性が毎年変化するため、既感染による免疫では感染防御が不十分で流行をみる
- 低カルボキシル化オステオカルシン/ucOC
- 血清中の低カルボキシル化オステオカルシン(ucOC)の測定は、骨におけるビタミンKの不足状態を反映し、骨粗しょう症の治療でのビタミンK2剤選択時の補助的指標として有用です。
- 薬剤耐性とは
- 細菌やウイルスなどの病原性微生物やがん細胞などが、抗生物質や抗癌剤など(化学療法剤)の薬剤に対して抵抗力を持ち、これらの薬剤が効かない、あるいは効きにくくなることを指します。
- 1型コラーゲン-C-テロペプチド(1CTP)
- 骨基質の分解産物で骨吸収量を反映する指標。癌の骨転移の有無や治療効果の判定に有用。
- シフラ(CYFRA:サイトケラチン19フラグメント)
- 肺の扁平上皮癌および腺癌の診断、経過観察に有用な血中腫瘍マーカー。
- SCC抗原
- 子宮頚部、肺、食道、頭頚部、尿路・性器、皮膚などの各扁平上皮癌で高値となる血清腫瘍マーカー。
- 赤血球像・赤血球所見
- 末梢血液塗沫標本により、赤血球の大きさ、形態、染色性、封入物などを観察する検査です。各種貧血や、髄外造血などの血液疾患、寄生虫の有無などを評価できます。
- 赤血球封入体・その他の異常
- 末梢血液塗沫標本で認められる赤血球封入体には、塩基性斑点・パッペンハイマー小体・ハウエル・ジョリー小体・マラリア原虫などがあります。
- 赤血球形態異常
- 末梢血液塗沫標本で認められる赤血球の形態異常で、破砕赤血球・球状赤血球・標的赤血球・涙滴赤血球・楕円赤血球などがあります。
- マラリア原虫
- 血液塗抹標本上のマラリア原虫を検索し、感染の有無を診断する検査。
- 神経特異エノラーゼ(NSE)
- 肺小細胞癌、神経芽細胞腫、神経内分泌系腫瘍の診断と経過観察に有用な血中腫瘍マーカー。
- 馬インフルエンザ
- 馬インフルエンザは、家畜伝染病予防法で届出伝染病に指定されている感染症で、ヒトと同じオルトミクソウイルス科に属するウイルスでありA型に分類されています。
- 尿中肺炎球菌莢膜抗原測定
- 肺炎球菌莢膜抗体を利用した免疫学的抗原抗体反応による免疫クロマト法を用いて、肺炎球菌莢膜抗原を検出する。
- クオンテイフェロンTB-2G
- クオンテイフェロンTB-2Gは、結核菌特異蛋白刺激性遊離インターフェロン-γ測定による結核菌感染の診断補助を目的に開発された体外診断薬です。
- CA19-9
- 膵癌、胆道癌をはじめとする各種消化器癌で上昇する血中腫瘍マーカー。血液型Lewis抗原の影響を受ける。
- SPan-1抗原
- 膵癌をはじめとする消化器癌の血清腫瘍マーカー。良性疾患での偽陽性率が低いといわれる。
- エラスターゼ1
- 膵癌で比較的早期から上昇する血中腫瘍マーカーだが、膵炎でも上昇をみる。
- シアリルLeX-i抗原(SLX)
- 肺腺癌等、腺癌に有用な糖鎖性血中腫瘍マーカー。膵癌の鑑別においてはLewis血液型の影響を受けないとされる。
- ロタウイルス抗原・抗体価
- ヒトロタウイルス(HRV)はRNAウイルスであり、冬期に発生するウイルス性下痢症の中では最も重要な病原体です。
- CDトキシンA クロストリジウム・ディフィシル抗原
- 抗菌薬投与中に発症する腸炎の主要な起炎菌。分離培養が困難なので、特異的毒素であるトキシン-Aを用いて迅速に同定。
- ノロウイルス(SRSV)-RNA同定
- カキ等貝類の生食で感染する食中毒の原因ウイルス。冬期に流行し、急性胃腸炎を起こすが、重症化はまれ。
- 主な測定法の概説S〜V
- SBPA、SRID、TIA、TLC、TMA、TRAP、UV、VDRLについて簡単に説明しています。
- 主な測定法の概説P〜R
- PA、PCR、PHA、PT法、RIA、RPHA等について簡単に説明しています。
- 主な測定法の概説L〜N
- LA・LIFA・LPIA・MEIA・MPHA・NTについて簡単に説明しています。
- 主な測定法の概説G〜I
- GC・GC−MS・HI・HPLC・IEP・IR・IRMAについて簡単に説明しています。
- 主な測定法の概説E〜F
- ECLIA・EIA・FACS・FTA・FEIA・FISH・FPIAについて簡単に説明しています。
- 前立腺特異抗原 PSA
- 前立腺癌で著明に増加。前立腺肥大でも上昇するが、10.0ng/mlを越える場合には前立腺癌を強く疑う。
- PSA F/T比
- 総PSAの軽度上昇を示す前立腺癌鑑別のグレイゾーン領域で、肥大症と癌を判別する検査。前立腺癌で低値。
- PSA-ACT
- α1-アンチキモトリプシンと結合している前立腺特異抗原。前立腺肥大症と癌の鑑別や、治療効果のフォローアップに適する。
- 遊離型PSA
- 前立腺特異抗原(PSA)と同時に測定し、その比をとることで前立腺肥大症と前立腺癌の正診率を向上できる新しい指標。
- 主な測定法の概説A〜D
- APTT法、CLIA、CF、CLEIA、CPBA、DIP、dRVVTについて簡単に説明。
- シアリルTn抗原(STN)
- 卵巣癌と再発性胃癌の血中腫瘍マーカー。卵巣癌全体では陽性率が低いものの、粘液性嚢胞腺癌では高値を示す
- NCC-ST-439
- 膀癌、消化器系癌や肺腺癌、乳癌に有効な血中腫瘍マーカー。CA19-9などより癌特異性が高いとされている
- PIVKA-U(ピブカU)
- 凝固第U因子の不全生成物。肝細胞癌に特異性の高い血中腫瘍マーカーで、AFPと相関が低く、独立した指標になる。
- 網状赤血球数(reticulocyte)
- 網状赤血球は赤血球の中で最も若いもので、赤芽球が成熟し脱核した1〜2日以内の赤血球です。
- ヘマトクリット(hematocrit:Ht)
- ヘマトクリット値(Ht)とは、血液中に占める赤血球の全容積をパーセントで表現した値です。貧血で減少し、多血症で高値をとなります。
- レシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ(LCAT)
- コレステロールをエステル化する酵素。活性低下は脂質代謝異常の一因となるほか、鋭敏な肝機能の指標としても用いられる。
- リン脂質(PL)
- リン脂質(PL)は血中での脂質の安定化と代謝に重要な役割を果たすリポ蛋白の構成要素。肝・胆道疾患で異常値を示す。
- 遊離脂肪酸(NEFA)
- 脂質代謝異常の指標。脂肪組織中の中性脂肪分解と末梢での取り込みのバランスを反映するが、ホルモンや食事、ストレスの影響を受ける。
- ヘモグロビン(hemoglobin:Hb)
- 血液中の血色素であるヘモグロビン量を測定する検査。貧血等の血液疾患のスクリーニング検査として用いられる。
- 赤血球数(red blood cell counts:RBC)
- 貧血、多血症の診断に用いられる基本的な検査。赤血球数は性別、年齢、採血部位、測定法などで差異がみられます。
- 癌胎児性抗原(CEA)
- 消化管の悪性腫瘍を中心に、もっとも汎用的に用いられる血中腫瘍マーカー。
- AFPレクチン分画
- 肝細胞癌由来AFPを分別測定することで、肝細胞癌と肝硬変等とを鑑別する検査。肝細胞癌の早期診断と予後管理に有用。
- αフェトプロテイン(AFP)
- 肝細胞癌で上昇する、本来は胎児肝細胞由来の血清腫瘍マーカー。肝炎や肝硬変でも軽度〜中等度に上昇をみる。
- 臓器別腫瘍マーカー
- 腫瘍マーカー(しゅようマーカー)とは、癌の進行とともに増加する生体因子のことです。主に血液中に遊離してくる因子を抗体を使用して検出します。
- うつ病とうつ状態を起こしやすい疾患
- 種々の身体疾患や脳器質性疾患によってうつ病やうつ状態が生じることが知られています。
- うつ病
- うつ病とは、抑うつ気分が根底にあり、それに伴い意欲の減退や施行の障害を起こし、さらに多彩な身体症状を呈する障害です。
- βクロスラプス(βCTx)
- 骨のI型コラーゲンの分解産物。骨吸収を反映する指標で、尿中濃度が測定される。
- 1α,25-(OH)2ビタミンD(副甲状腺)
- 最も生物活性が強いビタミンD。血中カルシウム濃度を上げる働きをもつ。
- 骨型アルカリフォスファターゼ(BAP)
- 骨形成を担う骨芽細胞の活性度を反映する指標。他の尿中骨形成マーカーより日内変動が小さく、骨吸収抑制剤の治療効果判定に有用。
- T型コラーゲン架橋N-テロペプチド(NTx):骨粗しょう症
- 骨基質の分解産物。骨粗鬆症、原発性副甲状腺機能亢進症、悪性腫瘍の骨転移など、骨吸収が亢進する疾患の経過観察に有用。
- デオキシピリジノリン deoxypyridinoline:DPD
- デオキシピリジノリン(DPD)は、骨基質の主要構成成分である1型コラーゲンの分子間に架橋を形成しコラーゲン線維の安定化に寄与する「ピリジニウム架橋アミノ酸」の一つです。
- 骨塩定量(DIP)
- 骨塩定量(digital image processing:DIP)は第2中手骨のX線撮影像をコンピュータ処理して骨量を測定します。骨粗しょう症の診断に有用です。
- 骨粗しょう症(骨粗鬆症)
- 骨粗しょう症とは、「骨量が減少し、骨の微細構造の劣化により骨密度が減少し、骨折のリスクが増加した全身性の疾患」と定義。診断のための検査を紹介。
- 卵胞刺激ホルモン(follicle-stimulating hormone:FSH)
- 卵胞刺激ホルモン(FSH)は、黄体形成ホルモン(LH)と共に下垂体前葉から分泌されるゴナドトロピンで、標的臓器である卵巣や精巣など性腺を刺激する作用をもちます。
- 黄体形成ホルモン(luteinizing hormone:LH)
- 黄体形成ホルモン(LH)はFSHとともに下垂体より分泌されるゴナドトロピンです。卵巣や精巣などの性腺を刺激して性腺機能を維持する働きがあり、LH-RHによる刺激と性ステロイドホルモンによるフィードバックによりコントロールされています。
- エストリオール estriol:E3
- エストリオールは水酸基を3個もつエストロゲン(女性ホルモンの一種)です。主要なエストロゲン、E1、E2、E3のなかで最も多量に尿中に排泄されるE1、E2の代謝産物。
- エストラジオール estradiol:E2
- エストラジオール(E2)は水酸基を2個もつエストロゲン(女性ホルモンの一種)で、子宮内膜、子宮筋に対する生物学的活性が最も強いステロイドホルモンです。
- 遊離サイロキシン FT4
- サイロキシン(T4)においては、遊離型(FT4)の占める割合はおよそ0.02〜0.03%です。遊離型のみ生物活性をもつのでFT4を測定することは重要です
- 遊離トリヨードサイロニン FT3
- 遊離型(FT3)は総T3のほぼ0.2〜0.3%であり、遊離型のみ生理活性をもちます。また甲状腺ホルモンの中でT3は最も強い活性があります。
- 血清総サイロキシン(T4)
- 血清総サイロキシン(T4)は、甲状腺で合成されるホルモンで、生体の基礎代謝を高める機能をもつ。分子中にヨードを4分子もつ甲状腺(Thyroid gland)ホルモンであることからT4と呼ばれます。
- トリヨードサイロニン(T3)
- トリヨードサイロニン(T3)は総サイロキシン(T4)と共に甲状腺より分泌されるホルモンです。ともに基礎代謝を高める作用を有し、分子中にヨードを3分子もつためT3と呼ばれます。
- 甲状腺刺激ホルモン TSH
- 甲状腺刺激ホルモン(thyroid-stimulating hormone:TSH)はαとβの二つのサブユニットからなる分子量28.3kDaの糖蛋白です。視床下部ホルモンであるTRHの分泌により刺激され、甲状腺ホルモンにより抑制を受けます。
- サイログロブリン(Tg)
- サイログロブリン(thyroglobulin:Tg)は分子量約660kDaの糖蛋白で二つのサブユニットよりなり、甲状腺濾胞細胞で合成され、甲状腺ホルモンの貯蔵型として、通常は甲状腺濾胞内に貯えられています。
- サイロキシン結合グロブリンTBG
- サイロキシン結合グロブリン(thyroxine-binding globulin:TBG)は主要な甲状腺ホルモン輸送蛋白です。T4の運搬、貯蔵や濃度変化に対する緩衝作用を担う分子量54,000Daの糖蛋白で、主に肝で合成されます。
- TSHレセプター抗体 TRAb・TBII
- TSHレセプターは分子量約100kDaの糖蛋白で、これにTSHが結合すると活性化されますが、このレセプターに対する自己抗体がバセドウ病で血中に認められます。
- 更年期障害の治療法HRTと漢方
- 更年期障害の治療法にはいくつかありますが、代表的なものとして女性ホルモン(エストロゲン)を「補充」する、ホルモン補充療法(hormone replacement therapy:HRT)と漢方療法があります。
- 更年期の症状と間違えやすい疾患
- 更年期障害の症状は、全身の300種類以上にのぼると言われていますが、これらの症状は更年期に特有といえないものもあり、他の原因によっても起こりえる症状も含まれています。
- 抗サイログロブリン抗体 Tg-Ab
- サイログロブリンは甲状腺濾胞細胞に含まれる分子量約330kDaの糖蛋白で、これに対する自己抗体を抗サイログロブリン抗体といい、マイクロゾーム抗体と共に代表的な甲状腺の自己抗体です。
- サイロイドテスト 抗サイログロブリン抗体
- 抗甲状腺自己抗体の一つである抗サイログロブリン抗体を粒子凝集試験(PA)で半定量する検査です。
- マイクロゾームテスト 抗マイクロゾーム抗体
- 抗甲状腺自己抗体の一つである抗マイクロゾーム抗体を凝集反応で半定量する検査です。抗マイクロゾーム抗体は、甲状腺ペルオキシダーゼ(TPO)に対する抗体です。
- 抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体 TPO-Ab
- 抗TPO抗体は細胞障害性があり、甲状腺組織の崩壊に伴う腫大(甲状腺腫)がみられる場合にまず測定される抗体です。バセドウ病の90%、橋本病のほぼ100%で抗TPO抗体が高値を示します。
- アメーバ赤痢・赤痢アメーバ
- 赤痢アメーバは熱帯に多く分布する原虫で、経口または性交渉でヒトに感染し、下痢・粘血便をきたす。
- 梅毒ガラス板法・梅毒RPRテスト
- 性行為感染症(STD)として広く知られる梅毒の検査法。生物学的偽陽性や治癒後の陽性持続が存在する。
- 梅毒TPHA法・梅毒FTA−ABS法
- 梅毒病原体(Treponema pallidum:TP)を抗原として用いる検査法。TPに対する特異抗体を検出する。
TPHA法、FTA−ABS法がある。
- 赤痢アメーバ検査
- アメーバ赤痢をひきおこす原虫を糞便から検出する検査です。アメーバ原虫は、世界中に広く分布していますが、とりわけ熱帯、亜熱帯に多く経口的に感染が成立します。
- 白血球像・白血球分画(white blood cell differentiation )
- 末梢血液をスライドグラス上に塗沫し、染色鏡検することで、白血球の形態異常、あるいは種類の偏りを明らかにする、基本的な検査です。感染症や各種白血病、血液系の悪性腫瘍など様々な疾患の鑑別診断に有用です。
- 白血球数(white blood cell counts:WBC)
- 細菌や異物などが体内に侵入して起こる炎症や、白血病などの血液疾患の診断、経過観察に用いられるスクリーニング検査です。一般に白血球数は、炎症性疾患や血液系悪性腫瘍で増加し、骨髄抑制状態で減少します。
- 血小板数(PLT)
- 血小板は止血機構の中心を担う血球成分です。肝硬変では産生低下と分布異常、さらに自己抗体の影響を受け血小板が減少します。
- STD−DNA同定セット(クラミジア・淋菌・HPV)
- STDの代表格であるクラミジア、淋菌、ヒト・パピローマウイルス(HPV)を、遺伝子レベルで迅速かつ正確に同定する新しい検査法です。
- クラミジア・トラコマチスDNA
- C.トラコマチス特有のプラスミドDNAをPCR法(polymerase chain reaction)によりDNAを増幅し、特異的
DNAプローブ法で検出する方法です。
- クラミジア・トラコマチス抗体IgA ・IgG
- 検査法には患部から擦過検体あるいは尿を採取する抗原系の検査と血清中の免疫抗体を測定する抗体検査があり、本検査ではクラミジア・トラコマティス特異的なIgG、IgA抗体を測定します。
- クラミジア・トラコマチス同定(ぬぐい液)
- クラミジアに特異的なモノクローナル抗体によるEIA法検査で、病原体であるC.trachomatisの抗原を直接検出します。
- 更年期症状と更年期障害
- 更年期症状は更年期に全身にわたって現れる症状で、その種類は300を越すともいわれていますが、「更年期に現れる器質的変化に相応しない不定愁訴症候群を更年期症状と呼ぶ」と定義されており、「更年期失調」ともいいます。
- 更年期とは
- 更年期障害を理解するためには、まず更年期について知る必要があります。それには女性の一生における女性ホルモンの推移の概要も最低限必要です。
- フィブリノーゲン(Fib)
- フィブリノーゲンは分子量約34万の糖蛋白であり肝(実質)細胞で産生され、およそ80%が血漿中に、残りは組織中に存在し、その生体内半減期は3〜4日です。
- アレルギー性肉芽腫性血管炎(AGA)の診断基準
- Churg-straussが古典的PNより分離独立させた血管炎であり、気管支喘息、好酸球増加、血管炎による症状を示すものを Churg-strauss症候群、典型的組織所見を伴うものをアレルギー性肉芽腫性血管炎とする。
- クローン病
- クローン病は原因不明で、主として若年者にみられ。潰瘍や線維化を伴う肉芽腫性炎症性病変からなり、消化管のどの部位にも起こりえます。消化管以外(特に皮膚)にも病変が起こることがあります
- 潰瘍性大腸炎
- 潰瘍性大腸炎は主として粘膜を侵し。しばしばびらんや潰瘍を形成する大腸の原因不明のびまん性非特異性炎症です。
- バセドウ病 甲状腺機能亢進
- バセドウ病は自己免疫機構により甲状腺の活動が亢進する疾患です。甲状腺ホルモンが産生され続けることにより発症します。
- 慢性甲状腺炎(橋本病)
- 慢性甲状腺炎(橋本病)は、甲状腺における慢性炎症のために、びまん性の甲状腺腫大や甲状腺機能低下症を生じる、中年の女性に多い疾患です。
- 赤沈(血沈)検査
- 血液に抗凝固剤を加えて凝固しないように放置すると、やがて赤血球が試験管の底に沈み、血漿の一部が上方に分離されてきます。この現象を赤血球沈降現象または赤沈(erythrocyte sedimentation)と呼び、一定条件下で赤沈の起こり方を見るのが赤血球沈降速度または赤沈値(erythrocyte sedimentation rate:ESR)です。
- HCVジェノタイプ
- HCVのジェノタイプ分類は地域別、疾患別のHCV型の頻度、感染源や感染経路の推定にも役立ち、C型慢性肝炎の病態把握、特にインターフェロン(IFN)の治療効果の予測の上で重要な因子です。
- HCV群別(グルーピング)
- C型肝炎ウイルスの遺伝子型を簡便に判定する検査。グループ1はグループ2よりもインターフェロンが奏功し難い。
- ウイルス性肝炎検査:HBV−DNAラミブジン耐性遺伝子
- ラミブジン耐性HBVではMがV(バリン)、I(イソロイシン)に変異したYVDD、YIDDといった変異体が存在します。この変異を検出することはラミブジンを長期投与する場合において、病態の把握や予後の予測に重要です。
- アディポネクチン
- アディポネクチンは血中に5〜10μg/mLという高濃度で存在しますが、脂肪組織特異的な発現にもかかわらず肥満者における血中濃度は低下しており、BMIと逆相関を示します。
- 脂肪細胞とTNF-α
- TNF−α(tumor necrosis factor‐α :腫瘍壊死因子)は単球・マクロファージなどの炎症細胞により分泌される炎症性サイトカインで、肥満と慢性炎症との関係を示唆する報告が注目されています。
- 脂肪細胞とPAI−1
- 最近の研究により、脂肪蓄積、特に内臓脂肪の蓄積に伴い脂肪細胞でのPAI−1遺伝子発現が増加し、この上昇に関連して血中濃度も上昇することが確認されました。
- 動脈硬化と高感度CRP(hsCRP)
- 日本人の高血圧を予測する高感度CRPの値は、約0.1mg/Lとされています。
- 肥満とレプチン(Leptin)
- レプチンは、遺伝性肥満動物の原因遺伝子産物として同定された脂肪組織特異的な分泌蛋白で、脂肪蓄積に比例してその分泌が増加します。
- ウイルス性肝炎検査 IgM-HA抗体
- A型肝炎の急性期のHA抗体はIgM型であることから、患者血清中のIgM型HHA抗体を検出すればA型肝炎と診断されます。
- ウイルス性肝炎検査:HBe抗体
- HBe抗原陰性の結果は、ウイルス増殖(複製)のピーク前の早期の急性肝炎、またはHBe抗原が検出限界を下回る濃度に減少した回復期の初期を示すと考えられます。
- ウイルス性肝炎検査:HBe抗原
- HBe抗原及びHBe抗体はB型肝炎ウイルス感染が考えられる検体中で検出され、これらのマーカーの有無はHBs抗原陽性患者の病態について有益な情報を提供します。
- ウイルス性肝炎検査:HBc抗体
- HBs抗原産生量が非常に少ない場合や一過性感染例では、HBVに対する感染抗体であるHBc抗体を測定することが必要となります。
- ウイルス性肝炎検査:HBV−DNAポリメラーゼ
- Dane粒子由来のDNA−ポリメラーゼはHBe抗原とならんで完全HBウイルスおよび感染因子に対する特異的なマーカーです。
- ウイルス性肝炎検査:HCVコア抗体
- コア抗体価はHCV−RNAの消長と関連しており、HCV−RNA陽性例は陰性例に比して抗体価が高力価であるとから、ウイルス血症の鑑別に有用と考えられます。
- ウイルス性肝炎検査:HCV抗体
- C型肝炎ウイルス(HCV)ゲノム上のコア領域および非構造領域由来の複数種の抗原を用いて検出される抗体群
- ウイルス性肝炎検査 HBV-DNA
- 肝炎の自然経過の把握や薬剤治療の効果判定の最も直接的な指標として、従来の血清学的ウイルスマーカーに代わりB型肝炎ウイルス(HBV)特異DNA測定が重視されています。
- ウイルス性肝炎検査:HBs抗体
- 急性B型肝炎発症後の6ヶ月以降に陽性となります。またHBワクチンの接種によっても獲得されます。
- ウイルス性肝炎検査:HBs抗原
- HBs抗原はB型肝炎疾患を疑うとき、または感染を防ぐ意味で他の疾患でも、初診時あるいは、入院時のスクリーニングに検査します。
- HCVキャリアとHCV抗体
- 感染したHCVが肝臓に住みついた状態になっている人をHCVの持続感染者(HCVキャリア)といいます。
大半は自覚症状がないことから、献血をした際や健診を受けた際などに初めて発見される場合がほとどです。
- E型肝炎(HE)
- E型肝炎ウイルスは、汚染された手や食物、飲料水等を介した経口感染により伝播し、A型肝炎に類似した肝炎症状を起すことが知られています。
- C型肝炎(HC)
- C型肝炎(Hepatitis C:HC)とは、C型肝炎ウイルス(HCV)に感染することで発症するウイルス性肝炎です。
- B型肝炎(HB)
- B型肝炎(Hepatitis B:HB)はB型肝炎ウイルス(HBV)が原因のウイルス性肝炎です。
- A型肝炎(HA)
- A型肝炎(Hepatitis A:HA)はA型肝炎ウイルス(HAV)感染による、一過性の急性肝炎を主症状とする疾患です。
- 類天疱瘡(るいてんぽうそう)
- 類天疱瘡(Bullous pemphigoid :BP)は、掻痒を伴う蕁麻疹(じんましん)様紅斑、および緊満性水泡を特徴
とする自己免疫性水疱性疾患です。
- 天疱瘡(てんぽうそう)
- 天疱瘡は、皮膚および粘膜を標的とする臓器特異的自己免疫疾患です。中年以降の人に好発し、尋常性天疱瘡(PV)と落葉状天疱瘡(PF)に分類されます。
- 原発性胆汁性肝硬変(PBC)の診断基準
- 厚生省「難治性の肝炎」調査研究班 (1992年)の概念・診断などを記載しています。
- 原発性胆汁性肝硬変(PBC)
- 原発性胆汁性肝硬変(Primary biliary Cirrhosis:PBC)は中高年の女性に好発する慢性進行性の胆汁うっ帯性肝疾患です
- 自己免疫性肝炎(AIH)
- 自己免疫性肝炎(Autoimmune hepatitis:AIH)は中年以降の女性に好発し、肝細胞障害を主な病態とする慢性肝疾患で、血清中AST(GOT)・ALT(GPT)の上昇・IgGの上昇が特徴
- エイズ:HAART療法
- HAART(ハート)療法とは、Highly Active Anti-Retroviral Therapyの略で、そのまま訳すと「強力な抗HIV療法」という意味になります。
- エイズ:HIV感染症の経過
- HIV感染症の経過は急性感染期・無症候期(臨床的潜伏期)・エイズ発症期にわけて考えられます。エイズが発症する前に診断をつけ、適切な時期にHAARTを開始するためにも、早期診断・検査はきわめて重要です。
- アポリポ蛋白
- 脂質は水に不溶性であるため血中では蛋白と結合してリポ蛋白として運搬され、この蛋白部分をアポリポ蛋白といい、AーT・AーU・B・CーU・CーV・Eがあります。
- LDL−コレステロール定量
- LDL−コレステロール(低比重リポ蛋白 Low Density Lipoprotein)はリポ蛋白の中でもコレステロール含有量が特に多く、「悪玉コレステロール」と呼ばれることもあります。
- HDL−コレステロール定量
- HDL
- 総コレステロール(Tcho)
- 総コレステロール値とは、すべてのリポ蛋白に含まれる コレステロール を一括した値で、中性脂肪・HDLコレステロール・LDLコレステロールなどが含まれます。
- クレアチンキナーゼ CK(CPK)
- クレアチンキナーゼCKは、骨格筋、心筋の可溶性分画を中心に存在する酵素で、細胞の損傷によって血液中に遊出する酵素です
- CK-MB定量(CPK-MB定量)アイソザイム
- CKが高値の場合に由来臓器を調べる検査。脳、骨格筋、心筋由来別にCK-BB、MM、MBに分けられる。
- 心筋トロポニンT
- トロポニンTは、横紋筋の薄いフィラメント上でトロポニンI、Cとともにトロポニン複合体を形成し、筋収縮の調節に関与している分子量39,000の蛋白です。
- 炎症マーカー CRP C反応性蛋白
- C反応性蛋白(C-reactive protein:CRP)とは、体内で炎症反応や組織の破壊が起きているときに血中に現れるタンパク質で、肺炎球菌のC多糖体と結合するためこの名があります。
- 炎症と炎症マーカー
- 炎症は臨床的に最もしばしば遭遇する病態で、生体の細胞や組織の障害・壊死に対する一連の生体防御反応をいいます。
- LAP:ロイシンアミノぺプチダーゼ
- LAP(leucine aminopeptidase) ロイシンアミノぺプチダーゼはペプチドをN末端から水解し、ロイシンや他のアミノ酸を遊離していく非特異な酵素で、胆汁うっ滞に際して血中に増加していく為、胆道酵素と呼ばれます。
- 総ビリルビン(T-BIL)
- ヘモグロビンやポルフィリン体の分解産物。総ビリルビンとその分画は、肝疾患の診断、黄疸の鑑別に有用。
- ALPアイソザイム
- アイソザイム(Isozyme)とは、酵素としての活性がほぼ同じでありながら、蛋白質分子としては別種である(アミノ酸配列が異なる)ような酵素をいいます
- ALP アルカリフォスファターゼ
- ALPアルカリフォスファターゼ(Alkaline Phosphatase)はアルカリ性条件下でリン酸エステル化合物を加水分解する酵素です。
- 健診・保健指導の研修ガイドライン
- 厚生労働省 特定健康診査・特定保健指導のプログラム(確定版)健診・保健指導の研修ガイドラインについて
- γ-GT(γGTP)アイソザイム
- γ-GTアイソザイムは臨床的意義およびその評価はまだ得られてはいませんが、肝障害が実質障害か、閉塞障害か、あるいは胆道閉塞が良性疾患によるものか、悪性疾患によるものかを区別するのに有用です。
- γ-GT(γGTP)γ-グルタミルトランスフェラーゼ
- γ-GTは血清のみならず、尿・胆汁・唾液・羊水などでも検出可能ですが、血清のγ-GTは主として肝・胆道系の疾患を特異的に反映すると考えられます。
- GPT(ALT)グルタミン酸ピルビン酸転移酵素
- GPTは、グルタミン酸ピルビン酸転移酵素のことで肝胆道疾患・心疾患・筋疾患・溶血性疾患などの障害の程度臨床経過などを知るための検査です
- GOT(AST)
- GOTは、グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ (Glutamic Oxaloacetic Transaminase)のことで、AST(アスパラギン酸アミノ基転移酵素)とも呼ばれます。血清トランスアミナーゼ活性値は、損傷組織や損傷の程度を推定す
る指標となります。
- 慢性心不全の病期分類:NYHA分類
- 慢性心不全の重傷度の分類には、ニューヨーク心臓協会(NewYork Heart Association)によるNYHA(
ニーハ)分類が用いられています。
- 慢性心不全の診断
- 慢性心不全の診断は原因疾患の検索と心機能評価(収縮機能・拡張機能)によって行われます
- 心不全
- 心不全とは、心臓が全身へ送り出す血液量(心拍出量)が著しく減少して、血液を全身の組織に十分に循環させることができなくなった状態をいいます。
- 心不全の診断にNT-proBNP
- NT-proBNPの測定は心不全をより迅速に、より簡便に診断するのに有用です
- 混合性結合組織病(MCTD)
- 混合性結合組織病は女性に好発し、臨床的にSLE様、強皮症様、多発性筋炎様の症状が混在し、かつ血清中に抗RNP抗体(抗U1RNP抗体)が高値で検出される疾患です。
- シェーグレン症候群(SS)
- シェーグレン症候群(SS)は主として中年女性に好発する涙腺、唾液腺の外分泌機能低下を特徴とする自己免疫疾患です。
- 結節性多発動脈炎PN 顕微鏡的多発動脈炎MPA
- 結節性多発動脈炎(polyarthritis nodosa:PN)は中小動脈壁およびその周囲における病変を主体とする壊死性血管炎です。
- 抗核抗体(ANA)
- 抗核抗体(ANA)は膠原病各疾患の患者血清中に検出されますが、成人健常者でも陽性になることがあります
- アレルギー性肉芽種性血管炎(AGA)
- アレルギー性肉芽種性血管炎はアレルギー疾患と膠原病の要素を併せもった疾患と考えられます。
- ウェゲナー肉芽種症(WG)
- ウェゲナー肉芽種症(Wegener's granuromatosis:WG)は上、下気道の壊死性肉芽種症、壊死性肉芽種性血管炎、壊死性半月体形成性腎炎を3主徴とした血管炎です。
- 抗リン脂質抗体症候群 APS
- 抗リン脂質抗体症候群はループスアンチコアグラントや抗カルジオリピン抗体などの抗リン脂質抗体の出現が認められ、動静脈血栓症、習慣流産、胎児死亡などの特徴的な臨床症状を呈する自己免疫性疾患です。
- RAの早期診断の必要性と抗CCP抗体の有用性
- RAの関節破壊は病初期に進行するため、早期の診断と適切な薬物療法が重要です。また早期診断には
抗CCP抗体が有用です。
- 骨びらん:関節リウマチ(RA)
- 骨びらんとは、X線検査によって見られる骨皮質の虫食いのような不連続像のことを言います。
- 多発性筋炎/皮膚筋炎(PM/DM)
- 多発性筋炎(Polymyositis:PM)および皮膚筋炎(Dermatomyositis:DM)は骨格筋を障害する原因不明の炎症性疾患です
- 強皮症の診断基準 (厚生省強皮症調査研究班、1992年)
- 強皮症の診断基準 (厚生省強皮症調査研究班、1992年)
- 強皮症(きょうひしょう)
- 全身性強皮症は皮膚や内臓が硬くなる疾患です。皮膚硬化が躯幹にまでおよぶ、びまん型と手指、顔面に限局する限局型に分けられます。
- 平成20年4月より「後期高齢者医療制度」に変わります
- 「後期高齢者医療制度」とは、高齢社会の中で将来にわたる持続的かつ安定的な医療保険制度の運営を確保するために創設される、高齢者の独立した医療制度です。
- 特定健康診査・特定保健指導 望ましい積極的支援の例
- 厚生労働省 特定健康診査・特定保健指導のプログラム(確定版)望ましい積極的支援の例について
- 特定健康診査・積極的支援における支援形態のポイント数
- 厚生労働省 特定健康診査・特定保健指導のプログラム(確定版)
積極的支援における支援形態のポイント数について
- 特定健康診査・特定保健指導 積極的支援の内容
- 厚生労働省 特定健康診査・特定保健指導のプログラム(確定版)
積極的支援の内容について
- 特定健康診査・特定保健指導 動機づけ支援の内容
- 厚生労働省 特定健康診査・特定保健指導のプログラム(確定版)
動機づけ支援の内容について
- 特定健康診査・特定保健指導 情報提供の内容
- 厚生労働省 特定健康診査・特定保健指導のプログラム(確定版)
情報提供の内容について
- 特定健康診査・特定保健指導 標準的な保健指導
- 厚生労働省 特定健康診査・特定保健指導のプログラム(確定版)
標準的な保健指導について
- 特定健康診査・保健指導対象者の選定と階層化
- 厚生労働省 特定健康診査・特定保健指導のプログラム(確定版)保健指導対象者の選定と階層化ガイドライン
- 特定健康診査・特定保健指導プログラム厚生労働省確定版
- 2007年4月に厚生労働省より、特定健康診査・特定保健指導のプログラム(確定版)が発表されました
- 抗シトルリン化ペプチド抗体 抗CCP抗体
- 抗CCP抗体はRAに対する高い特異性と感度を有することや、発症早期から陽性となるため、RAの早期診断に有用です。
- MMP−3(マトリックスメタプロティナーゼ-3)
- MMP-3は早期RAにおける滑膜増殖と関節破壊の予後予測のマ−カ−として有用であるといわれています。
- リウマチ因子(RF)定量
- RFは関節リウマチ患者血清中に存在するリウマチ因子に特異的でありその診断や治療効果に有用です
- 関節リウマチ RA
- 関節リウマチ(Rheumatoid arthritis:RA) は多関節に滑膜の炎症と増殖を生じる慢性疾患で、朝のこわばり・関節の疼痛や変形・さらに発熱・貧血などの関節外症状がみられます。
- 「いきなりエイズ」がHIV感染者の30%を占めています。
- 「いきなりエイズ」はHIV感染が判明したときにはすでにAIDS(エイズ)を発症している状態で、その割合はHIV感染者の30%を占めています。
- 鉄欠乏貧血:鉄の体内での動体
- 鉄欠乏貧血を疑うとき、体内鉄欠乏の所見を認めた場合や、鉄過剰を疑うとき血清鉄の測定は診断上有用な検査です。
- 中性脂肪 TG
- 中性脂肪とは、3個のアルコール基を有するグリセロールに高級脂肪酸(パルミチン酸・オレイン酸など)が結合したものの総称です。
- 糖尿病患者の急性冠疾患発症は死亡率が高い
- 糖尿病患者が急性冠症候群(ACS)を発症した場合、最新の治療を適用しても、30日後と1年後の全死因死亡率は、糖尿病のないACS患者に比べ有意に高いことが明らかになりました。
- 痛風発作はある日突然発症します。
- 痛風発作はある日突然発症します。根治治療と予防をかねるうえからも、飽食・アルコール多飲・運動不足といった生活習慣の是正が不可欠です。
- 貧血の種類と血液検査
- 貧血は血液疾患のうち、出現頻度のもっとも高いものです。検診などの血液一般検査でヘモグロビン値の低下として認められます。またMCVとMCHCの組み合わせにより形態学的に貧血が分類されます。
- 痛風:痛風発作の起こるしくみ
- 痛風は、高尿酸血症により足の指特に第1指(親指)の関節の激痛・発赤・熱感をともなう関節炎(痛風発作)を特徴とする病気です。
- 高脂血症と脂質
- 高脂血症のうちさまざまな疾患の原因となる高コレステロール血症は、LDLの増加がもっとも関係しているので、LDLは悪玉コレステロールと呼ばれています。
- 高脂血症と合併症
- 高脂血症に由来する病態には、狭心症(きょうしんしょう)心筋梗塞(しんきんこうそく)脳梗塞(のうこうそく)脳出血などがあり、肥満・高血圧・糖尿病を合併すると、その進行はより重篤になります
- 高脂血症
- 血液中には、コレステロール・中性脂肪・リン脂質などの脂質がありますが、これらの脂質が1つでも異常に増加する状態を高脂血症といいます。
- メタボリックシンドローム:内臓脂肪ってどうやって計るの?
- メタボリックシンドロームの診断には内臓脂肪蓄積量の測定が必須ですが、多くの測定法は内臓脂肪蓄積量を推定する方法で、腹部周囲径・CT・MRI・BIA・腹部超音波法などがあります。
- 肥満と肥満症の違いを知っていますか?
- 肥満とは「脂肪組織が過剰に蓄積した状態」をいい、肥満症は「肥満に起因ないし関連する健康障害を合併するか、その合併が予測される場合で、医学的に減量を必要とする病態」をいいます。
- ヘモグロビンA1c(ヘモグロビンエーワンシー)
- HbA1cは過去1〜3ケ月間の血糖値を反映しています。長期間の血糖コントロールの指標として用いられます。
- 生活習慣病
- 生活習慣病は糖尿病・高脂血症・高血圧・高尿酸血症など、生活習慣が主な発症原因であると考えられている疾患の総称です。
- 糖尿病は2つのタイプに分類されます
- 糖尿病は1型糖尿病と2型糖尿病の2つのタイプに分類されます
- メタボリックシンドロームの歴史
- 1995年から調査研究が始まり2005年4月に内臓脂肪の重要性が確認され診断基準が設定されました。
- 動脈硬化の鍵・アディポネクチンってなに?
- アディポネクチンはメタボリックシンドロームと密接に関連してい
るタンパク質で、脂肪細胞自身が分泌している善玉のアディポサイ
トカインです。
- メタボリックシンドロームとは
- メタボリックシンドロームに喫煙習慣が加わると、病気の発症リスクがさらに高くなるので要注意です。
- 血糖(グルコース)
- 一般に血糖とは、血液中のグルコースのことをいいます。血糖調節の最大の因子はインスリンであり、不足すると高血糖になり、過剰では低血糖になります。
- インスリン IRI の働き・作用
- インスリンは膵臓(すいぞう)のランゲルハンス島にあるインスリン分泌細胞(B細胞)から分泌されるペプチドホルモンです。
- 特定健康診査・特定保健指導の導入背景
- 生活習慣病の予防対策として2008年4月に導入される特定健康診査・
特定保健指導の目的医療費の適正化
- 特定健康診査・特定保健指導の仕組み
- 特定健康診査とは糖尿病など生活習慣病に関する健康診査で、特定保健指導とは特定健康診査の結果により健康の保持に努める必要がある者に対し、保健指導に関する専門的知識及び技術を有する者が行う保健指導をいいます。
- 糖尿病の原因と発病のしくみ
- 空腹時血糖値が126mg以上、または食後(75gブドウ糖負荷試験では負荷後2時間)の血糖値が200mg以上ある場合に糖尿病と診断されます。
- 注意事項
- サイトに記載されている、数字や検査結果の見方には、最善の注意を払っていますが、検査方法などにより違ってきますのであくまでも参考として下さい。