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ジアノッティ症候群は、顔面、四肢末端などに丘疹を生じるウイルス感染症です。様々なウイルスが関係しているといわれています。
わが国では肝炎ウイルスによるものをジアノッティ病、そのほかのものをジアノッティ症候群と呼んでいますが、国際的には肝炎ウイルスによるものも含めてジアノッティ症候群に統一されています。
診断は臨床所見のみでされることが多く、原因ウイルスの精査については保険診療の範囲外となっています。
自然治癒するのですが、保護者はかなり不安になるので、的確な診断と安心感を与える態度が医師には求められます。

・臨床症状
1)幅広い年齢に発症するものの、1歳前頃の小児に好発します。下肢に独特の丘疹が出現し、上行性に顔面に達します。個々の丘疹は3〜4mm大。顔面では癒合傾向が強く、患者によっては手背にもべったりとした紅斑が出現します。しかし一部に出現するなど、必ずしも典型的でない場合も多いようです。
2)軽い?痒感を生じる。リンパ節腫脹もありますが患児はいたって元気。
3)手掌足底に紅斑を生じることは少ない。たまに「砂かぶれ」との鑑別が問題となります。

かつて減感作療法と呼ばれていたアレルゲン免疫療法は、アレルギー疾患の原因アレルゲンを投与していくことにより、アレルゲンに暴露された場合に引き起こされる関連症状を緩和する治療法です。アレルゲンをわずかな量から開始し、徐々に量を増加させながら注射もしくは舌下投与し、過剰な免疫反応を弱めていき、症状を起こりにくくする治療法です。
現在わが国ではアレルギー性鼻炎とアトピー型喘息に対して皮下免疫療法が、さらにアレルギー性鼻炎に対しては舌下免疫療法が保健収載されており、食物性アレルギーに対しては経口免疫療法が研究として積極的に取り組まれています。

特異的IgE Viewアレルギー39

特異的IgE View アレルギー39 は、1度に39種類のアレルゲンを調べることができる検査です。検査結果はindex値とクラスで表示されます。
原因アレルゲンを推定できない患者、学童期以降のアトピー性皮膚炎患者、PFS(花粉関連食物アレルギー症候群)合併が疑われるアレルギー性鼻炎の患者に対するスクリーニング検査として有用です。

スギ花粉症に対する減感作療法に使用される標準化スギ花粉エキス(商品名シダトレン)の薬価収載が承認されました。2014年8月27日の中央社会保険医療協議会による薬価収載承認を受け、厚生労働省は9月2日に薬価収載する予定。製造販売元の鳥居薬品は10月以降の発売を見込んでいます。

薬価収載が承認された舌下液
・シダトレン スギ花粉舌下液200JAU/mLボトル(1本10mL)421.10円/1本
・シダトレン スギ花粉舌下液2000JAU/mLボトル(1本10mL)1006.60円/1本
・シダトレン スギ花粉舌下液2000JAU/mLパック(1包1mL)100.80円/1包

就学前に農村暮らしをしていた子どもは、学齢期のアレルギー鼻炎罹患率が約3分の1と大幅に低いという研究結果がスウェーデンから報告されました。清潔すぎない生活環境で暮らした子どもはアレルギー疾患にかかりにくいという「衛生仮説」を裏付ける成果の1つとして注目されています。

対象はスウェーデン南西部の西スウェーデン(Vastsverige)地域における2003年の出生コホート(全出生児)から無作為抽出した8176世帯の小児で、両親に対し、出生6カ月、12カ月、4歳半、8歳の各時点で質問票への回答を求め、その結果を解析したものです。

アウトグロー とは、小児の成長に伴って慢性疾患が寛解・治癒する事をいいます。アレルギー疾患 では、食物アレルギーが就学前までに、気管支喘息は思春期前後にアウトグローすることが知られています。一方、アトピー性皮膚炎は乳児期に発症した者のなかで2・3歳までに軽快・消失する一群がありますが、多くはあきらかなアウトグローがありません。アレルギー性鼻炎についてもアウトグローはみられません。
なぜ成長とともに疾患が寛解するのか、なぜ疾患によって異なるのかについては不明な点が多いのですが、アウトグローのメカニズムを解明することで新たな治療法につながる可能性があることも確かです。

アレルギー疾患 最近の動向

アレルギー の発症には、遺伝的素因、環境因子さらに性ホルモンおよびそれ以外の性差的な要素などが複雑に相互作用すると考えられています。熱帯地方では、IgE を介したマスト細胞や好塩基球の活性化、あるいは活性化された好酸球は、寄生虫感染に対する防御反応として作用します。一方で先進国では寄生虫感染は稀であり、IgEを介したアレルゲンに対する過敏反応が優位となります。
近年、日本も含め先進国において、とくに アレルギー疾患 の罹患率が増加傾向にあります。具体的には、ここ10年で 気管支喘息 は2〜3倍に増え、花粉症 を含む アレルギー性鼻炎 は30%増加しています。花粉飛散量の増加や乳児期におけるエンドトキシン暴露量の減量などの環境変化だけでなく、個々の環境に対する免疫学的な変化、すなわち免疫反応に関与する制御性T細胞の量的質的異常が、罹患率上昇に寄与していると考えられています。

アレルギー検査の値段

病院や医院などの医療機関で、アレルギー検査をした時 検査料が高いな・・と感じたことはありませんか?
目的のアレルゲン(スギ・ダニ・卵など)がわかっている場合にはそのアレルゲンのみを測定しますが、たぶんアレルギーだと思うのですがアレルゲンがなにかわかりません・・となると各医療機関で設定された アレルゲンの目的別セット項目をオーダーされます。

アトピー性皮膚炎セット・喘息セット・鼻炎セットなど、だいたい8〜10項目がセットになっています。中には13項目のものもあります。2007年5月現在1項目110点(1,100円)ですので8項目で8,800円、10項目で11,000円、13項目で14,300円となります。健康保険が適用されますので、実際にはその3割負担となりますが、4,290円が検査料となります。その他に診察料などを入れると会計時に、え・こんなにかかるの?と思うこともしばしば・・・。

全国の公立小中高に通う子供のうち 5.7%がぜんそく、5.7%がアトピー性皮膚炎にかかっていることが、文部科学省が初めて実施したアレルギー疾患に関する調査でわかりました。

調査は2004年6月 約37,000校に通う約1,277万人を対象に実施。健康診断の結果のほか、保護者からの申し出などで学校が把握している例を集計しました。

その結果、花粉症を含むアレルギー性鼻炎が9.2% アレルギー性結膜炎が3.5% 食物アレルギーが2.6% 食物などに対するアレルギー反応が2つ以上の臓器に現れるアナフィラキシーが0.14%でした。
いずれも 男子が女子を上回り ぜんそく・アトピー性皮膚炎・食物アレルギーは年齢が上がると減っていく傾向にありますが アレルギー性鼻炎と結膜炎は中学生が最も多いようです。

風邪をひいた時に、いつまでも咳が続いて夜なかなか眠れないという経験ありませんか?以下の症状に心当たりがあれば“咳喘息”かもしれません。
咳喘息は、ゼーゼー、ヒューヒューや呼吸困難がなく、慢性に咳だけが続く疾患で、喘息の前段階と考えられている。最近、非常に増えている疾患で、咳喘息患者の受診は年々増加の一途をたどっています。
 
多くは風邪に続いて起こるので、風邪を引いた後も3〜4週間以上、咳が続いたら、咳喘息を考える必要があります。患者の多くは「風邪を引いてから咳だけが止まらない」「熱もなく、喉の痛みもないのに、いつまでも咳が続いている」と訴えて受診します。

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