Jug r 1は血清中のクルミアレルゲンコンポーネントです。
即時型食物アレルギーの原因食物は鶏卵・牛乳・小麦が知られており、次いでピーナッツが原因食物として報告されています。しかし、最近の調査によるとナッツ類が著しく増加しており、なかでもクルミは鶏卵・牛乳・小麦に次いで第4位となっています。また、ナッツ類は3〜6歳で発症の即時型食物アレルギーの原因食物として最も多い食品として報告されています。
Jug r 1(ジャグアールワン)は、クルミに含まれる貯蔵蛋白2Sアルブミンに属します。2Sアルブミンは、交差抗原性が低く、特異性が高いといわれている反面、一般にナッツ類では、症状誘発に強く関連すると考えられています。
Jug r 1は、症状誘発リスクの高い症例の判別に有用であり、クルミと組み合わせることでクルミアレルギーの診断を補助します。
Jug r 1は臨床的特異度に優れており、クルミアレルゲンと組み合わせることでクルミアレルギー診断精度の向上に貢献します。クルミアレルゲン陽性かつJug r 1が1Ua/mL以上であればクルミアレルギーである可能性が高いことが示唆されます。