好酸球は本来、寄生虫による感染症で活躍する白血球ですが、肥満細胞や好塩基球のヒスタミン遊離を抑制する作用をもち、I型アレルギーで血中に増加することが知られています。
アレルギー性炎症は外界に接している皮膚や粘膜でおこります。したがって、アレルギー性鼻炎では鼻汁、結膜炎では涙、喘息では喀痰にアレルギー性炎症の“現場”が反映されています。鼻汁好酸球検査は、鼻汁をスライドグラスに塗布してHansel液やGiemsa液などで短時間染色して顕微鏡で好酸球の有無を調べます。涙液・喀痰中の好酸球も好酸球性炎症の証明となります。また、涙液中の好酸球顆粒蛋白ECP(eosinophil cationic protein)が結膜のアレルギー性炎症で高値となることが知られています。
・鼻汁好酸球の判定
(‐):好酸球を認めない
(+−):数個程度/全視野
(1+):点在する/1視野(400倍)
(2+):1+と3+の間
(3+):群在して認める