皮膚試験はアレルゲンを皮膚に侵入させて反応を見る検査です。アレルゲンに曝露する皮膚組織の浅い順にパッチテスト、スクラッチ(またはブリック)テスト、皮内テストがあります。抗ヒスタミン剤やステロイド剤の影響を受ける場合があることに留意します。また、75歳以上の高齢者では陽性率は低下します。
1)パッチテスト(IV型アレルギー)
パッチテストはテスト用の絆創膏にアレルゲンエキスをたらして皮膚に貼り、かぶれが出るかを調べるもので皮膚は傷つけません。パッチテストは絆創膏を貼付後48時間後に除去し、30分後、72時間後、96時間後に判定し、IV型アレルギーの判定に用いられます。
2)スクラッチ(またはブリック)テスト(I型アレルギー)
皮膚表面の角層を数mmこすったり(スクラッチテスト)、針で浅く刺したり(ブリックテスト)して角層に傷をつけてアレルゲンエキスをたらして、15分後の反応を調べます。I型アレルギーの判定に用います。
3)皮内テスト
アレルゲンエキスを直接皮内に注射して反応を調べる検査で、最も感度がよいとされています。15分、5時間、48時間後に判定し、I・III・IV型アレルギーの判定をしますが、喘息発作やアナフィラキシーショックを起こす危険もあり、検査の実施に際しては慎重さが要求されます。アレルゲン濃度はスクラッチ(またはブリック)テストの1/1000です。