薬物アレルギー 原因薬剤同定検査法

薬物アレルギー の原因薬剤の同定には、皮膚テスト、薬物負荷テスト、血液検査があります。
1)皮膚テスト:薬物が反応すると浮腫による膨疹と毛細血管の拡張による紅斑・発赤がその周囲にできます。
・ブリックテスト:薬液をあらかじめ皮膚に滴下しておき、針で皮膚を薬液を通して血液が出ない程度に軽く掻き、15〜20分後に発赤・膨疹を判定します。即時型アレルギーの確認に有用。安全ですが偽陰性が多いため注意が必要です。
・スクラッチテスト(掻皮試験):1mm程度のごく小さい傷をつけ、アレルギー反応の原因となる薬物を付けて反応が起こるかどうかを判定します。
・皮内テスト:薬物を直接皮内に注射して反応をみます。ブリックテストの約1000倍の感度ですが、テスト自体でアナフィラキシーが誘発される可能性があります。
・パッチテスト:接触性皮膚炎に代表される遅延反応(IV型反応)の検査です。陽性率は高くないのですが、陽性の場合の診断価値は高いので有用です。固定薬疹のパッチテストでは、健常皮膚では通常陰性であり、皮疹が治癒したのちの色素沈着部で陽性になります。

2)薬物負荷テスト
信頼性は高いが危険性を伴います。アナフィラキシーや、皮膚障害のうち致死率の高いスティーブンス・ジョンソン症候群、中毒性表皮壊死症の既往のある患者、あるいは特定薬剤による薬剤過敏症症候群、重症皮疹、血小板減少症、重症の肝障害では実施しません。

3)血液検査
・リンパ球刺激試験(DLST):末梢血を用いたDLSTは、薬物添加によりリンパ球幼若化が起こるかを調べる検査で、その簡便性から比較的汎用されています。IV型アレルギー反応を含む非即時型反応における推定薬物の診断に有用です。
・特異抗体の検出:薬剤特異的IgE抗体の測定、間接血球凝集反応(薬剤特異的IgG/IgM抗体の測定)などがあります。

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このページは、が2012年12月16日 23:28に書いたブログ記事です。

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