気管支喘息と好酸球性副鼻腔炎

気管支喘息、特にアスピリン喘息を合併する患者で、副鼻腔粘膜・鼻茸への著しい好酸球浸潤が認められ、再発をきたす症例を好酸球性副鼻腔炎といいます。
好酸球性副鼻腔炎の臨床症状は以下のとおりです。
・成人発症
・両側性副鼻腔炎が大多数
・内視鏡検査で多発性ポリープが認められる
・副鼻腔に粘稠性分泌物が認められる
・ステロイド全身投与にて著効する
・手術後の経過不良を呈することが多い
・I型アレルギーの関与は問わない
・気管支喘息、アスピリン喘息、好酸球性中耳炎の合併
・自覚症状として病変が軽度でも臭覚障害が出現する
・CT画像上で上顎洞病変に比べて篩骨洞病変の程度が強い
・中鼻道粘膜表層ECP(eosinophil cationic protein)濃度高値や鼻汁中に多数の好酸球を認める
・血中好酸球数高値、血中ECP濃度が高値

診断
鼻副鼻腔粘膜、鼻茸における炎症細胞が好酸球優位であるものが好酸球性副鼻腔炎です。好酸球浸潤の程度については、診断基準として定まったものではありませんが、いくつかの提案がされています。一例として400倍視野5部位平均で好酸球が350個以上を典型例としています。

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このページは、が2012年12月20日 22:54に書いたブログ記事です。

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