卵白 食物性アレルゲン

アトピー性疾患を発症する小児において、始めに抗体を獲得する抗原が卵であることが多いといわれています。
卵に対するアレルギーは、乳児および幼児における食物アレルギーにおいて最も一般的であると考えられています。卵アレルギーの患児を観察した際、湿疹および呼吸器症状を持つ小児の65%以上に感作が認められています。

卵白の特異的なIgE抗体によって、アトピー性呼吸器アレルギーの発現を予測できることもあります。卵白に対する過敏症の有無はアトピー体質の指標として総血清IgE値より優れていると結論付けられた研究の追跡調査において、卵白アレルギーを持つ乳児は、7歳までに吸入性アレルギーを発現する可能性が高いことが示されており、他の研究でも同様の結果が示されています。

卵白は多くの場合、乳児期のじんましんや湿疹の初期発現に関与するといわれています。成人になっても続く卵の不耐性は、ペットの小鳥や鶏肉への暴露に関連している可能性も示唆されています。

鶏の胚上で培養されたある種のワクチンは注射時、重篤なアレルギー反応を引き起こすことがあるとの報告があります。さらなるワクチン開発の進歩により、卵アレルギーを持つ患児のアレルギー発現のリスクは低下し、将来は取り除くことができると考えられています。

卵白由来の主なアレルゲンは、オボムコイド、オボアルブミン、オボトランスフェリン(別名コンアルブミン)およびリゾチームです。

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このページは、が2009年5月16日 00:28に書いたブログ記事です。

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